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楽園にガラスの靴 (26)
2011.08.07 Sun
「ここのホテル、デザートがおいしいから、後で食べようね?」
「あい」
お仕事いいの? て聞こうとするより先に宮田さんにそう言われて、俺は素直に頷いてしまった。
そっか、宮田さん、今は何も食べてないけど、デザート食べたいのか。『向こうから順番に』だから、まだ取りに行けないんだ。
「ところで直央くんは、仁とはどういう関係なの? 仁の会社に入った人ではないんだよね?」
「え、えっと…」
白身魚の何か…蒸したみたいの、柔らかくておいしいの食べてたら、宮田さんにそのことをまた突っ込まれて、言葉に詰まった。
え~~~もぉ~~~!! 何でこの人、そのことそんなに知りたがんのっ? やっぱ俺みたいのが、徳永さんと一緒にいるのが変だから、気になるのかな?
だからわざわざ俺なんかに声を掛けて来たのか。
どうしよう、ホントのこと言っちゃっていいのかな。『借金の型(かた)に、500万円で徳永さんトコに売られてきました』て。
でも、言ったら、徳永さんが何かと思われちゃうよね。
「えっとですね、えっとー…」
「あ、そっか。やっぱそういうことなんだ」
「は?」
俺はまだ何も答えてないのに、なぜかいきなり宮田さんが納得してしまったから、答えに困ってたのも忘れて、キョトンてなっちゃう。
何が『やっぱ』で、『そういうこと』なの?
今俺、『えっと』くらいしか言ってないよね? それで何が分かったの? 俺が、徳永さんに500万で買われちゃったこと? やっぱ俺が500万円て、高すぎだよね?
「そっかぁ、そりゃ仁が夢中になるのも無理ないよね」
「え? え? 何がですか?」
「何でもないよ。あ、直央くん、ここソース付いてるよ」
何が何だかわけ分かんない、て思ってんのに、宮田さんはあっさり『何でもない』で済ませて、ナプキンで俺の口元を拭いてくれた。
俺、さっき宮田さんから教えてもらって、片手でお皿とフォーク持てるようになったから、ナプキン渡してくれたら、自分で口拭けたのにな。
「あの、宮田さんは、」
「ちょっストップ」
「ぅ?」
宮田さんが俺にばっかいろいろ聞いてくるから、俺も何か聞いてやろう! て思って話し掛けたら、すぐにストップが掛けられてしまった。
俺みたいのが質問するなんて、まだ早い? 100年くらい早かった?
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「あい」
お仕事いいの? て聞こうとするより先に宮田さんにそう言われて、俺は素直に頷いてしまった。
そっか、宮田さん、今は何も食べてないけど、デザート食べたいのか。『向こうから順番に』だから、まだ取りに行けないんだ。
「ところで直央くんは、仁とはどういう関係なの? 仁の会社に入った人ではないんだよね?」
「え、えっと…」
白身魚の何か…蒸したみたいの、柔らかくておいしいの食べてたら、宮田さんにそのことをまた突っ込まれて、言葉に詰まった。
え~~~もぉ~~~!! 何でこの人、そのことそんなに知りたがんのっ? やっぱ俺みたいのが、徳永さんと一緒にいるのが変だから、気になるのかな?
だからわざわざ俺なんかに声を掛けて来たのか。
どうしよう、ホントのこと言っちゃっていいのかな。『借金の型(かた)に、500万円で徳永さんトコに売られてきました』て。
でも、言ったら、徳永さんが何かと思われちゃうよね。
「えっとですね、えっとー…」
「あ、そっか。やっぱそういうことなんだ」
「は?」
俺はまだ何も答えてないのに、なぜかいきなり宮田さんが納得してしまったから、答えに困ってたのも忘れて、キョトンてなっちゃう。
何が『やっぱ』で、『そういうこと』なの?
今俺、『えっと』くらいしか言ってないよね? それで何が分かったの? 俺が、徳永さんに500万で買われちゃったこと? やっぱ俺が500万円て、高すぎだよね?
「そっかぁ、そりゃ仁が夢中になるのも無理ないよね」
「え? え? 何がですか?」
「何でもないよ。あ、直央くん、ここソース付いてるよ」
何が何だかわけ分かんない、て思ってんのに、宮田さんはあっさり『何でもない』で済ませて、ナプキンで俺の口元を拭いてくれた。
俺、さっき宮田さんから教えてもらって、片手でお皿とフォーク持てるようになったから、ナプキン渡してくれたら、自分で口拭けたのにな。
「あの、宮田さんは、」
「ちょっストップ」
「ぅ?」
宮田さんが俺にばっかいろいろ聞いてくるから、俺も何か聞いてやろう! て思って話し掛けたら、すぐにストップが掛けられてしまった。
俺みたいのが質問するなんて、まだ早い? 100年くらい早かった?
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