スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
Honey Bunny Baby! (4)
2012.02.10 Fri
「いや、別にいいけど……ホントに立てる?」
「…立てるもん」
あんまり言われると、ついムキになるというか、意地になってしまうタチの和衣は、足元フラフラだったけれど、がんばって1人で立とうと、足に力を入れる。
祐介も最初は黙ってその様子を見ていたけれど、最後は堪え切れずに手を貸した。
忘年会シーズンの金曜日、まだまだ混雑して賑やかな店内を、和衣は祐介に手を引かれながら出入り口へと向かう。
(あれ…、俺、祐介と手繋いでる…?)
前に、酔っ払った睦月を寮まで無事に連れて帰るのに手を繋いだことはあるけれど、祐介とは、すごくコッソリとしか、人前で手なんか繋いだことはない。
「ゆ…ゆぅ…?」
「ん?」
和衣が戸惑って声を掛けたら、祐介は何でもない顔で振り返るから、やっぱり何でもないことなのかなぁ、と酔っ払った頭はそう考える。
いつもだったら恥ずかしくて仕方がないのに、今は何だかふわふわ幸せ気分だ。
「ぅわっぷ、寒っ!」
外に出た途端、冷たい風が吹き付けてきて、和衣は思わず声を上げた。
お店の中は暖かかったけれど、やはり、12月の外の空気はひどく冷たい。
「ぅ~…寒いぃ~~~~…」
「寒いね、平気?」
「うんー…、にゃっ!?」
「ちょっ」
寒いのはまぁ平気だけれど、足元のほうが全然大丈夫でなかった。
自分ではまっすぐ歩いているつもりなのに、和衣は先ほどからずっとフラフラしていて、今もビルの敷地を囲う縁石に突っ掛って転びそうになってしまった。
「和衣、大丈夫? ちょっと休む?」
「平気」
「全然平気じゃないし」
「平気だもん」
酔っ払いが、酔っているのに『酔っていない』と言い張るのと同じく、酔いの回った和衣は、全然平気でないのに、平気だと主張して聞かない。
祐介は、帰り道とは少し逸れるけれど、通行人の邪魔にならないように大通りを1つ曲がると、生垣の縁石のところに和衣を座らせた(もう言って聞かせるのは諦めた)。
「何、ゆぅ…、お家帰んないの?」
「ちょっと待ってて。お茶、あったかいのでいいよね?」
「ぅん…?」
お茶? 何で? と思いつつ、和衣は素直に祐介の言うことを聞いて、座って祐介の背中を見つめながら待っている。
でも、さっきまで手を繋いでいたのに、離れてしまって寂しい。
back next
「…立てるもん」
あんまり言われると、ついムキになるというか、意地になってしまうタチの和衣は、足元フラフラだったけれど、がんばって1人で立とうと、足に力を入れる。
祐介も最初は黙ってその様子を見ていたけれど、最後は堪え切れずに手を貸した。
忘年会シーズンの金曜日、まだまだ混雑して賑やかな店内を、和衣は祐介に手を引かれながら出入り口へと向かう。
(あれ…、俺、祐介と手繋いでる…?)
前に、酔っ払った睦月を寮まで無事に連れて帰るのに手を繋いだことはあるけれど、祐介とは、すごくコッソリとしか、人前で手なんか繋いだことはない。
「ゆ…ゆぅ…?」
「ん?」
和衣が戸惑って声を掛けたら、祐介は何でもない顔で振り返るから、やっぱり何でもないことなのかなぁ、と酔っ払った頭はそう考える。
いつもだったら恥ずかしくて仕方がないのに、今は何だかふわふわ幸せ気分だ。
「ぅわっぷ、寒っ!」
外に出た途端、冷たい風が吹き付けてきて、和衣は思わず声を上げた。
お店の中は暖かかったけれど、やはり、12月の外の空気はひどく冷たい。
「ぅ~…寒いぃ~~~~…」
「寒いね、平気?」
「うんー…、にゃっ!?」
「ちょっ」
寒いのはまぁ平気だけれど、足元のほうが全然大丈夫でなかった。
自分ではまっすぐ歩いているつもりなのに、和衣は先ほどからずっとフラフラしていて、今もビルの敷地を囲う縁石に突っ掛って転びそうになってしまった。
「和衣、大丈夫? ちょっと休む?」
「平気」
「全然平気じゃないし」
「平気だもん」
酔っ払いが、酔っているのに『酔っていない』と言い張るのと同じく、酔いの回った和衣は、全然平気でないのに、平気だと主張して聞かない。
祐介は、帰り道とは少し逸れるけれど、通行人の邪魔にならないように大通りを1つ曲がると、生垣の縁石のところに和衣を座らせた(もう言って聞かせるのは諦めた)。
「何、ゆぅ…、お家帰んないの?」
「ちょっと待ってて。お茶、あったかいのでいいよね?」
「ぅん…?」
お茶? 何で? と思いつつ、和衣は素直に祐介の言うことを聞いて、座って祐介の背中を見つめながら待っている。
でも、さっきまで手を繋いでいたのに、離れてしまって寂しい。
back next
- 関連記事
-
- Honey Bunny Baby! (5) (2012/02/11)
- Honey Bunny Baby! (4) (2012/02/10)
- Honey Bunny Baby! (3) (2012/02/09)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Kさん
かわいい、ありがとうございます!!
酔っ払いカズちゃん、気が緩んで、ゆっちさんに甘えっ子になってます(*^_^*)
思わず「にゃっ」てなっちゃうカズちゃん、私もお気に入りです(笑)
拍手&コメントありがとうございます!
酔っ払いカズちゃん、気が緩んで、ゆっちさんに甘えっ子になってます(*^_^*)
思わず「にゃっ」てなっちゃうカズちゃん、私もお気に入りです(笑)
拍手&コメントありがとうございます!
- |2012.02.11
- |Sat
- |00:32
- |URL
- |EDIT|