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暴君王子のおっしゃることには! (112)
2012.08.21 Tue
「別にそんな報告いらねぇけどよぉ、俺、あんなに協力させられたんだぜ? お前らにそんなメール送るくらいだったら、俺にじゃね?」
「海晴、めっちゃリコに使われてたよね~。侑仁呼んで! メールして! て。自分ですればいいのに」
そういえば、一伽が侑仁の家に行っているとき、侑仁をクラブに誘う電話をくれたのは海晴で、あれもリコに頼まれてのことだったっけ。
海晴は、一伽が一緒にいるなら来ても構わないと言ってくれたけれど、リコは一伽が一緒だったこと、すごく不満だったようだ(ホント海晴、報われない…)。
「てか、何で海晴、しょっちゅうお膳立てさせられてたの?」
「知るかよ!」
「いいように使われてたのよ」
「うっせぇよっ」
ニナとエリーに好き放題言われて、海晴は突っ込みまくるしかない。
海晴だって、何が悲しくて、そんな恋の橋渡し役みたいな真似しなければならないのかと、何度思ったことか。
「え、まさか海晴、リコのことが好きだったとか?」
「好きなのに、リコは侑仁のことが…」
「仕方がない、俺は身を引いて、リコの恋を応援しよう…」
「――――て、勝手な話、作ってんじゃねぇよっ」
好きになった相手には別の想い人がいて、その子を悲しませないために、自分の気持ちはひた隠しにして協力してあげる……どこかで聞いたことのあるような話かと思ったら、どうやら海晴はそうではなかったらしい。
妙な小芝居をする2人に突っ込む海晴に似合うのは、こんなダイニングバーよりも渋谷か六本木あたりのクラブだろうな…と、一伽はグラスに口を付けながら、密かに思った。
「ねぇ、で、あの…」
「ぅん?」
「侑仁て…………その…、オッケーしたの?」
いつの間にか話が逸れていたので、一伽は全然うまくない感じで、軌道修正した。
エリーは次のお酒を注文すべく、メニューを見ている(もしかしたら、ニナや一伽なんかより、エリーのほうがよっぽどお酒、強いんじゃ…?)。
「それは知んない。メールには告ったとしか書いてなかったし」
「でもわざわざお前らにメール寄越すくらいなんだから、オッケーされたんじゃねぇの? フラれたのに、告ったとかいうメールするかぁ?」
「だよね」
海晴の尤もな説に、ニナが頷く。
確かにそれはそうだ。侑仁からオッケーの返事が貰えたからこそ、リコはニナやエリーにメールをしたのだろう。フラれたことをいちいち伝えるほどの間柄ではないようなので。
「そっか…、侑仁、オッケーしたんだ」
「多分だけどな……て、一伽、何でお前が暗くなってんだよ」
「え、何が?」
海晴に言われて、意味分かんない…と一伽は視線を向けた。
別に一伽、暗くなんかなってないし。
「まさか、いっちゃんこそ、リコのこと好きだったとか?」
「まさか」
それはない、と一伽は即座に突っ込んだ。
何も知らなければ、ちょっと血を吸うのに声掛けちゃおっかなぁ…という気になるくらいの外見だったけれど、実は結構キツイ性格だったし、お付き合いするとかはないなぁ。
(なのに侑仁てば、オッケーしちゃったんだ…。バッカだなぁ)
でもリコは、侑仁の前ではかわい子ぶっていたから、侑仁はリコのそんな性格を知らないのかもしれない。ということは、リコはこれから先ずっと、侑仁の前でそんな子を演じ続けなければいけないということだ。
…変なの。
「ねぇエリーちゃん、俺もお代わり頼むー」
「やった! 何にするの?」
「んー…カイピリーニャ」
一伽がお酒を飲むとエリーが喜んでくれるので、もしかしたらそれが、一伽がいっぱい飲んでしまう原因かもしれない。
だからって別に、エリーに責任があるとは思っていないし、ダメなのは一伽自身だと分かってはいるんだけれど…。
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「海晴、めっちゃリコに使われてたよね~。侑仁呼んで! メールして! て。自分ですればいいのに」
そういえば、一伽が侑仁の家に行っているとき、侑仁をクラブに誘う電話をくれたのは海晴で、あれもリコに頼まれてのことだったっけ。
