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暴君王子のおっしゃることには! (89)
2012.07.29 Sun
「何それ、マジで侑仁襲われたの? で、その後どうなっちゃったわけ?」
「俺がスタッフ呼びに行って戻ってきたら、ぶっ倒れてたヤツは目覚ましてて、侑仁のおかげで助かったとか何とか…。でも侑仁は何も言わねぇからよく分かんねぇんだよ」
「ふぅん?」
よく分かんない…とニナとエリーは首を傾げる。
そりゃそうだ。今、冷静になって一伽自身が聞いてみても、意味が分からない。空腹だったとはいえ、何してんだ、あのときの自分!
「えーっと、みなさま、ここで1つ重大な発表が…」
「何いっちゃん、急に」
「実はそのとき侑仁に襲い掛かった男こそ、この僕ですっ! てへっ」
「「「………………」」」
やっぱり言わないわけにはいかないよなぁ…と思って、それでも、あんまりひどいヤツに思われないよう、かわいく言ってみたら、3人ともポカンと一伽を見るだけで、何も反応してくれなかった。
『えぇ~、ヒドッ!』みたいな反応も嫌だけれど、何も言ってくれないのも、ちょっとツラいのですが…。
「え…、いっちゃん、侑仁のこと襲ったの? つか、首噛んだ?」
「そういう新しいプレイに挑戦してんの?」
ニナとエリーはまだわけの分からない様子だが、あのとき実際にその現場を目撃していた海晴は、再びギョッとして、唖然となった。
確かに一伽はあのときの男に似ているが、あのとき侑仁も結構怒っていたし、あんなことがあったのに、その後、侑仁の家に遊びに行くまでになるとか、どう考えても不自然だから、やっぱりただの似ている別人でした、てオチのほうが、すっきりしたのに。
「いや、襲ったていうか……襲ったわけじゃないよ!」
「じゃあ何したの?」
「血吸った」
「血~?」
こうなったら全部話して納得してもらうしかない! と一伽は開き直って、聞かれたことに正直に答えれば、ニナはますます不思議そうな顔をした。
「血吸うってことは、吸血鬼てこと?」
「そういうこと」
「マジで!? いっちゃん吸血鬼なの!? すご~い! アタシ、吸血鬼に会うの初めて!」
自分が吸血鬼であることを打ち明けると、ニナはその事実に純粋に感動して舞い上がり、その隣でエリーも、「私、いっちゃんで2人目よ」とテンションを上げている。
ただ海晴だけは、すんなりと受け入れられないのか、まだポカンとなっている。
「え…吸血鬼…?」
「そうですけど?」
コイツも吸血鬼の存在を信じていない系か、と一伽は少しウンザリする。
侑仁と会ってから知ったのだが、世の中には吸血鬼の存在を半信半疑に思っている人間が結構いるらしいのだ(不愉快!)。どうやら海晴もそういうタイプの人間らしい。
「信じてないわけじゃないけど、マジで初めて会ったから、すげぇビックリした…」
「前も会ったじゃん」
「だってあのときは吸血鬼だなんて思ってねぇし! 普通に変質者としか思ってなかったから!」
「何だとぅ!」
吸血鬼の存在を信じないのもムカつくが、変質者呼ばわりされるのは、もっと腹が立つ。
一伽の一体どこが変質者だと言うのだ。
「だって普通そうじゃね? 背後からいきなり飛び掛かって来て、首に噛み付いて来たら、そりゃ変質者だろ」
「…いっちゃん、何やってんの?」
「俺が悪いんじゃないもん…」
海晴の言葉に、さすがにニナも呆れ顔になるが、一伽はがんばってそう開き直る。
いや、一伽が悪いのかもしれないけれど、あのときはご飯にあり付きたい一心だったんだもん。死ぬか死なないかの瀬戸際だったのだから、多少の無茶だってやむを得ないと思う。
「あんとき、ホントは別の女の子に声掛けようとしてたのに、侑仁が先に声掛けちゃって、そのせいで逃げられちゃったんだもん、その子に。俺、超腹減ってたのに」
「何それ。ナンパしようとして、被っちゃったってこと? いっちゃん、だっさ~!」
「ナンパじゃないもん! いやナンパだけど、俺はあのとき切実だったの!」
何かこの説明、何回もしてる気がする! と思いながらも、一伽は笑い転げているニナに、必死に訴え掛ける。
変質者扱いされたままなのも嫌だけれど、女の子ナンパしようとして、結局逃げられちゃった、ダサい男とも思われたくない。
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「俺がスタッフ呼びに行って戻ってきたら、ぶっ倒れてたヤツは目覚ましてて、侑仁のおかげで助かったとか何とか…。でも侑仁は何も言わねぇからよく分かんねぇんだよ」
「ふぅん?」
よく分かんない…とニナとエリーは首を傾げる。
そりゃそうだ。今、冷静になって一伽自身が聞いてみても、意味が分からない。空腹だったとはいえ、何してんだ、あのときの自分!
