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暴君王子のおっしゃることには! (180)
2012.10.28 Sun
「一伽も行くっしょ?」
「うぇっ!? わっちょっ!」
明日は休みだから、志信を誘ってヤケ酒してやる! と一伽が勝手に思っていたら、侑仁にそう声を掛けられたので、ビックリしてモップの柄を手放してしまった(ちなみに明日が休みなのは一伽だけで、志信は仕事だ)。
「一伽も一緒に行かね? メシ。今日は何か予定あんの?」
「えっ、いや、ないけどっ?」
何で誘ってくれないの? とは思っていたけれど、本当に声を掛けてくれるとも思っていなかったので、ドキドキしながら、でもそれが悟られないように、何とか普通の感じで返事をした。
「じゃ、行こ?」
「う、ん…」
侑仁にニコッと笑い掛けられ、一伽は胸をキュンキュンさせながら、頷いた。
だって、侑仁の笑顔、カッコいい…!
「俺はやめとくわ、今日は」
「えぇ~?」
断りを入れたのは、航平だった。
一伽に気を遣ってくれたのか、ただ単に何か用事があるのかは分からないが、不満を漏らす侑仁に、「今日はダメなんだよ」と両手を合わせる。
「また今度な」
「絶対だかんね」
食い下がる侑仁に、航平は「はいはい」と苦笑しながら答えた。
「じゃ俺、外で待ってんね」
「あ、うん…」
さっきまでずっと、侑仁に会ったら気まずいと思っていたのに、いつの間にか一伽は、侑仁と2人でご飯に行くことになり、一伽の仕事が終わるのを侑仁が待つ、ということになっていた。
急な展開に、ちっとも頭が働かない。
「航平くん…」
「何だ」
closedの看板を出し、後片づけを始めようとしていた航平は、一伽に呼ばれて振り返った。
「何か俺…、侑仁とまたご飯行くことになっちゃった…」
「そりゃお前がそういう返事したんだから、そうなるだろ」
「うん…」
「今日は荷物忘れないようにしろよ?」
「ん…」
いつもだったら、航平に皮肉の1つも言われようものなら、何倍にもして言い返す一伽なのに、今日は素直に返事をしてくるから、航平も何だか調子が狂う。
「何だよ、一伽。どうした?」
「…うぅん…」
問われて一伽は首を振る。
別に、何がどうした、というわけではない。でもまさか、今日から改めてがんばる、と決意した矢先に、侑仁とまた2人きりになるチャンスが巡ってくるなんて、想像だにしていなかったから。
…こんなときは、どうしたらいいの?
「とにかく早く掃除しろよ。侑仁が待ってんだから」
「分かってるよっ」
もう決まったことに気を揉んでも仕方がない。さっきだって何ともなかったんだから(いや、そんなに何ともなかったわけではないけれど…)、今日これからだって、大丈夫。
それよりも、以前侑仁に、これからはちゃんとする、と言ってしまっているので、モタモタ後片づけをして、待たせるわけにはいかない。
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「うぇっ!? わっちょっ!」
明日は休みだから、志信を誘ってヤケ酒してやる! と一伽が勝手に思っていたら、侑仁にそう声を掛けられたので、ビックリしてモップの柄を手放してしまった(ちなみに明日が休みなのは一伽だけで、志信は仕事だ)。
「一伽も一緒に行かね? メシ。今日は何か予定あんの?」
「えっ、いや、ないけどっ?」
何で誘ってくれないの? とは思っていたけれど、本当に声を掛けてくれるとも思っていなかったので、ドキドキしながら、でもそれが悟られないように、何とか普通の感じで返事をした。
「じゃ、行こ?」
「う、ん…」
侑仁にニコッと笑い掛けられ、一伽は胸をキュンキュンさせながら、頷いた。
だって、侑仁の笑顔、カッコいい…!
