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暴君王子のおっしゃることには! (111)
2012.08.20 Mon
行ってみたら、そこは結構おしゃれなダイニングバーで、奥のテーブル席に3人はいた。
ニナたちとクラブ以外で会うのは、実は初めてだ。
「お待たせ」
「いっちゃん、待った待った~!」
ニナは相変わらずのテンションで(まぁお店の中、かなり賑やかだし、いっか…)、一伽はニナとハイタッチをかわす。
そういえば、最後にニナたちに会ったのは、一伽がリコに『侑仁に近付かないで!』とクラブで言われたときで、あのときは、トイレの後、結局黙って帰ってしまったんだっけ。
…でも、こうやって変わらずに迎え入れてくれて、嬉しい。
「…こないだ、ゴメンね。黙って帰っちゃって」
「こないだー? あ、craze? そうそう、いっちゃんいつの間にかいなくなっちゃってんだもん。結局海晴と踊っちゃった」
「俺とじゃ不満なのかよっ!」
冗談めかして言うニナに、海晴が即座に突っ込んだ。エリーがグラス片手に笑っている。
全然深刻そうじゃない雰囲気が、一伽には心地よかった。
「じゃ、いっちゃんのカクテル来たから、とりあえず乾杯しよっか」
「え、俺まだ頼んでないけど…」
一伽はまだ何も注文していないのに、店員が一伽の分のカクテルを持って現れた。
他の3人のグラスには、まだだいぶ中身が入っているから、やはり一伽の分で間違いないわけで。
「うん。いっちゃん来るていうから、頼んどいたの。ホワイト・ルシアン。いっちゃん、強いお酒好きでしょ?」
「あ、そー…。ありがとー…」
ニコッと笑いながらそう言ってのけるエリーは、全然まったく何の悪気もなければ、そういう計算でもなく、一伽のためにホワイト・ルシアンを頼んでおいてくれたのだろう。
確かに一伽はお酒は好きだが、必ずしも強いお酒が好きなわけではないし、ましてや今まで一緒に飲んで、ニナともども酔い潰れてきた流れからしても、普通は強いお酒、頼まないんじゃないかなぁ…。
「大丈夫よ、いっちゃん。今日はうるさいこと言う侑仁がいないから」
「いや、侑仁がいなくなって自重はしろ、お前ら!」
若干口元を引き攣らせてしまった一伽に、ニナがウインクすれば、即行で海晴が突っ込んだ。
今日は憂さ晴らしだし、ニナの言うとおり、とやかく言う人もいないし、ならいっぱい飲んじゃおっかなぁ、と一伽が開き直ったところだったのに。
潰れたらいろいろ面倒くせぇだろ! と言う海晴は、ちょっとだけ侑仁に似ている。
「大丈夫、大丈夫。はい、カンパーイ!」
頭を抱える海晴を無視して、3人はグラスを合わせた。
甘いテイストのホワイト・ルシアンが染み渡る。
「でさ、ねぇ、あの、さっきのメール……リコちゃんが侑仁に告ったって…」
うまい話の持って行き方が分からなくて、一伽は単刀直入に切り出した。
別に侑仁とリコのことなんかどうでもいいんだけれど、でもやっぱりちょっと気になるから。
「そうなんだよ~、リコったら、わざわざメールしてきちゃってさぁ!」
「エリーのトコにもメール来たのよ。今まで殆どメールくれたことないのに」
女の子2人は、2人ともそれなりに不満があるらしく、「ねぇ~」と頷き合っている。
そして海晴は海晴で、何だかおもしろくなさそうだ。
「海晴のトコにもメール来たの?」
「来ねぇよ」
「なら何でそんなに怒ってんの?」
てっきり、リコがわざわざそんな報告メールを寄越したことで、海晴もイライラしているのかと思ったら、そうではないらしい。
なら、なぜ?