「えーっと、みなさま、ここで1つ重大な発表が…」
「何いっちゃん、急に」
「実はそのとき侑仁に襲い掛かった男こそ、この僕ですっ! てへっ」
「「「………………」」」
やっぱり言わないわけにはいかないよなぁ…と思って、それでも、あんまりひどいヤツに思われないよう、かわいく言ってみたら、3人ともポカンと一伽を見るだけで、何も反応してくれなかった。
『えぇ~、ヒドッ!』みたいな反応も嫌だけれど、何も言ってくれないのも、ちょっとツラいのですが…。
「え…、いっちゃん、侑仁のこと襲ったの? つか、首噛んだ?」
「そういう新しいプレイに挑戦してんの?」
ニナとエリーはまだわけの分からない様子だが、あのとき実際にその現場を目撃していた海晴は、再びギョッとして、唖然となった。
確かに一伽はあのときの男に似ているが、あのとき侑仁も結構怒っていたし、あんなことがあったのに、その後、侑仁の家に遊びに行くまでになるとか、どう考えても不自然だから、やっぱりただの似ている別人でした、てオチのほうが、すっきりしたのに。
「いや、襲ったていうか……襲ったわけじゃないよ!」
「じゃあ何したの?」
「血吸った」
「血~?」
こうなったら全部話して納得してもらうしかない! と一伽は開き直って、聞かれたことに正直に答えれば、ニナはますます不思議そうな顔をした。
「血吸うってことは、吸血鬼てこと?」
「そういうこと」
「マジで!? いっちゃん吸血鬼なの!? すご~い! アタシ、吸血鬼に会うの初めて!」
自分が吸血鬼であることを打ち明けると、ニナはその事実に純粋に感動して舞い上がり、その隣でエリーも、「私、いっちゃんで2人目よ」とテンションを上げている。
ただ海晴だけは、すんなりと受け入れられないのか、まだポカンとなっている。
「え…吸血鬼…?」
「そうですけど?」
コイツも吸血鬼の存在を信じていない系か、と一伽は少しウンザリする。
侑仁と会ってから知ったのだが、世の中には吸血鬼の存在を半信半疑に思っている人間が結構いるらしいのだ(不愉快!)。どうやら海晴もそういうタイプの人間らしい。
「信じてないわけじゃないけど、マジで初めて会ったから、すげぇビックリした…」
「前も会ったじゃん」
「だってあのときは吸血鬼だなんて思ってねぇし! 普通に変質者としか思ってなかったから!」
「何だとぅ!」
吸血鬼の存在を信じないのもムカつくが、変質者呼ばわりされるのは、もっと腹が立つ。
一伽の一体どこが変質者だと言うのだ。
「だって普通そうじゃね? 背後からいきなり飛び掛かって来て、首に噛み付いて来たら、そりゃ変質者だろ」
「…いっちゃん、何やってんの?」
「俺が悪いんじゃないもん…」
海晴の言葉に、さすがにニナも呆れ顔になるが、一伽はがんばってそう開き直る。
いや、一伽が悪いのかもしれないけれど、あのときはご飯にあり付きたい一心だったんだもん。死ぬか死なないかの瀬戸際だったのだから、多少の無茶だってやむを得ないと思う。
「あんとき、ホントは別の女の子に声掛けようとしてたのに、侑仁が先に声掛けちゃって、そのせいで逃げられちゃったんだもん、その子に。俺、超腹減ってたのに」
「何それ。ナンパしようとして、被っちゃったってこと? いっちゃん、だっさ~!」
