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もうさようならの時間 (9)
2011.06.01 Wed
「…でも、それでも言ってほしかったよ、やっぱ」
「亮、」
「やっぱり睦月に隠し事されんのはヤダし、最初はもしかしたら反対するかもだけど、睦月がそこまで思ってんなら、納得すると思うだよね。俺だけじゃなくて、カズとか祐介とかも」
「…」
…それは、和衣にも言われた言葉だった。
実は和衣は、もっと前から、睦月の行動に気が付いていて、最初こそ危ないからと反対したのだが、睦月の気持ちが動かないことを知ると、ならばせめて亮にちゃんと話したほうがいいと言っていたのだ。
大したことじゃないとしても、やっぱり隠し事はよくないよ、て。ワンちゃんの散歩、楽しいことしてるけど、でも何か後ろめたくない? て。
それは確かにそのとおりで、散歩を終えて寮に帰って来るときは、もしもう亮が帰っていたらどうしよう…と、変な不安を覚え、そして後ろ暗い気持ちになっていた。
「カズ、気付いてたんだ…」
「…ん。前にショウちゃんに、学校のカフェテリアだっけ? あそこで、夜どこ行ってたの? て聞かれたことあったじゃん?」
「睦月が、コンビニ行ってた、て答えたとき?」
「うん。あんときにはもう、カズちゃんにはバレてた」
「マジかよ…」
あのときは、和衣のことを本気で呪いたいくらいに、とんだKY野郎だと思っていたのだが、実は和衣が一番聡かったのだ。
ごまかし方は全然うまくなかったけれど、睦月の気持ちを尊重して、がんばって庇ってあげたのだ。
先ほど亮に言ったように、本当のことは、睦月自身が直接話したほうがいいと思って。
「…亮」
「ん?」
「内緒にしてて、ゴメンなさ……イダッ!」
「ア…て…」
やっぱり隠し事はよくなかった、と反省した睦月が、ゴメンなさいと頭を下げたら、ちょうどその前に屈んでいた亮の頭に、思い切り頭をぶつけてしまった。
体勢的に、頭突きしてしまうのは、ちょっと考えれば分かることだったが、今の睦月にはそこまでのことが思い付かなかったらしい。
「イタ…亮、ゴメ…なさ…」
「いや、いいけど…イテ…」
もう何に対して謝っていいのやら、睦月はおでこを押さえながら、亮に何度も謝った。
「分かったから、もういいから。むっちゃんこそ大丈夫、頭」
「痛い…」
自分で仕掛けた頭突きだが、やろうと思ってやったことではないから、何も身構えていなかったし、普通にどこかに頭を思い切りぶつけたのと同じことなわけで。
頭を撫でられながら、睦月は亮に抱き付いた。
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「亮、」
「やっぱり睦月に隠し事されんのはヤダし、最初はもしかしたら反対するかもだけど、睦月がそこまで思ってんなら、納得すると思うだよね。俺だけじゃなくて、カズとか祐介とかも」
「…」
…それは、和衣にも言われた言葉だった。
実は和衣は、もっと前から、睦月の行動に気が付いていて、最初こそ危ないからと反対したのだが、睦月の気持ちが動かないことを知ると、ならばせめて亮にちゃんと話したほうがいいと言っていたのだ。
大したことじゃないとしても、やっぱり隠し事はよくないよ、て。ワンちゃんの散歩、楽しいことしてるけど、でも何か後ろめたくない? て。
それは確かにそのとおりで、散歩を終えて寮に帰って来るときは、もしもう亮が帰っていたらどうしよう…と、変な不安を覚え、そして後ろ暗い気持ちになっていた。
「カズ、気付いてたんだ…」
「…ん。前にショウちゃんに、学校のカフェテリアだっけ? あそこで、夜どこ行ってたの? て聞かれたことあったじゃん?」
「睦月が、コンビニ行ってた、て答えたとき?」
「うん。あんときにはもう、カズちゃんにはバレてた」
