スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
one night in heaven (10)
2011.04.28 Thu
「あ、もうすぐてっぺーん」
亮が1人で打ちひしがれていたら、睦月がのん気そうにゴンドラの外を指差す。
しかもわざわざ、自分のほうでなくて、亮のほうへと身を乗り出して。
「…てっぺんまで来たら、キスする?」
「んー? んふふー?」
睦月がバランスを崩して転げ落ちないように支えながら、亮はノリでそう提案してみる。
せっかくだから、そういうベタなことをしてみるのもいいかな、と思って。
「睦月?」
亮に抱き付いた……と言うよりは、亮に抱き抱えられた状態で、睦月は、いいも嫌も返事をしないまま、クフクフと笑っている。
観覧車に乗り込んでからずっと高いテンションのおかげで、クシャクシャになってしまった睦月の髪を直してあげて、頬のキスを落とす。
ねぇ、唇にもキス、していい?
「ん…」
はむ、と唇を食むようにキスすれば、睦月の長いまつ毛が震えた。
さっきまで無邪気にはしゃいでいたのが嘘のよう、睦月はキュウと亮にしがみ付いて、甘いキスを貪る。
てっぺんは通り越して、今ここまで来たのと同じだけの時間で下まで降りてしまうから、これ以上キスに溺れているわけにはいかないけれど。
「…続きは、また後でね?」
「あと?」
唇は濡れて艶めいているのに、表情はあどけない。
睦月のことだからきっと無自覚だろうし、亮もそれを分かっているのだが、つい煽られてしまう自分がいて。
「そ、また後のお楽しみ」
もう1度キスしてから、睦月の濡れた唇を親指で拭ってやった。
*****
約15分間の2人きりの時間が終わって地上に戻れば、冬の日暮れは早くて、太陽はもう随分と西に傾いていた。
時間的には、もっと遊んでからでもよかったけれど、観覧車の中で2人だけの甘い時間を過ごしてしまったら、早く2人きりになれるところに行きたくなってしまって、結局そのままホテルへと向かった。
「何かちょっと…とっても緊張しゅる…、、、…する」
ホテルの敷地に足を踏み入れた途端、その重厚な外観に圧倒されたのか、睦月は立ち竦んで亮のコートの袖を掴んだ。
しかも、全然どうでもいいところで噛んでしまって、それもすごく恥ずかしい。
初めてラブホテルに行ったときは、亮が焦るくらいに浮かれてはしゃいでいた睦月も、さすがに今は、そんな気分にはならないらしい。
大丈夫だよ、と亮は睦月の肩をポンポンと叩いた。
「広い…」
亮のコートを掴んだまま中に入った睦月は、天井が高くて、広くて明るいロビーをキョトキョトと見回す。
back next
亮が1人で打ちひしがれていたら、睦月がのん気そうにゴンドラの外を指差す。
しかもわざわざ、自分のほうでなくて、亮のほうへと身を乗り出して。
「…てっぺんまで来たら、キスする?」
「んー? んふふー?」
睦月がバランスを崩して転げ落ちないように支えながら、亮はノリでそう提案してみる。
せっかくだから、そういうベタなことをしてみるのもいいかな、と思って。
「睦月?」
亮に抱き付いた……と言うよりは、亮に抱き抱えられた状態で、睦月は、いいも嫌も返事をしないまま、クフクフと笑っている。
観覧車に乗り込んでからずっと高いテンションのおかげで、クシャクシャになってしまった睦月の髪を直してあげて、頬のキスを落とす。
ねぇ、唇にもキス、していい?
