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暴君王子のおっしゃることには! (34)
2012.06.04 Mon
「侑仁のケチぃ~…。俺がお腹空き過ぎて死んじゃったら、侑仁のせいだかんな!」
「そんなんで死ぬか」
人間にも『餓死』ということがあるんだから、吸血鬼だって、血が吸えなければ死んでしまうのかもしれないが、今の一伽は、この間の襲い掛かって来たときと違って、そこまでの気迫が感じられないから、多分まだ死なないと思う。
「むぅ~…。あ、でも、もし前みたいにお腹減り過ぎたとき、吸わせてくれる人がそばにいなかったら、侑仁、血吸わせてくれる?」
「え? は?」
「んとね、まぁ俺だったら1日最低1回だけど、血吸わないと腹ペコなわけ。でも狩りがうまく行かない日もあんの。声掛けても、OKしてくれる子が全然捉まんないときがさ」
「…そんで?」
「でね、そういうときのために、俺のこと吸血鬼って知ってて、何かあったら連絡してもいいよ~、血吸わせてあげるよ~、て子が何人かいるわけ。いざってときのために」
「……。…うん」
一伽は軽くそう言っているが、何かそれって、キープの女の子がいっぱいいる、というふうにも取れるんですが…。
やっぱり一伽はタチが悪い男だ。
「侑仁も、そういう人になってよ!」
「はい~?」
何その、面と向かって、キープになってくれ宣言。
いや、それ以前に侑仁は男なんですが。
「お前、男の血は吸わねぇんじゃねぇのかよ」
「まぁそうなんだけど。でも侑仁の血はおいしかったし、そういう人はいっぱいいたほうが、いざってとき困らないかな、て」
えへへ、と一伽はかわいく笑ってみせるが、言っていることは、十分にひどい。
侑仁が言うのも何だが、本当に何て男だ。
「お前、絶対それだけじゃねぇだろ、企んでること」
「何だよ、それ! 何も企んでねぇよっ。ただ侑仁、男で体デカいから、ちょっとくらいいっぱい吸っても平気かなぁ、て思っただけだもんっ」
「いや、それ、十分企んでんだろ」
下心満載すぎる…と、侑仁は呆れたようにコーヒーに口を付ける。
「フン! どうせ侑仁みたいなセレブ野郎には、俺みたいな貧乏吸血鬼も気持ちなんて、一生分かんねぇよっ」
「あのさ、その『セレブ野郎』て言うの、やめてくんねぇ? 無性に腹立つんだけど」
「でもセレブじゃん! 俺だってセレブだったら、金に飽かして、女の子の血を吸いまくるのにっ」
「そんなセレブいねぇよ」
吸血鬼の中に、金持ちと貧乏がいるのかどうかも知らないが、もし『セレブ』と言われるようなタイプがいるのなら、そんな下品なまねはしないと思う。
(コイツ…思想? 思考? 何かとにかく、考え方が偏ってる…!)
まったく航平、どんな教育してんだよ…と、侑仁は友人であり、一伽の勤め先の店長である航平に、心の中で文句を言った。
「つか…。アホなこと言ってたら、ホント腹減って来た…」
「ざけんなよ。つーかさ、昨日の夜に吸って、もう腹減ってんじゃ、1日1回て足んねぇんじゃねぇの?」
「かなぁ…? 最近さぁ、ユキちゃんに血吸わせてないから、そんなに吸血しなくても大丈夫かなぁて思って、1回にそんなに飲まないんだよね…。それがダメなのかな?」
「いや、知らねぇけど。…ユキちゃん?」
…今コイツ、血を吸わせるとか言わなかったか?
吸血鬼って、他の誰かに血を吸わせてるわけ?
