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暴君王子のおっしゃることには! (147)
2012.09.25 Tue
「美亜ちゃんこそ、こないだ電話したとき、カレシ来るからダメー、てゆってたのに、今日はもういいの?」
「もう別れたもん。しょっちゅう、お金貸して、とか言うから」
「あぁ、そりゃダメだ」
もう、1回ヤッちゃったのに、今さら聞くのも何だけど…と思いながら一伽が尋ねたら、元カレを思い出したのか、美亜は憤慨したような様子でビールを煽った。
一伽もいろいろだらしないし、女の子の関係もそんなにキレイなほうではないけれど、女の子とも友だちとも、お金の貸し借りはしない。そういう男は、やっぱりダメだ。
「美亜ねぇ、そういうダメな男には嵌らないのっ」
ちょっと酔っ払った調子で、美亜は力強くそう宣言する。
でもきっと、深みまでは嵌らないとしても、少しは惹かれるんだろうな。言わないだけで、1度や2度くらい、その元カレにお金を貸したことはあるに違いない。
「でも美亜ちゃん、俺とはエッチするじゃん? 俺は別にいいの?」
「だっていっちゃん、そんなにダメじゃないもの。それとも美亜、やっぱり見る目ない?」
「んーん、あるよ」
『少しもダメじゃない』でなく、『そんなにダメじゃない』とか言うあたり、絶対に男を見る目があると思う。
まぁそれ以前に、美亜は一伽のことを完全に、エッチなことをするお友だち、としか思っていないから、嵌るとかもないだろうし。
「美亜、今度こそ、カッコよくて、優しくて、お金持ってる彼氏作る! ダメな男はもうイヤ」
「でもさ、ダメな男じゃないと、俺がいんのに他の男とすんのかよ、つって怒られるよ」
「そぉなの? いっちゃんとエッチなことしたら、美亜、怒られる?」
「多分ね」
貞操観念など微塵もない美亜に、一伽は笑うしかない。
まぁ一伽だって、そこまで生真面目なほうではないけれど、美亜より少しはマシかな。
そういえば前の彼氏のときも、一伽がその存在を知ったのは、美亜と何回か体の関係を持ってからだった。
美亜が何も言わないから、フリーかと思っていたら、吸血して、気持ちいいこともして、ベッドの中にいたら美亜の携帯電話が鳴って、その相手が彼氏だったというオチ。
美亜がそういうの気にならないのなら、一伽は知らない振りで付き合うけれど、ヤッてる真っ最中に彼氏が現れるとか、そんな修羅場は経験したくないので、いろいろと気を付けてほしいとは思う。
「じゃあいっちゃんも、彼女と別れたの?」
「え、何で?」
美亜に顔を覗き込まれ、その長い髪が一伽の鼻先を擽った。
ここ最近、一伽の特定の彼女がいたことはなかったし、いたとしても、いちいち美亜にそのことを話しはしないのに、どうしてそんなことを言うのかと、不思議に思う。
「だってずっと連絡くれなかったから。美亜、いっちゃんに飽きられちゃったのかな、て思ってたの。でも、彼女いたからメールとか出来なかったんでしょ? エッチしたら怒られるから」
「で、彼女と別れたから、また連絡してきたって?」
「そぉ」
今までの一伽の話をいろいろと総合して、美亜が導き出した答えはそれだった。
まぁ…発想としては間違っていないが、たったこれだけの結論を出すのに、生まれてから今までかかった美亜は、きっとこれからも彼氏一筋はなれないんだろう。
それにしても、自分で自分のことを都合のいい女だと言ってしまっている美亜は、それにまったく気付いていないのだから、ある意味幸せな子なのかもしれない。
「別れるも何も、彼女なんて出来てないし」
「そぉなの? なのに連絡くれなかったの? あ、ショージンだから?」
「そうそう」
多分全然意味が分かっていないだろう美亜に、とりあえず合わせておく。
吸血の後、何もしないで女の子とバイバイしていたのは、精進だとか修行だとかそんな高尚なものでなく、ただ何となくだったんだけど(別に、誰かを意識したわけじゃない)、今さら別に言わなくてもいっか。