「ん…」
はむ、と唇を食むようにキスすれば、睦月の長いまつ毛が震えた。
さっきまで無邪気にはしゃいでいたのが嘘のよう、睦月はキュウと亮にしがみ付いて、甘いキスを貪る。
てっぺんは通り越して、今ここまで来たのと同じだけの時間で下まで降りてしまうから、これ以上キスに溺れているわけにはいかないけれど。
「…続きは、また後でね?」
「あと?」
唇は濡れて艶めいているのに、表情はあどけない。
睦月のことだからきっと無自覚だろうし、亮もそれを分かっているのだが、つい煽られてしまう自分がいて。
「そ、また後のお楽しみ」
もう1度キスしてから、睦月の濡れた唇を親指で拭ってやった。
*****
約15分間の2人きりの時間が終わって地上に戻れば、冬の日暮れは早くて、太陽はもう随分と西に傾いていた。
時間的には、もっと遊んでからでもよかったけれど、観覧車の中で2人だけの甘い時間を過ごしてしまったら、早く2人きりになれるところに行きたくなってしまって、結局そのままホテルへと向かった。
「何かちょっと…とっても緊張しゅる…、、、…する」
ホテルの敷地に足を踏み入れた途端、その重厚な外観に圧倒されたのか、睦月は立ち竦んで亮のコートの袖を掴んだ。
しかも、全然どうでもいいところで噛んでしまって、それもすごく恥ずかしい。
初めてラブホテルに行ったときは、亮が焦るくらいに浮かれてはしゃいでいた睦月も、さすがに今は、そんな気分にはならないらしい。
大丈夫だよ、と亮は睦月の肩をポンポンと叩いた。
「広い…」
亮のコートを掴んだまま中に入った睦月は、天井が高くて、広くて明るいロビーをキョトキョトと見回す。
back next
- 関連記事
-
- one night in heaven (11) (2011/04/29)
- one night in heaven (10) (2011/04/28)
- one night in heaven (9) (2011/04/27)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
コメントの投稿はこちらから ♥
COMMENT-FORM
如月久美子 ⇒ >拍手コメ→Kさん
むっちゃんに「かわいい」は禁句ですが、ついついむっちゃんをかわいく書いてしまう私です(^_^;)
むっちゃん、遊園地大好き、観覧車でテンション上がりまくりです~。
旅行はまだまだ始まったばかり。
お楽しみはこれから、お楽しみにです~(*^_^*)
コメントありがとうございました!
むっちゃん、遊園地大好き、観覧車でテンション上がりまくりです~。
旅行はまだまだ始まったばかり。
お楽しみはこれから、お楽しみにです~(*^_^*)
コメントありがとうございました!
音夜 ⇒
むっちゃん!可愛い過ぎじゃないですか!(笑)
観覧車で亮くんに甘えるむっちゃんはどこまで天然なのか判りませんね
インドア派のむっちゃんが亮くんとの旅行に嬉しそうなんだけど、それ以上に亮くんも幸せそうやなぁw
しかし亮くんは優しい男子ですね それとも好きな子には特別なんかな
次はいよいよお泊りですねw 楽しみです
観覧車で亮くんに甘えるむっちゃんはどこまで天然なのか判りませんね
インドア派のむっちゃんが亮くんとの旅行に嬉しそうなんだけど、それ以上に亮くんも幸せそうやなぁw
しかし亮くんは優しい男子ですね それとも好きな子には特別なんかな
次はいよいよお泊りですねw 楽しみです
- |2011.04.28
- |Thu
- |21:23
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >音夜さん
むっちゃん、「かわいい」て言われるのは大嫌いなのに、やることなすことがかわいいという…。
自分がスキンシップ過多なのに気付いてないところが、やっぱり天然なのかなぁ。。。
亮タンはいつでもむっちゃんに振り回されてます。
でもこんなに甘えてもらえるなら、このくらいのこと! (笑)
お楽しみはこれからです!
どうぞお楽しみに~。
コメントありがとうございました!
自分がスキンシップ過多なのに気付いてないところが、やっぱり天然なのかなぁ。。。
亮タンはいつでもむっちゃんに振り回されてます。
でもこんなに甘えてもらえるなら、このくらいのこと! (笑)
お楽しみはこれからです!
どうぞお楽しみに~。
コメントありがとうございました!