海晴は、一伽が一緒にいるなら来ても構わないと言ってくれたけれど、リコは一伽が一緒だったこと、すごく不満だったようだ(ホント海晴、報われない…)。
「てか、何で海晴、しょっちゅうお膳立てさせられてたの?」
「知るかよ!」
「いいように使われてたのよ」
「うっせぇよっ」
ニナとエリーに好き放題言われて、海晴は突っ込みまくるしかない。
海晴だって、何が悲しくて、そんな恋の橋渡し役みたいな真似しなければならないのかと、何度思ったことか。
「え、まさか海晴、リコのことが好きだったとか?」
「好きなのに、リコは侑仁のことが…」
「仕方がない、俺は身を引いて、リコの恋を応援しよう…」
「――――て、勝手な話、作ってんじゃねぇよっ」
好きになった相手には別の想い人がいて、その子を悲しませないために、自分の気持ちはひた隠しにして協力してあげる……どこかで聞いたことのあるような話かと思ったら、どうやら海晴はそうではなかったらしい。
妙な小芝居をする2人に突っ込む海晴に似合うのは、こんなダイニングバーよりも渋谷か六本木あたりのクラブだろうな…と、一伽はグラスに口を付けながら、密かに思った。
「ねぇ、で、あの…」
「ぅん?」
「侑仁て…………その…、オッケーしたの?」
いつの間にか話が逸れていたので、一伽は全然うまくない感じで、軌道修正した。
エリーは次のお酒を注文すべく、メニューを見ている(もしかしたら、ニナや一伽なんかより、エリーのほうがよっぽどお酒、強いんじゃ…?)。
「それは知んない。メールには告ったとしか書いてなかったし」
「でもわざわざお前らにメール寄越すくらいなんだから、オッケーされたんじゃねぇの? フラれたのに、告ったとかいうメールするかぁ?」
「だよね」
海晴の尤もな説に、ニナが頷く。
確かにそれはそうだ。侑仁からオッケーの返事が貰えたからこそ、リコはニナやエリーにメールをしたのだろう。フラれたことをいちいち伝えるほどの間柄ではないようなので。
「そっか…、侑仁、オッケーしたんだ」
「多分だけどな……て、一伽、何でお前が暗くなってんだよ」
「え、何が?」
海晴に言われて、意味分かんない…と一伽は視線を向けた。
別に一伽、暗くなんかなってないし。
「まさか、いっちゃんこそ、リコのこと好きだったとか?」
「まさか」
それはない、と一伽は即座に突っ込んだ。
何も知らなければ、ちょっと血を吸うのに声掛けちゃおっかなぁ…という気になるくらいの外見だったけれど、実は結構キツイ性格だったし、お付き合いするとかはないなぁ。
(なのに侑仁てば、オッケーしちゃったんだ…。バッカだなぁ)
でもリコは、侑仁の前ではかわい子ぶっていたから、侑仁はリコのそんな性格を知らないのかもしれない。ということは、リコはこれから先ずっと、侑仁の前でそんな子を演じ続けなければいけないということだ。
…変なの。
「ねぇエリーちゃん、俺もお代わり頼むー」
「やった! 何にするの?」
「んー…カイピリーニャ」
一伽がお酒を飲むとエリーが喜んでくれるので、もしかしたらそれが、一伽がいっぱい飲んでしまう原因かもしれない。
だからって別に、エリーに責任があるとは思っていないし、ダメなのは一伽自身だと分かってはいるんだけれど…。
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COMMENT-FORM
ちよ ⇒ 侑仁くんがオッケーしたかも?
しれないって知らされて(ホントかどうか確認していないのに…)、
ちょっとショックないっちゃん。
どうしてそんな気持ちになっちゃうんだろうね。
いい傾向だけど自覚するには時間かかりそうかな?
でも、ニナちゃん&エリーちゃんが居たら(酔っ払っていても!)
助け船だしてくれるかな?
ちょっとショックないっちゃん。
どうしてそんな気持ちになっちゃうんだろうね。
いい傾向だけど自覚するには時間かかりそうかな?
でも、ニナちゃん&エリーちゃんが居たら(酔っ払っていても!)
助け船だしてくれるかな?
- |2012.08.21
- |Tue
- |08:22
- |URL
- |EDIT|
けいったん ⇒
リコに告られて 侑仁が どんな返事をしたのか?
