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暴君王子のおっしゃることには! (11)
2012.05.12 Sat
「ちっがーう! 昨日はぶっ倒れちゃうくらいお腹が空いてたから、やむを得ず! ホントは女の子のほうがよかったの!」
なのに、ご飯を横取りされちゃうし、侑仁てヤツはなぜかめっちゃ怒るし、後から来た海晴や店長にいろいろ説明するのは面倒くさかったし、やっぱり男の血なんて吸うもんじゃない。
…ということを一生懸命説明したのに、なぜか航平も志信も、あまり一伽に同情的ではない様子。
「いや、それはお前が悪いんじゃね? 俺がその男だとしても、めっちゃキレるぜ」
「何で? 何でー!?」
「まぁ…無理やりだからねぇ。怒られるだけで済んで、よかったんじゃない?」
「俺、怒られるようなこと、してないっ!」
せっかく2人から慰めてもらおうと思ったのに、全然そんな感じにならなくて、おもしろくなくて、一伽はプン! と顔を背けた。
一伽にしたら、ご飯をしただけで、何の悪いことをした覚えもないのだ。
「いや、でも無理やりはよくないよ、無理やりは」
「お前、今までいきなり血吸って、怒られたことねぇの?」
「ないよっ! 無理やりつーか、いきなりつーか、だって普通そうじゃね? 俺、吸血鬼だよ? 血を吸わなくてどうすんの?」
雪乃のように、見ず知らずの人を襲うなんて出来ない! という輩もいるが、基本的に吸血鬼は人の血を吸うのが仕事なので、それを否定されると、ちょっと困る…。
「いや、そこは否定しないけど。つかお前、普段どうやって血吸ってんだよ、女の子に。そんときは全然怒られねぇんだろ?」
「えー、怒られないよぉ、全然。だって普通に声掛けて、何かちょっと、いろいろ……ねぇ? 何か気持ちいい感じになって、そんで、ガブッ! て」
「……最悪だ…」
「タチの悪いナンパだね」
「何でだよっ!」
いきなり女の子に襲い掛かってもいいんだけれど、でもやっぱ、何かいい雰囲気みたいのも楽しみたいし? てことで、一伽の普段のお食事は、大体こんな感じだ。
女の子のほうも気持ちよくなっちゃっているので、怒られたことも、文句を言われたこともない。
「えー…、じゃあ、昨日のその男にも、そういうふうにしたら怒られなかったんじゃない?」
「バッカ、腹減りすぎてたんだって! つか、男相手に、何でそんなことしなきゃなんないわけ? そこまで動けるなら、他の女の子探すに決まってんじゃん!」
何だか全然理解してもらえなくて、本当におもしろくない。
大体昨日のヤツも、女の子をナンパしようとしていたくらいだから、男に興味なんてないんだろう。そんなヤツに、いつも女の子にするみたいのことをしたら、余計に怒りそうだ。
「まぁ…。いろいろ大変だったね、一伽くん。てことで、俺はもう帰るね。掃除がんばって」
「えっちょっ、志信っ! あー!! この薄情者~~~!!!」
ポン、と一伽の肩を叩いた志信は、喚き立てる一伽に聞く耳持たず、さっさと裏へ引き下がってしまった。
「うぅ~…航平く~ん…」
「…………、まぁ、早く掃除しろ。モタモタしてると、また腹減り過ぎて倒れるぞ?」
「そうなったら航平くん、血吸わせてよ」
「イヤだ」
まったく何の慰めの言葉も掛けてくれない航平に甘えてみたが、やはりキッパリと断られてしまった。
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なのに、ご飯を横取りされちゃうし、侑仁てヤツはなぜかめっちゃ怒るし、後から来た海晴や店長にいろいろ説明するのは面倒くさかったし、やっぱり男の血なんて吸うもんじゃない。
…ということを一生懸命説明したのに、なぜか航平も志信も、あまり一伽に同情的ではない様子。
「いや、それはお前が悪いんじゃね? 俺がその男だとしても、めっちゃキレるぜ」
「何で? 何でー!?」
「まぁ…無理やりだからねぇ。怒られるだけで済んで、よかったんじゃない?」
「俺、怒られるようなこと、してないっ!」
せっかく2人から慰めてもらおうと思ったのに、全然そんな感じにならなくて、おもしろくなくて、一伽はプン! と顔を背けた。
一伽にしたら、ご飯をしただけで、何の悪いことをした覚えもないのだ。
「いや、でも無理やりはよくないよ、無理やりは」
「お前、今までいきなり血吸って、怒られたことねぇの?」
「ないよっ! 無理やりつーか、いきなりつーか、だって普通そうじゃね? 俺、吸血鬼だよ? 血を吸わなくてどうすんの?」
雪乃のように、見ず知らずの人を襲うなんて出来ない! という輩もいるが、基本的に吸血鬼は人の血を吸うのが仕事なので、それを否定されると、ちょっと困る…。
「いや、そこは否定しないけど。つかお前、普段どうやって血吸ってんだよ、女の子に。そんときは全然怒られねぇんだろ?」
「えー、怒られないよぉ、全然。だって普通に声掛けて、何かちょっと、いろいろ……ねぇ? 何か気持ちいい感じになって、そんで、ガブッ! て」
「……最悪だ…」
「タチの悪いナンパだね」
「何でだよっ!」
いきなり女の子に襲い掛かってもいいんだけれど、でもやっぱ、何かいい雰囲気みたいのも楽しみたいし? てことで、一伽の普段のお食事は、大体こんな感じだ。
女の子のほうも気持ちよくなっちゃっているので、怒られたことも、文句を言われたこともない。
「えー…、じゃあ、昨日のその男にも、そういうふうにしたら怒られなかったんじゃない?」
「バッカ、腹減りすぎてたんだって! つか、男相手に、何でそんなことしなきゃなんないわけ? そこまで動けるなら、他の女の子探すに決まってんじゃん!」
何だか全然理解してもらえなくて、本当におもしろくない。
大体昨日のヤツも、女の子をナンパしようとしていたくらいだから、男に興味なんてないんだろう。そんなヤツに、いつも女の子にするみたいのことをしたら、余計に怒りそうだ。
「まぁ…。いろいろ大変だったね、一伽くん。てことで、俺はもう帰るね。掃除がんばって」
「えっちょっ、志信っ! あー!! この薄情者~~~!!!」
ポン、と一伽の肩を叩いた志信は、喚き立てる一伽に聞く耳持たず、さっさと裏へ引き下がってしまった。
「うぅ~…航平く~ん…」
「…………、まぁ、早く掃除しろ。モタモタしてると、また腹減り過ぎて倒れるぞ?」
「そうなったら航平くん、血吸わせてよ」
「イヤだ」
まったく何の慰めの言葉も掛けてくれない航平に甘えてみたが、やはりキッパリと断られてしまった。
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