back next
ニナたちとクラブ以外で会うのは、実は初めてだ。
「お待たせ」
「いっちゃん、待った待った~!」
ニナは相変わらずのテンションで(まぁお店の中、かなり賑やかだし、いっか…)、一伽はニナとハイタッチをかわす。
そういえば、最後にニナたちに会ったのは、一伽がリコに『侑仁に近付かないで!』とクラブで言われたときで、あのときは、トイレの後、結局黙って帰ってしまったんだっけ。
…でも、こうやって変わらずに迎え入れてくれて、嬉しい。
「…こないだ、ゴメンね。黙って帰っちゃって」
「こないだー? あ、craze? そうそう、いっちゃんいつの間にかいなくなっちゃってんだもん。結局海晴と踊っちゃった」
「俺とじゃ不満なのかよっ!」
冗談めかして言うニナに、海晴が即座に突っ込んだ。エリーがグラス片手に笑っている。
全然深刻そうじゃない雰囲気が、一伽には心地よかった。
「じゃ、いっちゃんのカクテル来たから、とりあえず乾杯しよっか」
「え、俺まだ頼んでないけど…」
一伽はまだ何も注文していないのに、店員が一伽の分のカクテルを持って現れた。
他の3人のグラスには、まだだいぶ中身が入っているから、やはり一伽の分で間違いないわけで。
「うん。いっちゃん来るていうから、頼んどいたの。ホワイト・ルシアン。いっちゃん、強いお酒好きでしょ?」
「あ、そー…。ありがとー…」
ニコッと笑いながらそう言ってのけるエリーは、全然まったく何の悪気もなければ、そういう計算でもなく、一伽のためにホワイト・ルシアンを頼んでおいてくれたのだろう。
確かに一伽はお酒は好きだが、必ずしも強いお酒が好きなわけではないし、ましてや今まで一緒に飲んで、ニナともども酔い潰れてきた流れからしても、普通は強いお酒、頼まないんじゃないかなぁ…。
「大丈夫よ、いっちゃん。今日はうるさいこと言う侑仁がいないから」
「いや、侑仁がいなくなって自重はしろ、お前ら!」
若干口元を引き攣らせてしまった一伽に、ニナがウインクすれば、即行で海晴が突っ込んだ。
今日は憂さ晴らしだし、ニナの言うとおり、とやかく言う人もいないし、ならいっぱい飲んじゃおっかなぁ、と一伽が開き直ったところだったのに。
潰れたらいろいろ面倒くせぇだろ! と言う海晴は、ちょっとだけ侑仁に似ている。
「大丈夫、大丈夫。はい、カンパーイ!」
頭を抱える海晴を無視して、3人はグラスを合わせた。
甘いテイストのホワイト・ルシアンが染み渡る。
「でさ、ねぇ、あの、さっきのメール……リコちゃんが侑仁に告ったって…」
うまい話の持って行き方が分からなくて、一伽は単刀直入に切り出した。
別に侑仁とリコのことなんかどうでもいいんだけれど、でもやっぱりちょっと気になるから。
「そうなんだよ~、リコったら、わざわざメールしてきちゃってさぁ!」
「エリーのトコにもメール来たのよ。今まで殆どメールくれたことないのに」
女の子2人は、2人ともそれなりに不満があるらしく、「ねぇ~」と頷き合っている。
そして海晴は海晴で、何だかおもしろくなさそうだ。
「海晴のトコにもメール来たの?」
「来ねぇよ」
「なら何でそんなに怒ってんの?」
てっきり、リコがわざわざそんな報告メールを寄越したことで、海晴もイライラしているのかと思ったら、そうではないらしい。
なら、なぜ?
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COMMENT-FORM
ちよ ⇒ リコちゃんが
わざわざメールしてきたのは…
侑仁くんに告ったよ!っていうよりかは、
告った後の侑仁くんの返事が…。
侑仁くん、押しには負けない、強い人かどうか…
うぅ~((((;°д°))))心配だよ~
いっちゃん、侑仁くんのこと、
ホントにどうでもいいの?
気になるのは、ホントにちょっとだけ?
侑仁くんに告ったよ!っていうよりかは、
告った後の侑仁くんの返事が…。
侑仁くん、押しには負けない、強い人かどうか…
うぅ~((((;°д°))))心配だよ~
いっちゃん、侑仁くんのこと、
ホントにどうでもいいの?
気になるのは、ホントにちょっとだけ?
- |2012.08.20
- |Mon
- |18:47
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
どうして『わざわざ』リコちゃんがメールしてきたのか……けれどニナちゃんもエリーちゃんも、お酒を飲むのに夢中で、なかなか話が進んでくれません。
侑仁さん、告られる前から、リコちゃんにだいぶ迫られてましたからね。
リコちゃん、今かなりの押せ押せ状態ですから、どうなることか(>_<)
それにしても、いっちゃんは、いまだに『ちょっと』しか気になってないとか言ってますが…(^_^;)
このままだと、リコちゃんの勢いに負けちゃいそうですよね(>_<)
コメントありがとうございました!
侑仁さん、告られる前から、リコちゃんにだいぶ迫られてましたからね。
リコちゃん、今かなりの押せ押せ状態ですから、どうなることか(>_<)
それにしても、いっちゃんは、いまだに『ちょっと』しか気になってないとか言ってますが…(^_^;)
このままだと、リコちゃんの勢いに負けちゃいそうですよね(>_<)
コメントありがとうございました!
- |2012.08.20
- |Mon
- |22:34
- |URL
- |EDIT|