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one night in heaven (18)
2011.05.06 Fri
「亮、あーん」
「…はい」
睦月は基本的に甘やかされることに対して照れがないし、亮も睦月を甘やかすのが好きだからいいけれど、その逆となると、まったく慣れない。
しかし、これは食べるまで解放してもらえなそう…と、亮は早々に観念して口を開けた。
「んー、ふふ」
わりと雑な感じで亮の口に魚を突っ込んだ睦月は、満足そうにワインのカクテルに口を付けた。
「てかむっちゃん、それお酒なんだからね。ワイン入ってんだから、忘れないでね」
「あ、そーだった。だっておいしいんだもん、えへへ」
ゴクゴクと元気よくカクテルを飲む睦月に、念のため亮が忠告すれば、やはり睦月はそんなことすっかり忘れていたようで、しかしのん気に笑いながらグラスを置いた。
甘い系のカクテルやらサワーを飲むことの多い睦月は、口当たりのよさから、よくあるパターンで、ジュースを飲むような感覚で飲んでしまうところがある。
いくらアルコール度数が低くても、そんな飲み方をすれば、早々に酔っ払ってしまうのは当然だし、大体からして睦月は、そんなにお酒に強いほうではないのだ。
(もーちょっとオレンジジュースの量、多めにしてあげればよかったかな…)
睦月のことだから、ワインが入ってさえいれば、たとえオレンジジュースの味しかしなくても、きっと満足するに違いない。
普通に半々で割ってしまったのは、もしかしたら失敗だったかも…。
「俺ダメだね。いっつもこーやって飲んで、すぐ酔っ払っちゃうの」
「自分で分かってんなら、気を付けて」
ひゃはははーと陽気に笑う睦月に、亮は溜め息を零す。
自覚があるならもう少し気を付けてくれないと、こっちの気が気でない。
「んー、んー。はい亮、あーん」
…やっぱりもう酔っ払ったかな?
睦月はご機嫌で、前菜のエビをフォークに刺して亮の口元へ持っていく……のはいいとして、せめてその頭くらいは取ってもらいたいのだが…。
「むっちゃん、俺に食べさせてくれるのは嬉しいんだけどね、自分でもちゃんと食べて」
亮は、ちゃんとエビの頭と尻尾を取ってから、睦月の口に運んであげる。
バカップルと言われようが、基本、2人きりのときの、亮と睦月の食事風景なんて、こんなものだ。
「亮、お肉食べよー?」
「はいはい」
性懲りもなくカクテルをジュースのようにして飲みながら、睦月がおねだりする。
前菜からして結構なボリュームがあるため、2人の皿にはまだ前菜やメインディッシュの付け合わせが点在していたが、周囲に他に人がいるわけでもないので、それをサッと1つの皿にまとめて、テーブルにスペースを作り、肉料理の皿を取り出した。
「わーい」
睦月は無邪気に喜びながら、魚のソテーを食べるのに使っていたのと同じナイフとフォークで、牛フィレに手を付ける。
テーブルに並べられた他のナイフやフォークは、睦月にとって何の意味も成さないらしい。
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「…はい」
睦月は基本的に甘やかされることに対して照れがないし、亮も睦月を甘やかすのが好きだからいいけれど、その逆となると、まったく慣れない。
しかし、これは食べるまで解放してもらえなそう…と、亮は早々に観念して口を開けた。
「んー、ふふ」
わりと雑な感じで亮の口に魚を突っ込んだ睦月は、満足そうにワインのカクテルに口を付けた。
「てかむっちゃん、それお酒なんだからね。ワイン入ってんだから、忘れないでね」
「あ、そーだった。だっておいしいんだもん、えへへ」
ゴクゴクと元気よくカクテルを飲む睦月に、念のため亮が忠告すれば、やはり睦月はそんなことすっかり忘れていたようで、しかしのん気に笑いながらグラスを置いた。
甘い系のカクテルやらサワーを飲むことの多い睦月は、口当たりのよさから、よくあるパターンで、ジュースを飲むような感覚で飲んでしまうところがある。
いくらアルコール度数が低くても、そんな飲み方をすれば、早々に酔っ払ってしまうのは当然だし、大体からして睦月は、そんなにお酒に強いほうではないのだ。
(もーちょっとオレンジジュースの量、多めにしてあげればよかったかな…)
睦月のことだから、ワインが入ってさえいれば、たとえオレンジジュースの味しかしなくても、きっと満足するに違いない。
普通に半々で割ってしまったのは、もしかしたら失敗だったかも…。
「俺ダメだね。いっつもこーやって飲んで、すぐ酔っ払っちゃうの」
「自分で分かってんなら、気を付けて」
ひゃはははーと陽気に笑う睦月に、亮は溜め息を零す。
自覚があるならもう少し気を付けてくれないと、こっちの気が気でない。
「んー、んー。はい亮、あーん」
…やっぱりもう酔っ払ったかな?
睦月はご機嫌で、前菜のエビをフォークに刺して亮の口元へ持っていく……のはいいとして、せめてその頭くらいは取ってもらいたいのだが…。
「むっちゃん、俺に食べさせてくれるのは嬉しいんだけどね、自分でもちゃんと食べて」
亮は、ちゃんとエビの頭と尻尾を取ってから、睦月の口に運んであげる。
バカップルと言われようが、基本、2人きりのときの、亮と睦月の食事風景なんて、こんなものだ。
「亮、お肉食べよー?」
「はいはい」
性懲りもなくカクテルをジュースのようにして飲みながら、睦月がおねだりする。
前菜からして結構なボリュームがあるため、2人の皿にはまだ前菜やメインディッシュの付け合わせが点在していたが、周囲に他に人がいるわけでもないので、それをサッと1つの皿にまとめて、テーブルにスペースを作り、肉料理の皿を取り出した。
「わーい」
睦月は無邪気に喜びながら、魚のソテーを食べるのに使っていたのと同じナイフとフォークで、牛フィレに手を付ける。
テーブルに並べられた他のナイフやフォークは、睦月にとって何の意味も成さないらしい。
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如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Kさん
むっちゃん、意外といろいろ尽くしてるんですが、すべてにおいて、やることが雑、ていうね…(笑)
でも全然狙っているわけでなく、素なんで……やっぱこういうとこが、亮タンの心をガッシリ掴んじゃうんでしょうね。
2人の甘い夜はまだまだ続きます~。
Kさんの祈りはむっちゃんに……いや、亮タンに届くんでしょうか(笑)
拍手&コメントありがとうございました!
でも全然狙っているわけでなく、素なんで……やっぱこういうとこが、亮タンの心をガッシリ掴んじゃうんでしょうね。
2人の甘い夜はまだまだ続きます~。
Kさんの祈りはむっちゃんに……いや、亮タンに届くんでしょうか(笑)
拍手&コメントありがとうございました!