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one night in heaven (12)
2011.04.30 Sat
「睦月、疲れた?」
「へーき…。ね、すごい部屋だね、めっちゃ広い。ベッドもおっきーし、景色もすごい…」
「ホントだね」
「亮も、来て?」
睦月は亮のコートの袖を引っ張って、隣に寝そべらせた。
セミダブルサイズのベッドは、いつも使っている寮のとは違って広いのに、睦月は寄り添う亮にキュッとしがみ付いた。
「ぅん? どうしたの? むっちゃん?」
「えへへー」
何だか急に凄く甘えたくなったみたいで、亮に『むっちゃん』と呼ばれても、睦月は怒りもせずに笑っている(最近では亮のむっちゃん呼びに寛容な睦月だが、眠いときや機嫌が悪いときは、平気で鉄拳が飛んでくるのだ)。
「睦月?」
「……まださ、旅行……ここにお泊りして、夜景見て、それがメインで……まだ始まったばっかで何もしてないのに、……何かすっごい嬉しくて、楽しーの、俺」
「そっか」
ふにゃふにゃと笑っている睦月を抱き寄せて、頬に何度もキスをすれば、睦月は嬉しそうに足をパタパタさせながら、さらにキツク亮に抱き付いてきた。
「…ん」
大人の時間にはまだ早いと分かっているのに、睦月のほうから唇にキスして来てくれたら、何となく止まれなくて、亮はそのままキスを深くする。
「りょぉ…」
「…ん?」
「観覧車の続き、するの…?」
キスの合間を縫って、睦月が尋ねる。
ベタに観覧車のてっぺんでキスとかして、危うくそのキスに溺れそうになって、何とか理性を繋ぎ止めたのだけれど。
「続き、するよ。イヤ?」
「…景色、見ないの? それに…」
あとご飯……と言い掛けて、さすがにこの状況でご飯の話を出すのはムードがなさすぎると思い、睦月は口を噤んだ。
睦月が黙ってしまったから、残されたのは沈黙だけで、見つめ合っているのも恥ずかしくて睦月が目を伏せると、亮はクシャリと睦月の前髪を掻き上げて額に唇を寄せた。
「むっちゃん、おいで?」
自分が起き上がるのと一緒に睦月の体も起こしてやって、ベッドを降りる。
豪華のソファとテーブルセットの間をよけて窓辺に行けば、そこはバルコニーになっていて、外に出られるようになっていた。
「え、開けんの?」
当たり前のように鍵に手を掛け、バルコニーへ出ようとする睦月に、亮が驚きの声を上げてば、睦月は「は?」と振り返った。
「開けなきゃ外出れないじゃん」
「え、外出んの?」
「は? 亮、出ないの?」
…どうもいまいち話が噛み合っていないような気がする。
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「へーき…。ね、すごい部屋だね、めっちゃ広い。ベッドもおっきーし、景色もすごい…」
「ホントだね」
「亮も、来て?」
睦月は亮のコートの袖を引っ張って、隣に寝そべらせた。
セミダブルサイズのベッドは、いつも使っている寮のとは違って広いのに、睦月は寄り添う亮にキュッとしがみ付いた。
「ぅん? どうしたの? むっちゃん?」
「えへへー」
何だか急に凄く甘えたくなったみたいで、亮に『むっちゃん』と呼ばれても、睦月は怒りもせずに笑っている(最近では亮のむっちゃん呼びに寛容な睦月だが、眠いときや機嫌が悪いときは、平気で鉄拳が飛んでくるのだ)。
「睦月?」
「……まださ、旅行……ここにお泊りして、夜景見て、それがメインで……まだ始まったばっかで何もしてないのに、……何かすっごい嬉しくて、楽しーの、俺」
「そっか」
ふにゃふにゃと笑っている睦月を抱き寄せて、頬に何度もキスをすれば、睦月は嬉しそうに足をパタパタさせながら、さらにキツク亮に抱き付いてきた。
「…ん」
大人の時間にはまだ早いと分かっているのに、睦月のほうから唇にキスして来てくれたら、何となく止まれなくて、亮はそのままキスを深くする。
「りょぉ…」
「…ん?」
「観覧車の続き、するの…?」
キスの合間を縫って、睦月が尋ねる。
ベタに観覧車のてっぺんでキスとかして、危うくそのキスに溺れそうになって、何とか理性を繋ぎ止めたのだけれど。
「続き、するよ。イヤ?」
「…景色、見ないの? それに…」
あとご飯……と言い掛けて、さすがにこの状況でご飯の話を出すのはムードがなさすぎると思い、睦月は口を噤んだ。
睦月が黙ってしまったから、残されたのは沈黙だけで、見つめ合っているのも恥ずかしくて睦月が目を伏せると、亮はクシャリと睦月の前髪を掻き上げて額に唇を寄せた。
「むっちゃん、おいで?」
自分が起き上がるのと一緒に睦月の体も起こしてやって、ベッドを降りる。
豪華のソファとテーブルセットの間をよけて窓辺に行けば、そこはバルコニーになっていて、外に出られるようになっていた。
「え、開けんの?」
当たり前のように鍵に手を掛け、バルコニーへ出ようとする睦月に、亮が驚きの声を上げてば、睦月は「は?」と振り返った。
「開けなきゃ外出れないじゃん」
「え、外出んの?」
「は? 亮、出ないの?」
…どうもいまいち話が噛み合っていないような気がする。
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