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もうさようならの時間 (10)
2011.06.02 Thu
雨の日にお散歩した後、濡れたワンちゃんをそのままにしておくと、風邪を引いたり皮膚病になったりするので、しっかり拭いてあげないといけない。
今は犬用のエプロンやレインコートがあって、雨の日にお散歩しても濡れにくくなっているけれど、おばあさんの家にそういうものはなかったので、雨の日は、三郎さんの散歩はお休みだ。
睦月的には濡れたワンちゃんを拭くのは全然手間ではなかったけれど、おばあさんが逆に気を遣ってしまうので、控えることにしていた。
まだ梅雨には早い少し時期だったけれど、近ごろ雨が続いていたので、睦月は全然三郎さんの散歩に行けていなかった。
犬小屋は玄関先に出ているのだが、雨の日、三郎さんは家の中にいるので、その姿すら見えない。
睦月はしばらく三郎さんに会えていなくて、寂しさとちょっとした苛立ちを募らせていたが、そんなことで誰かに当たっても仕方ないので、ただひたすら雨が上がることを願っていた。
(月曜日…会いに行っちゃおっかなぁ)
土日はバイトも学校も休みだが、その日まで三郎さんの相手をしていると、本当に亮と過ごす時間がなくなってしまうので、三郎さんの散歩もお休みにしている。
このところの雨の手伝って、全然三郎さんに会えていないから、月曜日になったら、会いに行ってみよう。おばあさんは、雨が降って散歩に行けなくても遊びに来ていいのよ、と言ってくれているから。
睦月は決意するまでも早いが、決めてから行動に移すまでも早い(だからこそ、優柔不断な和衣にイライラさせられることが多いのだが)。
月曜日、睦月の決意が天に通じたのか、久々に太陽が顔を出し、睦月は学校が終わるとすぐにおばあさんの家に向かった。
あれ以来、亮にはちゃんとおばあさんの家に行くことを伝えていて、睦月は亮と翔真に見送られて寮を出た。
おばあさんの家まで来た睦月は、家の近くに何台か車が停まっているのに気が付いた。停車の仕方からして、彼女の家に用事があって来ていることは推測できる。
それは先日、バイトに行く途中にも見かけた光景だ。
そのときより台数は減っているものの、睦月がこの家に来るようになってから、こんなこと1度も見たことがなかったから、一体何事かと思ってしまう。
おばあさんは一人暮らしだったけれど、子どもさんとか親戚とかはいるだろうから、そうした人たちがやって来ているのだろうか。
でもそういうのってお盆とかお正月とか、そういうときなんじゃないの?
睦月は家の前を通り過ぎる振りをしながら、中の様子をそっと窺ってみるが、玄関のドアは閉まっていて、いつもどおりに見える。
いつもはドアを開けて『ごめんください』をして、おばあさんに挨拶をしてから、三郎さんを散歩に連れて行くのだが、今は、もしドアを開けて知らない人が出てきたら怖いので、それも出来ない。
(どうしよう…。おばあちゃん……三郎さん…、いないのかな…?)
家の前をウロウロしながら中を覗いている姿は、はっきり言って不審者にしか見えなくて、睦月自身もヤバいなぁ、とは思う。
これで誰かに通報されたら、とんだ騒ぎだ。
「三郎さーん…」
睦月は小声で三郎さんを呼んでみた。
もしかしたら、犬小屋の中にいるかもしれない。
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今は犬用のエプロンやレインコートがあって、雨の日にお散歩しても濡れにくくなっているけれど、おばあさんの家にそういうものはなかったので、雨の日は、三郎さんの散歩はお休みだ。
睦月的には濡れたワンちゃんを拭くのは全然手間ではなかったけれど、おばあさんが逆に気を遣ってしまうので、控えることにしていた。
まだ梅雨には早い少し時期だったけれど、近ごろ雨が続いていたので、睦月は全然三郎さんの散歩に行けていなかった。
犬小屋は玄関先に出ているのだが、雨の日、三郎さんは家の中にいるので、その姿すら見えない。
睦月はしばらく三郎さんに会えていなくて、寂しさとちょっとした苛立ちを募らせていたが、そんなことで誰かに当たっても仕方ないので、ただひたすら雨が上がることを願っていた。
(月曜日…会いに行っちゃおっかなぁ)
土日はバイトも学校も休みだが、その日まで三郎さんの相手をしていると、本当に亮と過ごす時間がなくなってしまうので、三郎さんの散歩もお休みにしている。
このところの雨の手伝って、全然三郎さんに会えていないから、月曜日になったら、会いに行ってみよう。おばあさんは、雨が降って散歩に行けなくても遊びに来ていいのよ、と言ってくれているから。
睦月は決意するまでも早いが、決めてから行動に移すまでも早い(だからこそ、優柔不断な和衣にイライラさせられることが多いのだが)。
月曜日、睦月の決意が天に通じたのか、久々に太陽が顔を出し、睦月は学校が終わるとすぐにおばあさんの家に向かった。
あれ以来、亮にはちゃんとおばあさんの家に行くことを伝えていて、睦月は亮と翔真に見送られて寮を出た。
おばあさんの家まで来た睦月は、家の近くに何台か車が停まっているのに気が付いた。停車の仕方からして、彼女の家に用事があって来ていることは推測できる。
それは先日、バイトに行く途中にも見かけた光景だ。
そのときより台数は減っているものの、睦月がこの家に来るようになってから、こんなこと1度も見たことがなかったから、一体何事かと思ってしまう。
おばあさんは一人暮らしだったけれど、子どもさんとか親戚とかはいるだろうから、そうした人たちがやって来ているのだろうか。
でもそういうのってお盆とかお正月とか、そういうときなんじゃないの?
睦月は家の前を通り過ぎる振りをしながら、中の様子をそっと窺ってみるが、玄関のドアは閉まっていて、いつもどおりに見える。
いつもはドアを開けて『ごめんください』をして、おばあさんに挨拶をしてから、三郎さんを散歩に連れて行くのだが、今は、もしドアを開けて知らない人が出てきたら怖いので、それも出来ない。
(どうしよう…。おばあちゃん……三郎さん…、いないのかな…?)
家の前をウロウロしながら中を覗いている姿は、はっきり言って不審者にしか見えなくて、睦月自身もヤバいなぁ、とは思う。
これで誰かに通報されたら、とんだ騒ぎだ。
「三郎さーん…」
睦月は小声で三郎さんを呼んでみた。
もしかしたら、犬小屋の中にいるかもしれない。
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けいったん ⇒ No title
やっと 晴れて 三郎さんに 会いに行ったのに !
おばあちゃんの家の前に 車が いっぱい?うんo(???o)(o???)oうん?
何か あったのかな?
心配だなぁ~(´・ω・`:)...byebye☆
おばあちゃんの家の前に 車が いっぱい?うんo(???o)(o???)oうん?
何か あったのかな?
心配だなぁ~(´・ω・`:)...byebye☆
- |2011.06.02
- |Thu
- |13:09
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
実はむっちゃんの浮気疑惑だけでは、終わりそうもありませんです。
やっと三郎さんに会えたのに~!! ですよね(>_<)
むっちゃん、ただでさえ人見知りなのに、この状況、乗り越えられるでしょうか!?
コメントありがとうございました!
やっと三郎さんに会えたのに~!! ですよね(>_<)
むっちゃん、ただでさえ人見知りなのに、この状況、乗り越えられるでしょうか!?
コメントありがとうございました!