σ( ̄、 ̄*)ん~~
血を吸われたにも関わらず 見ず知らずの酔ったいっちゃんを家に連れて帰る人だしね‥
いっちゃんの奇襲攻撃訪問に 渋渋ながらも家に入れちゃう人だかしね‥
侑仁って 心が広いというか 押しに弱いからなぁ~
「OK」とは言わないまでも 断固拒否ったとは考えられない。
しかも いっちゃん同様に無自覚&無意識だしーーー!Σ(´*∀*`)
もう海晴にしちゃえば?結構 いい奴だと思うよ~♪
ハッ!ソッチ? (;o ̄∇ ̄)σ...byebye☆
σ( ̄、 ̄*)ん~~
血を吸われたにも関わらず 見ず知らずの酔ったいっちゃんを家に連れて帰る人だしね‥
いっちゃんの奇襲攻撃訪問に 渋渋ながらも家に入れちゃう人だかしね‥
侑仁って 心が広いというか 押しに弱いからなぁ~
「OK」とは言わないまでも 断固拒否ったとは考えられない。
しかも いっちゃん同様に無自覚&無意識だしーーー!Σ(´*∀*`)
もう海晴にしちゃえば?結構 いい奴だと思うよ~♪
ハッ!ソッチ? (;o ̄∇ ̄)σ...byebye☆
- |2012.08.21
- |Tue
- |08:45
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
まだ推測の段階ですが、すでに落ち込み気味のいっちゃん…。
シュンとしているのは似合わないんですけどね…(>_<)
> どうしてそんな気持ちになっちゃうんだろうね。
> いい傾向だけど自覚するには時間かかりそうかな?
ちよさん、鋭い!!
ここまで辿り付くにも相当時間掛かってますから、ここから先に進むのには、まだまだ時間掛かるかも…!? です。
ニナちゃんとエリーちゃんも、どこまで分かっているのか、でもいっちゃんの味方であることだけは確かです(*^_^*)
ちゃんと助け舟を出せるのか、それとも酔い潰れるのが先か…!? という感じですが(^_^;)
コメントありがとうございました!
シュンとしているのは似合わないんですけどね…(>_<)
> どうしてそんな気持ちになっちゃうんだろうね。
> いい傾向だけど自覚するには時間かかりそうかな?
ちよさん、鋭い!!
ここまで辿り付くにも相当時間掛かってますから、ここから先に進むのには、まだまだ時間掛かるかも…!? です。
ニナちゃんとエリーちゃんも、どこまで分かっているのか、でもいっちゃんの味方であることだけは確かです(*^_^*)
ちゃんと助け舟を出せるのか、それとも酔い潰れるのが先か…!? という感じですが(^_^;)
コメントありがとうございました!
- |2012.08.21
- |Tue
- |22:39
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
> 侑仁って 心が広いというか 押しに弱いからなぁ~
> 「OK」とは言わないまでも 断固拒否ったとは考えられない。
>
> しかも いっちゃん同様に無自覚&無意識だしーーー!Σ(´*∀*`)
ひゃ~~、けいったんさんの鋭い分析~~~!!!
そうですよね、侑仁さん、完全に押しに弱い男ですよね。
リコちゃんがどのくらいの攻め攻め度で来ているのか……場合によっては、押し切られ…!? …て、そうなったら、血の雨が降る…!?
> もう海晴にしちゃえば?結構 いい奴だと思うよ~♪
おぉ!! 新しい展開!?
確かに海晴くんも、いいヤツですよね。完全に、「いい人」で終わるタイプですよね(笑)
女の子は怖い、とか言っていたので、これを機に…!? て、それじゃマズイか(^_^;)
コメントありがとうございました!
> 「OK」とは言わないまでも 断固拒否ったとは考えられない。
>
> しかも いっちゃん同様に無自覚&無意識だしーーー!Σ(´*∀*`)
ひゃ~~、けいったんさんの鋭い分析~~~!!!
そうですよね、侑仁さん、完全に押しに弱い男ですよね。
リコちゃんがどのくらいの攻め攻め度で来ているのか……場合によっては、押し切られ…!? …て、そうなったら、血の雨が降る…!?
> もう海晴にしちゃえば?結構 いい奴だと思うよ~♪
おぉ!! 新しい展開!?
確かに海晴くんも、いいヤツですよね。完全に、「いい人」で終わるタイプですよね(笑)
女の子は怖い、とか言っていたので、これを機に…!? て、それじゃマズイか(^_^;)
コメントありがとうございました!
- |2012.08.21
- |Tue
- |22:46
- |URL
- |EDIT|