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「もう別れたもん。しょっちゅう、お金貸して、とか言うから」
「あぁ、そりゃダメだ」
もう、1回ヤッちゃったのに、今さら聞くのも何だけど…と思いながら一伽が尋ねたら、元カレを思い出したのか、美亜は憤慨したような様子でビールを煽った。
一伽もいろいろだらしないし、女の子の関係もそんなにキレイなほうではないけれど、女の子とも友だちとも、お金の貸し借りはしない。そういう男は、やっぱりダメだ。
「美亜ねぇ、そういうダメな男には嵌らないのっ」
ちょっと酔っ払った調子で、美亜は力強くそう宣言する。
でもきっと、深みまでは嵌らないとしても、少しは惹かれるんだろうな。言わないだけで、1度や2度くらい、その元カレにお金を貸したことはあるに違いない。
「でも美亜ちゃん、俺とはエッチするじゃん? 俺は別にいいの?」
「だっていっちゃん、そんなにダメじゃないもの。それとも美亜、やっぱり見る目ない?」
「んーん、あるよ」
『少しもダメじゃない』でなく、『そんなにダメじゃない』とか言うあたり、絶対に男を見る目があると思う。
まぁそれ以前に、美亜は一伽のことを完全に、エッチなことをするお友だち、としか思っていないから、嵌るとかもないだろうし。
「美亜、今度こそ、カッコよくて、優しくて、お金持ってる彼氏作る! ダメな男はもうイヤ」
「でもさ、ダメな男じゃないと、俺がいんのに他の男とすんのかよ、つって怒られるよ」
「そぉなの? いっちゃんとエッチなことしたら、美亜、怒られる?」
「多分ね」
貞操観念など微塵もない美亜に、一伽は笑うしかない。
まぁ一伽だって、そこまで生真面目なほうではないけれど、美亜より少しはマシかな。
そういえば前の彼氏のときも、一伽がその存在を知ったのは、美亜と何回か体の関係を持ってからだった。
美亜が何も言わないから、フリーかと思っていたら、吸血して、気持ちいいこともして、ベッドの中にいたら美亜の携帯電話が鳴って、その相手が彼氏だったというオチ。
美亜がそういうの気にならないのなら、一伽は知らない振りで付き合うけれど、ヤッてる真っ最中に彼氏が現れるとか、そんな修羅場は経験したくないので、いろいろと気を付けてほしいとは思う。
「じゃあいっちゃんも、彼女と別れたの?」
「え、何で?」
美亜に顔を覗き込まれ、その長い髪が一伽の鼻先を擽った。
ここ最近、一伽の特定の彼女がいたことはなかったし、いたとしても、いちいち美亜にそのことを話しはしないのに、どうしてそんなことを言うのかと、不思議に思う。
「だってずっと連絡くれなかったから。美亜、いっちゃんに飽きられちゃったのかな、て思ってたの。でも、彼女いたからメールとか出来なかったんでしょ? エッチしたら怒られるから」
「で、彼女と別れたから、また連絡してきたって?」
「そぉ」
今までの一伽の話をいろいろと総合して、美亜が導き出した答えはそれだった。
まぁ…発想としては間違っていないが、たったこれだけの結論を出すのに、生まれてから今までかかった美亜は、きっとこれからも彼氏一筋はなれないんだろう。
それにしても、自分で自分のことを都合のいい女だと言ってしまっている美亜は、それにまったく気付いていないのだから、ある意味幸せな子なのかもしれない。
「別れるも何も、彼女なんて出来てないし」
「そぉなの? なのに連絡くれなかったの? あ、ショージンだから?」
「そうそう」
多分全然意味が分かっていないだろう美亜に、とりあえず合わせておく。
吸血の後、何もしないで女の子とバイバイしていたのは、精進だとか修行だとかそんな高尚なものでなく、ただ何となくだったんだけど(別に、誰かを意識したわけじゃない)、今さら別に言わなくてもいっか。
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