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楽園にガラスの靴 (25)
2011.08.06 Sat
「平気だってば。直央くんは何も気にしないで?」
「…」
何も分かんない俺が、これ以上、徳永さんの言うことに何か言い返すことも出来なくて、心配しつつも、徳永さんと一緒に料理のテーブルのほうへ向かう。
…何か、さっきまでは『おいしくて幸せ!』て思ってただけだったけど、冷静になって周りを見てみれば、みんなご飯は食べてるけど、ちゃんと誰かと喋ったり、握手したり、名刺を交換したりしてる。
こういうパーティーが交流の場だて言ってた、その意味がやっと分かった。
俺みたいに、ご飯だけを楽しみにしてる人が来るようなトコじゃないんだなぁ。
「徳永くん」
新しいお皿に交換してもらったところで(こういうスタイルのときは、食べ終わるごとにお皿を交換すんだって)、宮田さんじゃない声が、徳永さんを呼んだ。
徳永さんよりずっと年上の男の人。どう見ても、仕事の関係の人だよね。
徳永さんは、家では絶対に見せないような、仕事の顔で挨拶をしてる。
無視は出来ないから、俺もちょっと会釈をして、とりあえず隣に立っててみるけど、2人の話は難しすぎて分かんないし、俺みたいのがそばにいるのも何か悪いかな、て思って、徳永さんにこっそり合図して、料理のテーブルのほうに向かった。
こっちのほうから順番に取ってくんだよ、て教えてもらってるから、次の料理をお皿に取っていく。
でもこのおっきいフォークとスプーンで取ってくの、難しいんだよ。
俺、そんなに不器用じゃないと思ってたんだけど、慣れてないせいか、全然キレイに、スマートに盛り付けらんない。
「こうやって持つと、うまく取れるよ?」
「わっ」
後ろから伸びてきた手が、いきなり俺の手を掴んだから、ビックリしてビクッてなった。
何!? て振り返れば、そこにいたのは宮田さん。
相変わらず、王子様みたいにキラキラの笑顔だ。
「はい」
「あ…ありがとう、ございます…」
テキパキと宮田さんがお皿に料理を盛ってくれる。
すっごい手際いい! 俺もこういうふうになんなきゃだよね。
「どう? ここのご飯、おいしい?」
「あ、はいっ」
料理のところで食べてちゃダメだから、他の違うテーブルに行かなきゃ、て思って移動したら、なぜか宮田さんも付いてくる。
1人で黙々と食べてるのも何だから、一緒にいてくれたら嬉しいけど、でも宮田さんは、徳永さんみたいに、仕事の人とか女の人とかと話しなくてもいいのかな?
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「…」
何も分かんない俺が、これ以上、徳永さんの言うことに何か言い返すことも出来なくて、心配しつつも、徳永さんと一緒に料理のテーブルのほうへ向かう。
…何か、さっきまでは『おいしくて幸せ!』て思ってただけだったけど、冷静になって周りを見てみれば、みんなご飯は食べてるけど、ちゃんと誰かと喋ったり、握手したり、名刺を交換したりしてる。
こういうパーティーが交流の場だて言ってた、その意味がやっと分かった。
俺みたいに、ご飯だけを楽しみにしてる人が来るようなトコじゃないんだなぁ。
「徳永くん」
新しいお皿に交換してもらったところで(こういうスタイルのときは、食べ終わるごとにお皿を交換すんだって)、宮田さんじゃない声が、徳永さんを呼んだ。
徳永さんよりずっと年上の男の人。どう見ても、仕事の関係の人だよね。
徳永さんは、家では絶対に見せないような、仕事の顔で挨拶をしてる。
無視は出来ないから、俺もちょっと会釈をして、とりあえず隣に立っててみるけど、2人の話は難しすぎて分かんないし、俺みたいのがそばにいるのも何か悪いかな、て思って、徳永さんにこっそり合図して、料理のテーブルのほうに向かった。
こっちのほうから順番に取ってくんだよ、て教えてもらってるから、次の料理をお皿に取っていく。
でもこのおっきいフォークとスプーンで取ってくの、難しいんだよ。
俺、そんなに不器用じゃないと思ってたんだけど、慣れてないせいか、全然キレイに、スマートに盛り付けらんない。
「こうやって持つと、うまく取れるよ?」
「わっ」
後ろから伸びてきた手が、いきなり俺の手を掴んだから、ビックリしてビクッてなった。
何!? て振り返れば、そこにいたのは宮田さん。
相変わらず、王子様みたいにキラキラの笑顔だ。
「はい」
「あ…ありがとう、ございます…」
テキパキと宮田さんがお皿に料理を盛ってくれる。
すっごい手際いい! 俺もこういうふうになんなきゃだよね。
「どう? ここのご飯、おいしい?」
「あ、はいっ」
料理のところで食べてちゃダメだから、他の違うテーブルに行かなきゃ、て思って移動したら、なぜか宮田さんも付いてくる。
1人で黙々と食べてるのも何だから、一緒にいてくれたら嬉しいけど、でも宮田さんは、徳永さんみたいに、仕事の人とか女の人とかと話しなくてもいいのかな?
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