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one night in heaven (15)
2011.05.03 Tue
"ゴメン!"
チラリと亮に視線を向ければ、タイミング悪くドアを開けてしまったことを言っているのだろう、口パクで謝られた。
「セッティングは窓際にいたしましょうか」
「お願いします」
せっかくの夜景だし、部屋のカーテンが開いたままになっていることを思えば、セッティングは窓際だろうことくらい、やはりアテンダントにはすぐ分かることだ。
男2人で夜景のキレイなスーペリアルームに泊まって、ルームサービスにディナーコースを頼むことに不躾な視線もくれず、アテンダントはテーブルを窓際へと移動させる。
白くキレイなクロスの掛かったテーブルの上には、アミューズと前菜、デザートのお皿が乗っていて、ナイフやフォークも並んでいる。
アテンダントはサイドテーブルにワインクーラーとデザートの皿を移すと、テーブル下の保温庫からメインの魚料理を取り出して、テーブルにセッティングした。
(あ、ヤバ…お腹鳴りそう…)
観覧車に乗る前にミートパイを食べたはずなのに、おいしそうな料理とその匂いに、思わずお腹が鳴りそうになって、睦月は慌ててお腹を押さえた。
「メインの肉料理は、冷めないようにこちらの保温庫に入っておりますので、食べる際にお出しください。お食事が終わった後のテーブルは、そのままにしておいていただいて結構ですが、気になるようでしたら、お電話を頂ければ取りに伺います」
「はい、ありがとうございます」
睦月がベッドの座ったままお腹を押さえていたら、亮がアテンダントにお礼を言ったので、睦月も慌てて言おうとしたら、「あっありがとうございましゅ!」と、また噛んでしまった。
(あぅ…)
もう、言い直すにも言い直せなくて、睦月は俯いてしまった。
「は、ぁ…」
「睦月、緊張し過ぎ」
ルームサービスアテンダントが部屋を出ていくと、睦月は再びベッドに横たわった。
ホテルで過ごすのに、もちろんマナーはあるけれど、こちらはお客なのだから、そんなに緊張する必要はないだろう。ホテル側も、緊張よりリラックスしてほしいと思っているだろうし。
「でもだって、緊張するし! あのお姉さん、絶対笑ってると思うー」
「いいじゃん別に。俺ら、悪いことしたわけじゃないんだし、そんな些細なこと覚えてないよ。ホラむっちゃん、起きて。ご飯だよ」
「んー」
亮に腕を引かれて、ベッドを降りる。
窓際にセッティングされたすてきなディナーに、「わーすごーい」と素直に感想を漏らす睦月のご機嫌は、あっという間に回復したらしい。
「ワイン、こんなふうに出されるの、初めて見たよ」
ハーフボトルとはいえ、ちゃんとワインクーラーに刺さって登場したワインを生で見るのは初めてで、それだけで睦月は、何か高級! とか思ってしまう。
ドリンクは他にもいろいろあったけれど、頼んだコースにワインをセットに出来るようになっていたので、ノリでオーダーしてみたのだ。
一応、睦月のためにオレンジジュースも頼んでおいたが。
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チラリと亮に視線を向ければ、タイミング悪くドアを開けてしまったことを言っているのだろう、口パクで謝られた。
「セッティングは窓際にいたしましょうか」
「お願いします」
せっかくの夜景だし、部屋のカーテンが開いたままになっていることを思えば、セッティングは窓際だろうことくらい、やはりアテンダントにはすぐ分かることだ。
男2人で夜景のキレイなスーペリアルームに泊まって、ルームサービスにディナーコースを頼むことに不躾な視線もくれず、アテンダントはテーブルを窓際へと移動させる。
白くキレイなクロスの掛かったテーブルの上には、アミューズと前菜、デザートのお皿が乗っていて、ナイフやフォークも並んでいる。
アテンダントはサイドテーブルにワインクーラーとデザートの皿を移すと、テーブル下の保温庫からメインの魚料理を取り出して、テーブルにセッティングした。
(あ、ヤバ…お腹鳴りそう…)
観覧車に乗る前にミートパイを食べたはずなのに、おいしそうな料理とその匂いに、思わずお腹が鳴りそうになって、睦月は慌ててお腹を押さえた。
「メインの肉料理は、冷めないようにこちらの保温庫に入っておりますので、食べる際にお出しください。お食事が終わった後のテーブルは、そのままにしておいていただいて結構ですが、気になるようでしたら、お電話を頂ければ取りに伺います」
「はい、ありがとうございます」
睦月がベッドの座ったままお腹を押さえていたら、亮がアテンダントにお礼を言ったので、睦月も慌てて言おうとしたら、「あっありがとうございましゅ!」と、また噛んでしまった。
(あぅ…)
もう、言い直すにも言い直せなくて、睦月は俯いてしまった。
「は、ぁ…」
「睦月、緊張し過ぎ」
ルームサービスアテンダントが部屋を出ていくと、睦月は再びベッドに横たわった。
ホテルで過ごすのに、もちろんマナーはあるけれど、こちらはお客なのだから、そんなに緊張する必要はないだろう。ホテル側も、緊張よりリラックスしてほしいと思っているだろうし。
「でもだって、緊張するし! あのお姉さん、絶対笑ってると思うー」
「いいじゃん別に。俺ら、悪いことしたわけじゃないんだし、そんな些細なこと覚えてないよ。ホラむっちゃん、起きて。ご飯だよ」
「んー」
亮に腕を引かれて、ベッドを降りる。
窓際にセッティングされたすてきなディナーに、「わーすごーい」と素直に感想を漏らす睦月のご機嫌は、あっという間に回復したらしい。
「ワイン、こんなふうに出されるの、初めて見たよ」
ハーフボトルとはいえ、ちゃんとワインクーラーに刺さって登場したワインを生で見るのは初めてで、それだけで睦月は、何か高級! とか思ってしまう。
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一応、睦月のためにオレンジジュースも頼んでおいたが。
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