スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
one night in heaven (6)
2011.04.24 Sun
眺望がよくて立地条件のいい高層ホテルなんて、きっと高級ホテルに違いない。あんまり堅苦しいのは苦手だし、ちょっと気後れしてしまう。
「んー…まぁ部屋によっては高いのもあるけど、そんなに気にしなくていいんじゃない? レストランとかなら、多少ドレスコードはあるだろうけど、ホテルに入るくらいなら」
「そう?」
夏だと、ダメージジーンズとか、膝丈で切りっ放しのジーンズとかを履いている睦月だが、冬は寒がってそういう格好をしないので、服装は特に問題ない気がする。
食事のマナーなら、亮だってそんなに詳しくはないから、緊張で味が分からなくなるようなところに行くつもりもないし。
「おいしいご飯食べて、眺めのキレイな部屋に泊まるの。どう? それなら海とか山と違って、季節そんなに関係ないし、遠くないよ?」
「そっかー、冬だと海入れないもんね」
「睦月、海行きたいの?」
「んー…夏になったら行きたくなるかもだけど、今は別に。夏までずっと待ってんのも何かあれだし」
それよりも、すてきなホテルのほうに、ちょっと興味ある。
少しは乗り気になって来たのか、睦月は亮の膝の上、旅行関係のサイトで検索された眺めのいい部屋のあるホテルを、興味深そうに見ていく。
「俺らがよく行くホテルとは、雰囲気違うねー。でも広くて、マンションとかのお部屋みたーい」
「…俺らがよく行くホテルはラブホでしょ」
確かにホテルには間違いないけれど。
2人がよく使っているラブホテルは、わりと部屋もベッドも大きめのところだが、そういう目的のためのホテルだから、部屋からの眺望へのこだわりはそうないだろうし、客室の雰囲気だって違うに決まっている。
だから、そこと比較されても、ちょっと困る。
「だってよく分かんないしー」
「じゃあ、こういうとこ、泊まってみる? 睦月、海が見えるとこがいいの?」
「んー…、海は…見えても見えなくてもいいけどー、あんま緊張しないとこがいい」
何件か見たところで、やっぱり面倒くさくなったのか、睦月はマウスを投げ出した。
想像したとおりだと、亮は心の中で思っておかしくなったが、亮の胸に背中を預けているのをいいことに、睦月が甘えるように頬を擦り寄せてきたので、それはちょっと嬉しい誤算だ。
「だーいじょうぶ。俺だって行くのに、自分が緊張するようなとこ、選ぶわけないっしょ? おいしいの食べて、キレイな景色が見えるとこにお泊りしよ?」
「…ん、分かった。亮とお泊りする」
そのままムギュッと亮に抱き付いた睦月は、亮の唇にキスを落とした。
*****
すてきなホテルにお泊りすることが2人の旅行の主な目的で、遠出するわけでもないから、『朝はゆっくり起きて、のんびり出掛けようよー』と睦月にねだられて、午後になってから寮を出た。
チェックインまでには時間があるからと、最近リニューアルした複合施設で、ショップを冷やかしながら覗いて回った後、休憩がてらカフェに入る。
オープンテラスのほうが雰囲気はよかったけれど、寒いから絶対に嫌! と睦月が断固拒否したので、店内の窓際の席に案内してもらった。
back next
「んー…まぁ部屋によっては高いのもあるけど、そんなに気にしなくていいんじゃない? レストランとかなら、多少ドレスコードはあるだろうけど、ホテルに入るくらいなら」
「そう?」
夏だと、ダメージジーンズとか、膝丈で切りっ放しのジーンズとかを履いている睦月だが、冬は寒がってそういう格好をしないので、服装は特に問題ない気がする。
食事のマナーなら、亮だってそんなに詳しくはないから、緊張で味が分からなくなるようなところに行くつもりもないし。
「おいしいご飯食べて、眺めのキレイな部屋に泊まるの。どう? それなら海とか山と違って、季節そんなに関係ないし、遠くないよ?」
「そっかー、冬だと海入れないもんね」
「睦月、海行きたいの?」
「んー…夏になったら行きたくなるかもだけど、今は別に。夏までずっと待ってんのも何かあれだし」
それよりも、すてきなホテルのほうに、ちょっと興味ある。
少しは乗り気になって来たのか、睦月は亮の膝の上、旅行関係のサイトで検索された眺めのいい部屋のあるホテルを、興味深そうに見ていく。
「俺らがよく行くホテルとは、雰囲気違うねー。でも広くて、マンションとかのお部屋みたーい」
「…俺らがよく行くホテルはラブホでしょ」
確かにホテルには間違いないけれど。
2人がよく使っているラブホテルは、わりと部屋もベッドも大きめのところだが、そういう目的のためのホテルだから、部屋からの眺望へのこだわりはそうないだろうし、客室の雰囲気だって違うに決まっている。
だから、そこと比較されても、ちょっと困る。
「だってよく分かんないしー」
「じゃあ、こういうとこ、泊まってみる? 睦月、海が見えるとこがいいの?」
「んー…、海は…見えても見えなくてもいいけどー、あんま緊張しないとこがいい」
何件か見たところで、やっぱり面倒くさくなったのか、睦月はマウスを投げ出した。
想像したとおりだと、亮は心の中で思っておかしくなったが、亮の胸に背中を預けているのをいいことに、睦月が甘えるように頬を擦り寄せてきたので、それはちょっと嬉しい誤算だ。
「だーいじょうぶ。俺だって行くのに、自分が緊張するようなとこ、選ぶわけないっしょ? おいしいの食べて、キレイな景色が見えるとこにお泊りしよ?」
「…ん、分かった。亮とお泊りする」
そのままムギュッと亮に抱き付いた睦月は、亮の唇にキスを落とした。
*****
すてきなホテルにお泊りすることが2人の旅行の主な目的で、遠出するわけでもないから、『朝はゆっくり起きて、のんびり出掛けようよー』と睦月にねだられて、午後になってから寮を出た。
チェックインまでには時間があるからと、最近リニューアルした複合施設で、ショップを冷やかしながら覗いて回った後、休憩がてらカフェに入る。
オープンテラスのほうが雰囲気はよかったけれど、寒いから絶対に嫌! と睦月が断固拒否したので、店内の窓際の席に案内してもらった。
back next
- 関連記事
-
- one night in heaven (7) (2011/04/25)
- one night in heaven (6) (2011/04/24)
- one night in heaven (5) (2011/04/23)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学