「俺はやめとくわ、今日は」
「えぇ~?」
断りを入れたのは、航平だった。
一伽に気を遣ってくれたのか、ただ単に何か用事があるのかは分からないが、不満を漏らす侑仁に、「今日はダメなんだよ」と両手を合わせる。
「また今度な」
「絶対だかんね」
食い下がる侑仁に、航平は「はいはい」と苦笑しながら答えた。
「じゃ俺、外で待ってんね」
「あ、うん…」
さっきまでずっと、侑仁に会ったら気まずいと思っていたのに、いつの間にか一伽は、侑仁と2人でご飯に行くことになり、一伽の仕事が終わるのを侑仁が待つ、ということになっていた。
急な展開に、ちっとも頭が働かない。
「航平くん…」
「何だ」
closedの看板を出し、後片づけを始めようとしていた航平は、一伽に呼ばれて振り返った。
「何か俺…、侑仁とまたご飯行くことになっちゃった…」
「そりゃお前がそういう返事したんだから、そうなるだろ」
「うん…」
「今日は荷物忘れないようにしろよ?」
「ん…」
いつもだったら、航平に皮肉の1つも言われようものなら、何倍にもして言い返す一伽なのに、今日は素直に返事をしてくるから、航平も何だか調子が狂う。
「何だよ、一伽。どうした?」
「…うぅん…」
問われて一伽は首を振る。
別に、何がどうした、というわけではない。でもまさか、今日から改めてがんばる、と決意した矢先に、侑仁とまた2人きりになるチャンスが巡ってくるなんて、想像だにしていなかったから。
…こんなときは、どうしたらいいの?
「とにかく早く掃除しろよ。侑仁が待ってんだから」
「分かってるよっ」
もう決まったことに気を揉んでも仕方がない。さっきだって何ともなかったんだから(いや、そんなに何ともなかったわけではないけれど…)、今日これからだって、大丈夫。
それよりも、以前侑仁に、これからはちゃんとする、と言ってしまっているので、モタモタ後片づけをして、待たせるわけにはいかない。
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒
航平の断った理由が、 何にせよ(←たぶん気を利かせてくれたと思うよ)
侑仁と2人きりで食事出来るんだから いいんじゃないの(○ゝз・)b⌒☆
ドキドキ~の胸いっぱいでも しっかり食べなきゃダメだよ。
Σ( ̄□ ̄ =)ハッ!!
いっちゃんは、食事は如何でもいいんだった!
でも 楽しんでおいで~♪
☆。.(〃・ω艸)ェヘヘ♪...byebye☆
侑仁と2人きりで食事出来るんだから いいんじゃないの(○ゝз・)b⌒☆
ドキドキ~の胸いっぱいでも しっかり食べなきゃダメだよ。
Σ( ̄□ ̄ =)ハッ!!
いっちゃんは、食事は如何でもいいんだった!
でも 楽しんでおいで~♪
☆。.(〃・ω艸)ェヘヘ♪...byebye☆
- |2012.10.28
- |Sun
- |14:24
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
おそらく航平くんの誠意は、今のいっぱいいっぱいのいっちゃんには届いてないでしょうね…(笑)
侑仁とご飯だ~! と、嬉しくて嬉しくて仕方がないんです(*^_^*)
ご飯自体はどうでもいいけれど、侑仁と一緒にいられるなら、それだけで嬉しい! 恋する乙女いっちゃんです★
ただ、ドキドキしすぎちゃっているので、心から楽しめるかどうか…。
でも、これからはがんばると決めたからには、がんばってもらわないとですよね!
コメントありがとうございました!
侑仁とご飯だ~! と、嬉しくて嬉しくて仕方がないんです(*^_^*)
ご飯自体はどうでもいいけれど、侑仁と一緒にいられるなら、それだけで嬉しい! 恋する乙女いっちゃんです★
ただ、ドキドキしすぎちゃっているので、心から楽しめるかどうか…。
でも、これからはがんばると決めたからには、がんばってもらわないとですよね!
コメントありがとうございました!
- |2012.10.28
- |Sun
- |21:43
- |URL
- |EDIT|