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one night in heaven (14)
2011.05.02 Mon
「やっぱ、すごい値段するよねー、ルームサービスとはいえ」
「だね」
ベッドに座る亮にずり寄って近付いた睦月は、当たり前のように、亮のももに頭を乗せて膝枕をすると、まだ興味深そうにメニューを覗き込んだ。
だって、何でおにぎりが1,000円もするの? おにぎり10個くらい出てくるのかな? と、普通に庶民感覚の睦月は思いたくなってしまうのだ。
しかし、『メニューと言えばファミレス』みたいな感覚だから、うっかり忘れそうになっていたが、今見ているのは、頭に『高級』が付くホテルのルームサービスメニューなのだ。コンビニでおにぎりを買うのとは、わけが違う。
ちなみに2人は、結局どれがいいかよく分からないし、せっかくだからとディナーコースを頼んでみた。
2人で1万円のお食事なんて、ただの大学生からしたら随分高級だけれど、レストランでオーダーしたらきっともっと高いはずだし、和衣ががんばって獲得した旅行券のお零れにあずかって、宿泊代は殆ど掛かっていないから、このくらいの贅沢は。
ようやくルームサービスのメニューを見るのに飽きたのか、睦月はそれをベッドに放って、亮の頬に手を伸ばした。
気持ち的にはすっかりリラックスモードの睦月だが、服装は、シャツのボタンを緩めただけに留めて、悩んで選んだジャージには着替えなかった。
室内だし部屋着になってもいいんだよ? と亮には言われたが、こういうときはちゃんとしてたほうがカッコよくない? て思って。
「何、むっちゃん。擽ったいよ」
「んー、んー」
「なぁに? そんなかわいいことしてると、チューするよ?」
「んふふー」
とりあえず拒否られなかったのをいいことに、亮は睦月の唇にキスを落とす。
何度も何度もキスをして、さっきがんばって中断したのに、今度は歯止めがかけられるかな、なんて思っていたら、何なくインターフォンがキスを止めさせた。
「…ルームサービス、来ちゃったみたい」
本当はまだ離れたくなかったけれど、亮が困ったように眉を下げるので、睦月は仕方なく亮の上から退いた。
でも、ルームサービスが運ばれてくるときって、一体どこにいたらいいんだろう。
一応ちゃんとした格好のままではいたけれど、そんな格好なのに、ベッドの上でダラダラしていたら、だらしないて思われるかな?
「そこにいて大丈夫だよ」
不安そうに見つめる睦月の視線に気付いたのか、安心させるようにそう言って、亮はドアのほうへと向かったけれど、そこにいてって言われても…。
それでもと、睦月は起き上がってベッドの縁に腰を掛けたが、これだとドアに背を向ける形になってしまう。
それはちょっと失礼かな? と、反対側に移ろうとして、ベッドの上を四つん這いに這って移動していたら、ちょうどそのタイミングで部屋のドアが開いてしまった。
「あ、ぅ…」
可動式のテーブルを押して来たルームサービスアテンダントの女性とバッチリ目が合って、恥ずかしくて睦月は急いで反対側に移って座ったが、時すでに遅し。
「すぐにセッティングいたしますから、どうぞ寛いでいてくださいね」
優しい笑顔でそう言われて、ますます恥ずかしくなってしまう。
もともと睦月はあまり人目を気にしないほうだが、ただ無邪気な子どもでもないので(人には、まったくの子どもだと思われているかもしれないが)、こんなところでスマートでない姿を見られるのは、やっぱり恥ずかしいのだ。
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「だね」
ベッドに座る亮にずり寄って近付いた睦月は、当たり前のように、亮のももに頭を乗せて膝枕をすると、まだ興味深そうにメニューを覗き込んだ。
だって、何でおにぎりが1,000円もするの? おにぎり10個くらい出てくるのかな? と、普通に庶民感覚の睦月は思いたくなってしまうのだ。
しかし、『メニューと言えばファミレス』みたいな感覚だから、うっかり忘れそうになっていたが、今見ているのは、頭に『高級』が付くホテルのルームサービスメニューなのだ。コンビニでおにぎりを買うのとは、わけが違う。
ちなみに2人は、結局どれがいいかよく分からないし、せっかくだからとディナーコースを頼んでみた。
2人で1万円のお食事なんて、ただの大学生からしたら随分高級だけれど、レストランでオーダーしたらきっともっと高いはずだし、和衣ががんばって獲得した旅行券のお零れにあずかって、宿泊代は殆ど掛かっていないから、このくらいの贅沢は。
ようやくルームサービスのメニューを見るのに飽きたのか、睦月はそれをベッドに放って、亮の頬に手を伸ばした。
気持ち的にはすっかりリラックスモードの睦月だが、服装は、シャツのボタンを緩めただけに留めて、悩んで選んだジャージには着替えなかった。
室内だし部屋着になってもいいんだよ? と亮には言われたが、こういうときはちゃんとしてたほうがカッコよくない? て思って。
「何、むっちゃん。擽ったいよ」
「んー、んー」
「なぁに? そんなかわいいことしてると、チューするよ?」
「んふふー」
とりあえず拒否られなかったのをいいことに、亮は睦月の唇にキスを落とす。
何度も何度もキスをして、さっきがんばって中断したのに、今度は歯止めがかけられるかな、なんて思っていたら、何なくインターフォンがキスを止めさせた。
「…ルームサービス、来ちゃったみたい」
本当はまだ離れたくなかったけれど、亮が困ったように眉を下げるので、睦月は仕方なく亮の上から退いた。
でも、ルームサービスが運ばれてくるときって、一体どこにいたらいいんだろう。
一応ちゃんとした格好のままではいたけれど、そんな格好なのに、ベッドの上でダラダラしていたら、だらしないて思われるかな?
「そこにいて大丈夫だよ」
不安そうに見つめる睦月の視線に気付いたのか、安心させるようにそう言って、亮はドアのほうへと向かったけれど、そこにいてって言われても…。
それでもと、睦月は起き上がってベッドの縁に腰を掛けたが、これだとドアに背を向ける形になってしまう。
それはちょっと失礼かな? と、反対側に移ろうとして、ベッドの上を四つん這いに這って移動していたら、ちょうどそのタイミングで部屋のドアが開いてしまった。
「あ、ぅ…」
可動式のテーブルを押して来たルームサービスアテンダントの女性とバッチリ目が合って、恥ずかしくて睦月は急いで反対側に移って座ったが、時すでに遅し。
「すぐにセッティングいたしますから、どうぞ寛いでいてくださいね」
優しい笑顔でそう言われて、ますます恥ずかしくなってしまう。
もともと睦月はあまり人目を気にしないほうだが、ただ無邪気な子どもでもないので(人には、まったくの子どもだと思われているかもしれないが)、こんなところでスマートでない姿を見られるのは、やっぱり恥ずかしいのだ。
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