「マジかよ…」
あのときは、和衣のことを本気で呪いたいくらいに、とんだKY野郎だと思っていたのだが、実は和衣が一番聡かったのだ。
ごまかし方は全然うまくなかったけれど、睦月の気持ちを尊重して、がんばって庇ってあげたのだ。
先ほど亮に言ったように、本当のことは、睦月自身が直接話したほうがいいと思って。
「…亮」
「ん?」
「内緒にしてて、ゴメンなさ……イダッ!」
「ア…て…」
やっぱり隠し事はよくなかった、と反省した睦月が、ゴメンなさいと頭を下げたら、ちょうどその前に屈んでいた亮の頭に、思い切り頭をぶつけてしまった。
体勢的に、頭突きしてしまうのは、ちょっと考えれば分かることだったが、今の睦月にはそこまでのことが思い付かなかったらしい。
「イタ…亮、ゴメ…なさ…」
「いや、いいけど…イテ…」
もう何に対して謝っていいのやら、睦月はおでこを押さえながら、亮に何度も謝った。
「分かったから、もういいから。むっちゃんこそ大丈夫、頭」
「痛い…」
自分で仕掛けた頭突きだが、やろうと思ってやったことではないから、何も身構えていなかったし、普通にどこかに頭を思い切りぶつけたのと同じことなわけで。
頭を撫でられながら、睦月は亮に抱き付いた。
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けいったん ⇒ No title
そうだね!
むっちゃんと亮は、水瀬と石田みたいに 隠し事があっても それなりに(笑) 成り立ってるCPとは違うもんね~゚+。(。・ω-)(-ω・。)ネー。+゚
秘密が似合わない二人なんだから!
ほんと すっきりして良かった♪
一緒に 三郎さんのお散歩に行ってちょうだいな。
。o@(^ゝω・)@o。ニコッ♪...byebye☆
読者のちよ様は 三郎さんの親戚の子と同級生だって 凄いなぁ
私には 芸能界へ繋がる知り合いなんて 全然いないけど、如月さまは、そんな人、いらっしゃますか?
むっちゃんと亮は、水瀬と石田みたいに 隠し事があっても それなりに(笑) 成り立ってるCPとは違うもんね~゚+。(。・ω-)(-ω・。)ネー。+゚
秘密が似合わない二人なんだから!
ほんと すっきりして良かった♪
一緒に 三郎さんのお散歩に行ってちょうだいな。
。o@(^ゝω・)@o。ニコッ♪...byebye☆
読者のちよ様は 三郎さんの親戚の子と同級生だって 凄いなぁ
私には 芸能界へ繋がる知り合いなんて 全然いないけど、如月さまは、そんな人、いらっしゃますか?
- |2011.06.01
- |Wed
- |14:47
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
確かにこの2人に隠し事は似合わない感じですね~。
隠し事があっても、それを『まぁよし』として、受け止め切れないと思います。
でもよく考えたら、水瀬くんと石田くんは高校生…。将来がちょっと心配(笑)
芸能界に繋がる知り合いの中でも、サブちゃんは、何か特にすごい気がしますよね。
私の知り合いには、テレビとかに出る類じゃないんですが、芸能系の仕事をしている子がいて、がんばってます。
そういう世界へ飛び込める人って、ホントすごいですよね(*^_^*)
コメントありがとうございました!
隠し事があっても、それを『まぁよし』として、受け止め切れないと思います。
でもよく考えたら、水瀬くんと石田くんは高校生…。将来がちょっと心配(笑)
芸能界に繋がる知り合いの中でも、サブちゃんは、何か特にすごい気がしますよね。
私の知り合いには、テレビとかに出る類じゃないんですが、芸能系の仕事をしている子がいて、がんばってます。
そういう世界へ飛び込める人って、ホントすごいですよね(*^_^*)
コメントありがとうございました!