「ナンパじゃないもん! いやナンパだけど、俺はあのとき切実だったの!」
何かこの説明、何回もしてる気がする! と思いながらも、一伽は笑い転げているニナに、必死に訴え掛ける。
変質者扱いされたままなのも嫌だけれど、女の子ナンパしようとして、結局逃げられちゃった、ダサい男とも思われたくない。
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒
ェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノエェエェエェエェ
正直に言っちゃったよ~いっちゃん!
だけど 侑仁のツレの海晴以外のニナとエリーには、すんなり受け入れられてるし!
しかも エリーちゃん、2人目って~∑(゚ェ゚:)エッ
普通は 海晴の反応でしょうに・・・
ニナとエリーって 案外 強者??
如月さま、体調宜しくない様で 大丈夫ですか?
私も 今月の初めに 39度以上の熱と胃腸を壊し 大変な目に遭いました。
十分な睡眠と たっぷりな栄養を取って お体をご自愛して下さい。
お大事に~(*~*、)ヾ(^ー^;)ヨシヨシ...byebye☆
正直に言っちゃったよ~いっちゃん!
だけど 侑仁のツレの海晴以外のニナとエリーには、すんなり受け入れられてるし!
しかも エリーちゃん、2人目って~∑(゚ェ゚:)エッ
普通は 海晴の反応でしょうに・・・
ニナとエリーって 案外 強者??
如月さま、体調宜しくない様で 大丈夫ですか?
私も 今月の初めに 39度以上の熱と胃腸を壊し 大変な目に遭いました。
十分な睡眠と たっぷりな栄養を取って お体をご自愛して下さい。
お大事に~(*~*、)ヾ(^ー^;)ヨシヨシ...byebye☆
- |2012.07.29
- |Sun
- |10:27
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
いっちゃん、妙なところで素直な子です(笑)
しかもニナちゃんもエリーちゃんも、あっさりと受け入れ。女子は強し、です(みっくんといい侑仁さんといい、男子は吸血鬼を恐れすぎですしね…(^_^;))
そういえばけいったんさんも、夏風邪に苦しんだんですよね(>_<)
私は熱は出てないんですが、喉が…。
5月にインフルにかかって以来、抵抗力落ちすぎです…(-"-)
> お大事に~(*~*、)ヾ(^ー^;)ヨシヨシ
↑ この顔文字だけで、癒されます~。
ご心配をおかけしてます(>_<)
コメントありがとうございました!
しかもニナちゃんもエリーちゃんも、あっさりと受け入れ。女子は強し、です(みっくんといい侑仁さんといい、男子は吸血鬼を恐れすぎですしね…(^_^;))
そういえばけいったんさんも、夏風邪に苦しんだんですよね(>_<)
私は熱は出てないんですが、喉が…。
5月にインフルにかかって以来、抵抗力落ちすぎです…(-"-)
> お大事に~(*~*、)ヾ(^ー^;)ヨシヨシ
↑ この顔文字だけで、癒されます~。
ご心配をおかけしてます(>_<)
コメントありがとうございました!
- |2012.07.29
- |Sun
- |22:47
- |URL
- |EDIT|