スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
暴君王子のおっしゃることには! (158)
2012.10.06 Sat
「応援て……あのね。じゃあユキちゃん、俺がお付き合いしたい! て思えるくらいのかわいい女の子、紹介して?」
「はぁ? 何でそうなるの? 違うよ! いっちゃんと侑仁さんのこと応援する、て言ってんの!」
「だからー、それは無理なんだってば! だから俺が侑仁のこと忘れられるように、誰か紹介して、かわいい子」
さっきもちょっと思ったけれど、一伽が彼女を作ってしまえば、いちいち『侑仁に告っちゃえばいいのに』的なことを言われないで済むのだ。
侑仁が彼女を作っても同じことだけど、それはいつになるか分からないし、一伽は苦しい気持ちを抱えたままだから、やっぱり一伽が先に彼女を作るのがいいと思う。
…ただ問題は、ここ最近、あんなにずっといろんな女の子と一緒にいたのに、1人も彼女にしたいと思える相手がいなかったということだ。
女の子と一緒の夜は楽しいし、気持ちいいし、かわいいし、寂しくないし…………でも全然心が満たされなくて、毎日が空しかった。
だから、そうじゃなくて、一伽が本当に好きだと思えるような、お付き合いしたいと思えるような人と出会えたら。
「いっちゃん、ホントに言ってるの? 侑仁さんじゃない人とお付き合いしたいの?」
「何ユキちゃん、誰か紹介してくれんの?」
まさか雪乃に、一伽に紹介してくれるような女の子の知り合いがいるとも思わなかったので、ちょっとビックリして一伽は顔を上げた。
「んー…ウチの店長とかは? 美人だよ?」
「え、まさかママのこと?」
「うん」
「はぁ~?」
突然浮上した、cafe OKAERIのママこと店長の笠原美也子の名前に、一伽は口をあんぐりと開けた。
一伽は何度か美也子に会ったことがあり、彼女が美人なのも知っている。しかし、構われたがりで寂しがり屋の一伽と、料理一筋の美也子が合うとは、到底思えない。
「あのね、俺、本気で言ったんだよ?」
「俺だって別に冗談で言ったわけじゃないけど…」
一伽が冗談で、女の子を紹介して、と言ったと思って、雪乃はそんなことを言ったのかと思い、一伽は改めてそう言ったのだが、雪乃のほうも冗談ではなかったらしい。
「もぉー、ユキちゃんてホントにバカ」
「何でぇ? いっちゃんが、女の子を紹介して、て言ったんじゃん」
「誰でもいいわけじゃないの。お付き合いしたい、て思えるような人がいい、て言ったじゃん」
誰でもいいなら、昨日まで毎夜ベッドインしていた数々の女の子たちの、誰だっていいことになる。
でもそれが嫌だから、一伽はそう言ったというのに。
「だって俺、いっちゃんの好みのタイプなんて知らないもん。かわいい子が好き、ていうのは聞いてるけど、具体的にどんな感じがいいとか知らないし」
「あーもういいよ。別にユキちゃんになんか、何も期待してないから」
いろいろと気持ちは嬉しいが、雪乃が絡むと余計にややこしくなりそうだから、何もしないでくれていいよ、もう。
「変なの、いっちゃん」
「イテッ」
急に雪乃が両手両足を広げて、大の字の格好になったから、狭い部屋、雪乃の右手と右足が一伽にぶつかった。
変なの、とか言われた挙げ句に、痛い思いまでさせられて、一体一伽が何をしたと言うのだ。
「俺の何が変だって? 答えによっちゃ、タダじゃおかないけど?」
うんしょ、と雪乃の手足を退かした一伽は、そう言って凄んでみた。
back next
「はぁ? 何でそうなるの? 違うよ! いっちゃんと侑仁さんのこと応援する、て言ってんの!」
「だからー、それは無理なんだってば! だから俺が侑仁のこと忘れられるように、誰か紹介して、かわいい子」
さっきもちょっと思ったけれど、一伽が彼女を作ってしまえば、いちいち『侑仁に告っちゃえばいいのに』的なことを言われないで済むのだ。
侑仁が彼女を作っても同じことだけど、それはいつになるか分からないし、一伽は苦しい気持ちを抱えたままだから、やっぱり一伽が先に彼女を作るのがいいと思う。
…ただ問題は、ここ最近、あんなにずっといろんな女の子と一緒にいたのに、1人も彼女にしたいと思える相手がいなかったということだ。
女の子と一緒の夜は楽しいし、気持ちいいし、かわいいし、寂しくないし…………でも全然心が満たされなくて、毎日が空しかった。
だから、そうじゃなくて、一伽が本当に好きだと思えるような、お付き合いしたいと思えるような人と出会えたら。
「いっちゃん、ホントに言ってるの? 侑仁さんじゃない人とお付き合いしたいの?」
「何ユキちゃん、誰か紹介してくれんの?」
まさか雪乃に、一伽に紹介してくれるような女の子の知り合いがいるとも思わなかったので、ちょっとビックリして一伽は顔を上げた。
「んー…ウチの店長とかは? 美人だよ?」
「え、まさかママのこと?」
「うん」
「はぁ~?」
突然浮上した、cafe OKAERIのママこと店長の笠原美也子の名前に、一伽は口をあんぐりと開けた。
一伽は何度か美也子に会ったことがあり、彼女が美人なのも知っている。しかし、構われたがりで寂しがり屋の一伽と、料理一筋の美也子が合うとは、到底思えない。
「あのね、俺、本気で言ったんだよ?」
「俺だって別に冗談で言ったわけじゃないけど…」
一伽が冗談で、女の子を紹介して、と言ったと思って、雪乃はそんなことを言ったのかと思い、一伽は改めてそう言ったのだが、雪乃のほうも冗談ではなかったらしい。
「もぉー、ユキちゃんてホントにバカ」
「何でぇ? いっちゃんが、女の子を紹介して、て言ったんじゃん」
「誰でもいいわけじゃないの。お付き合いしたい、て思えるような人がいい、て言ったじゃん」
誰でもいいなら、昨日まで毎夜ベッドインしていた数々の女の子たちの、誰だっていいことになる。
でもそれが嫌だから、一伽はそう言ったというのに。
「だって俺、いっちゃんの好みのタイプなんて知らないもん。かわいい子が好き、ていうのは聞いてるけど、具体的にどんな感じがいいとか知らないし」
「あーもういいよ。別にユキちゃんになんか、何も期待してないから」
いろいろと気持ちは嬉しいが、雪乃が絡むと余計にややこしくなりそうだから、何もしないでくれていいよ、もう。
「変なの、いっちゃん」
「イテッ」
急に雪乃が両手両足を広げて、大の字の格好になったから、狭い部屋、雪乃の右手と右足が一伽にぶつかった。
変なの、とか言われた挙げ句に、痛い思いまでさせられて、一体一伽が何をしたと言うのだ。
「俺の何が変だって? 答えによっちゃ、タダじゃおかないけど?」
うんしょ、と雪乃の手足を退かした一伽は、そう言って凄んでみた。
back next
- 関連記事
-
- 暴君王子のおっしゃることには! (159) (2012/10/07)
- 暴君王子のおっしゃることには! (158) (2012/10/06)
- 暴君王子のおっしゃることには! (157) (2012/10/05)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:暴君王子のおっしゃることには!