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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (77)
2011.12.01 Thu
「いーの、この子はコーラで! ねっ?」
「ちょっ、ちーちゃん!」
どうしようか遥希が迷っていたら、千尋が突然、背後から勢いよく抱き付いてきた。
最初に遥希がオレンジジュースを頼んだとき、キャラ作り? なんて皮肉っていたくせに、千尋だって十分かわい子ぶっているじゃないか、と遥希はチラリと千尋を見る。
「コーラ好きなの? じゃ、コーラのカクテルとかは?」
「カクテル、あんま分かんない…。ちーちゃん、何にしたの?」
「カンパリだけど」
自分でも、当分アルコールは飲まないと決心していたし、千尋からも、コーラでいいの、と助け舟を出してもらっていたのに、結局遥希の気持ちはアルコールへと傾いてしまった。
何か自分だけノリが悪いと思われるのも嫌だし、何よりも元からお酒は大好きだから(弱いけど)。
「はい」
「え、」
遥希がぐずぐずしているうちに、匡平が勝手に何か注文したらしく、遥希の前にグラスが差し出された。
氷のたっぷり入ったコリンズグラスに、琥珀色のドリンク。上にレモンとチェリーが飾られている。
「これ何?」
「コーラのカクテル。好きなんじゃないの? コーラ」
「…好き」
お酒は好きだが種類はそんなに知らないので、種類のたくさんあるところではいつも迷ってしまうから、勝手とはいえ、決めてくれるほうが、実はありがたい。
遥希は、受け取ったグラスに、少し口を付けてみる。
「どう? 飲めそう?」
「…ん。でも何か、コーラていうか、紅茶みたいな味する…」
「飲みやすいでしょ?」
「うん」
結局、遥希がそのカクテルを飲むつもりなんだと分かって、心配そうに遥希の背中に張り付いていた千尋は、不安を残しつつも遥希から離れた。
遥希はお酒に弱いから、千尋にしたら、遥希に自分で飲むものを決めてほしいのだ。でないと、こういう場だし、下心のある相手は絶対に強いお酒を勧めて来るから。
千尋もそうだが、遥希もカクテルの種類にそんなに詳しくないから、知らないカクテルを出されると、その度数が分からないから、加減して飲むことが出来ずに、酔い潰れてしまいかねないのだ。
けれどまぁ、遥希にしたら、これが今日の1杯目だし、何があったかは知らないが、遥希は今お酒に相当警戒しているようだから、恐らく大丈夫だろう……と信じたい。
「向こうで飲も?」
自然に匡平は遥希の手を取って、歩き出す。
強引…というほどではない、でも遥希は、引っ張って行ってくれる人が好きなので、こういうことをされると、千尋に単純と言われようと、思わずときめいてしまうのだ。
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「ちょっ、ちーちゃん!」
どうしようか遥希が迷っていたら、千尋が突然、背後から勢いよく抱き付いてきた。
最初に遥希がオレンジジュースを頼んだとき、キャラ作り? なんて皮肉っていたくせに、千尋だって十分かわい子ぶっているじゃないか、と遥希はチラリと千尋を見る。
「コーラ好きなの? じゃ、コーラのカクテルとかは?」
「カクテル、あんま分かんない…。ちーちゃん、何にしたの?」
「カンパリだけど」
自分でも、当分アルコールは飲まないと決心していたし、千尋からも、コーラでいいの、と助け舟を出してもらっていたのに、結局遥希の気持ちはアルコールへと傾いてしまった。
何か自分だけノリが悪いと思われるのも嫌だし、何よりも元からお酒は大好きだから(弱いけど)。
「はい」
「え、」
遥希がぐずぐずしているうちに、匡平が勝手に何か注文したらしく、遥希の前にグラスが差し出された。
氷のたっぷり入ったコリンズグラスに、琥珀色のドリンク。上にレモンとチェリーが飾られている。
「これ何?」
「コーラのカクテル。好きなんじゃないの? コーラ」
「…好き」
お酒は好きだが種類はそんなに知らないので、種類のたくさんあるところではいつも迷ってしまうから、勝手とはいえ、決めてくれるほうが、実はありがたい。
遥希は、受け取ったグラスに、少し口を付けてみる。
「どう? 飲めそう?」
「…ん。でも何か、コーラていうか、紅茶みたいな味する…」
「飲みやすいでしょ?」
「うん」
結局、遥希がそのカクテルを飲むつもりなんだと分かって、心配そうに遥希の背中に張り付いていた千尋は、不安を残しつつも遥希から離れた。
遥希はお酒に弱いから、千尋にしたら、遥希に自分で飲むものを決めてほしいのだ。でないと、こういう場だし、下心のある相手は絶対に強いお酒を勧めて来るから。
千尋もそうだが、遥希もカクテルの種類にそんなに詳しくないから、知らないカクテルを出されると、その度数が分からないから、加減して飲むことが出来ずに、酔い潰れてしまいかねないのだ。
けれどまぁ、遥希にしたら、これが今日の1杯目だし、何があったかは知らないが、遥希は今お酒に相当警戒しているようだから、恐らく大丈夫だろう……と信じたい。
「向こうで飲も?」
自然に匡平は遥希の手を取って、歩き出す。
強引…というほどではない、でも遥希は、引っ張って行ってくれる人が好きなので、こういうことをされると、千尋に単純と言われようと、思わずときめいてしまうのだ。
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