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「そんなんで死ぬか」
人間にも『餓死』ということがあるんだから、吸血鬼だって、血が吸えなければ死んでしまうのかもしれないが、今の一伽は、この間の襲い掛かって来たときと違って、そこまでの気迫が感じられないから、多分まだ死なないと思う。
「むぅ~…。あ、でも、もし前みたいにお腹減り過ぎたとき、吸わせてくれる人がそばにいなかったら、侑仁、血吸わせてくれる?」
「え? は?」
「んとね、まぁ俺だったら1日最低1回だけど、血吸わないと腹ペコなわけ。でも狩りがうまく行かない日もあんの。声掛けても、OKしてくれる子が全然捉まんないときがさ」
「…そんで?」
「でね、そういうときのために、俺のこと吸血鬼って知ってて、何かあったら連絡してもいいよ~、血吸わせてあげるよ~、て子が何人かいるわけ。いざってときのために」
「……。…うん」
一伽は軽くそう言っているが、何かそれって、キープの女の子がいっぱいいる、というふうにも取れるんですが…。
やっぱり一伽はタチが悪い男だ。
「侑仁も、そういう人になってよ!」
「はい~?」
何その、面と向かって、キープになってくれ宣言。
いや、それ以前に侑仁は男なんですが。
「お前、男の血は吸わねぇんじゃねぇのかよ」
「まぁそうなんだけど。でも侑仁の血はおいしかったし、そういう人はいっぱいいたほうが、いざってとき困らないかな、て」
えへへ、と一伽はかわいく笑ってみせるが、言っていることは、十分にひどい。
侑仁が言うのも何だが、本当に何て男だ。
「お前、絶対それだけじゃねぇだろ、企んでること」
「何だよ、それ! 何も企んでねぇよっ。ただ侑仁、男で体デカいから、ちょっとくらいいっぱい吸っても平気かなぁ、て思っただけだもんっ」
「いや、それ、十分企んでんだろ」
下心満載すぎる…と、侑仁は呆れたようにコーヒーに口を付ける。
「フン! どうせ侑仁みたいなセレブ野郎には、俺みたいな貧乏吸血鬼も気持ちなんて、一生分かんねぇよっ」
「あのさ、その『セレブ野郎』て言うの、やめてくんねぇ? 無性に腹立つんだけど」
「でもセレブじゃん! 俺だってセレブだったら、金に飽かして、女の子の血を吸いまくるのにっ」
「そんなセレブいねぇよ」
吸血鬼の中に、金持ちと貧乏がいるのかどうかも知らないが、もし『セレブ』と言われるようなタイプがいるのなら、そんな下品なまねはしないと思う。
(コイツ…思想? 思考? 何かとにかく、考え方が偏ってる…!)
まったく航平、どんな教育してんだよ…と、侑仁は友人であり、一伽の勤め先の店長である航平に、心の中で文句を言った。
「つか…。アホなこと言ってたら、ホント腹減って来た…」
「ざけんなよ。つーかさ、昨日の夜に吸って、もう腹減ってんじゃ、1日1回て足んねぇんじゃねぇの?」
「かなぁ…? 最近さぁ、ユキちゃんに血吸わせてないから、そんなに吸血しなくても大丈夫かなぁて思って、1回にそんなに飲まないんだよね…。それがダメなのかな?」
「いや、知らねぇけど。…ユキちゃん?」
…今コイツ、血を吸わせるとか言わなかったか?
吸血鬼って、他の誰かに血を吸わせてるわけ?
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒
侑仁、いっちゃんの ”セフレ”ならぬ ”血フレ”候補に御指名~♪(笑)
ほんと 侑仁にしてみれば、
「はぁ~?ヘ(。ω°)?」、「なんでっ!(゚〇゚;)???」の連続だね!
だけど いっちゃんにしてみても
「ヘッ?( ´゚ω゚) ナニヵ?」、「ワカンニャイ(´・д・`)ゞ?」の連続でしょうね♪
平行線のままの会話!最終点は、何所~~?
コッチヵ?(-ω・ 三 「・ω-)アッチヵ?...byebye☆
ほんと 侑仁にしてみれば、
「はぁ~?ヘ(。ω°)?」、「なんでっ!(゚〇゚;)???」の連続だね!
だけど いっちゃんにしてみても
「ヘッ?( ´゚ω゚) ナニヵ?」、「ワカンニャイ(´・д・`)ゞ?」の連続でしょうね♪
平行線のままの会話!最終点は、何所~~?
コッチヵ?(-ω・ 三 「・ω-)アッチヵ?...byebye☆
- |2012.06.04
- |Mon
- |10:59
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
血フレ!
なるほど、そういう略し方が…!!
気持ちを理解してもらえないいっちゃん、「ワカンニャイ(´・д・`)ゞ?」は、まさに彼の気持ち、そのままだと思います(笑)
どちらかが折れない限り、会話は平行線のままでしょうが、果たして一伽が折れることなんてあるんでしょうか…?? (笑)
コメントありがとうございました!
なるほど、そういう略し方が…!!
気持ちを理解してもらえないいっちゃん、「ワカンニャイ(´・д・`)ゞ?」は、まさに彼の気持ち、そのままだと思います(笑)
どちらかが折れない限り、会話は平行線のままでしょうが、果たして一伽が折れることなんてあるんでしょうか…?? (笑)
コメントありがとうございました!
- |2012.06.04
- |Mon
- |22:37
- |URL
- |EDIT|