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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (93)
2011.12.18 Sun
「スゴイ、琉…。ヒーローみたい…」
「いやハルちゃん、キュンてなってる場合じゃないから」
偶然が重なったり、琉が遥希のことを気に掛けていてくれたりしたことが、今へと繋がっていて、遥希も千尋も無事でいられるのだけれど、琉への想いを断ち切るためにクラブに行ったはずの遥希が、今までよりもさらに琉にときめいてしまっては、何にもならない。
「そうだけど…、でも琉、カッコいい…」
「いや、まぁ……うん」
確かに、あのとき登場した琉は、ヒーローみたいで格好よかった。遥希にも見せてやりたかった。
でも一緒にいた大和も、同じくらい格好よかったし、いろいろしてくれたのだが、遥希は琉に対して盲目的すぎて、そこまで気が回っていないらしい。
(…………。それって、水落と同じじゃん?)
遥希のことばかり気に掛け過ぎて、千尋のことがあまり目に入らない琉と、琉のことが大好き過ぎて、大和のことに気が回らない遥希。
結局は、似た者同士ということか。
(いや、相思相愛だ…)
愛情と友情。
LOVEとLIKEの違いはあるけれど。
「ハルちゃん…。水落のこと諦めるとか言うの、やめたら? 無理じゃん」
「無理じゃないよ。てか、無理でも諦めなきゃだもん」
「諦めて、それからどうすんの? 俺が見る限り、水落はハルちゃんのことかなり気に入ってるからさ、これからも会いたがると思うよ? 友だちとして会うの?」
「…うん」
「ハルちゃんのドМ」
千尋にはとても耐えられないことだが、遥希は本気で、琉と友情を育んでいくつもりらしい。
琉への気持ちが完全に友情に代わってから会うなら、辛い気持ちなしに仲良くやっていけるかもだけど、遥希は現在進行形で琉のことが好きな上に、またヒーローみたいなことをされて、さらに気持ちが強くなっているというのに。
まったく、ドМにも程がある。
千尋が呆れて溜め息をついた、その瞬間だった。
『ねぇ、ハルちゃんまだ起きない?』
ドアをノックする音と、琉の声。
千尋と遥希は2人して、ビクッと肩を震わせた。
部屋の外で琉と大和を待たせていたのを忘れて、つい話し込んでしまった。
「ちょっ、ちょっと待って! ハルちゃん、ホラ頭直して、ボサボサ!」
「ちーちゃんもここ寝癖!」
「俺はいいから!」
千尋は慌てて外に向かって返事をすると、遥希の髪を直してやる。
せっかく寝起きの顔を見られないようにと気を遣ってやったのに、何もしないで琉の前に出たのでは、まったく意味がない。
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「いやハルちゃん、キュンてなってる場合じゃないから」
偶然が重なったり、琉が遥希のことを気に掛けていてくれたりしたことが、今へと繋がっていて、遥希も千尋も無事でいられるのだけれど、琉への想いを断ち切るためにクラブに行ったはずの遥希が、今までよりもさらに琉にときめいてしまっては、何にもならない。
「そうだけど…、でも琉、カッコいい…」
「いや、まぁ……うん」
確かに、あのとき登場した琉は、ヒーローみたいで格好よかった。遥希にも見せてやりたかった。
でも一緒にいた大和も、同じくらい格好よかったし、いろいろしてくれたのだが、遥希は琉に対して盲目的すぎて、そこまで気が回っていないらしい。
(…………。それって、水落と同じじゃん?)
遥希のことばかり気に掛け過ぎて、千尋のことがあまり目に入らない琉と、琉のことが大好き過ぎて、大和のことに気が回らない遥希。
結局は、似た者同士ということか。
(いや、相思相愛だ…)
愛情と友情。
LOVEとLIKEの違いはあるけれど。
「ハルちゃん…。水落のこと諦めるとか言うの、やめたら? 無理じゃん」
「無理じゃないよ。てか、無理でも諦めなきゃだもん」
「諦めて、それからどうすんの? 俺が見る限り、水落はハルちゃんのことかなり気に入ってるからさ、これからも会いたがると思うよ? 友だちとして会うの?」
「…うん」
「ハルちゃんのドМ」
千尋にはとても耐えられないことだが、遥希は本気で、琉と友情を育んでいくつもりらしい。
琉への気持ちが完全に友情に代わってから会うなら、辛い気持ちなしに仲良くやっていけるかもだけど、遥希は現在進行形で琉のことが好きな上に、またヒーローみたいなことをされて、さらに気持ちが強くなっているというのに。
まったく、ドМにも程がある。
千尋が呆れて溜め息をついた、その瞬間だった。
『ねぇ、ハルちゃんまだ起きない?』
ドアをノックする音と、琉の声。
千尋と遥希は2人して、ビクッと肩を震わせた。
部屋の外で琉と大和を待たせていたのを忘れて、つい話し込んでしまった。
「ちょっ、ちょっと待って! ハルちゃん、ホラ頭直して、ボサボサ!」
「ちーちゃんもここ寝癖!」
「俺はいいから!」
千尋は慌てて外に向かって返事をすると、遥希の髪を直してやる。
せっかく寝起きの顔を見られないようにと気を遣ってやったのに、何もしないで琉の前に出たのでは、まったく意味がない。
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