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one night in heaven (4)
2011.04.22 Fri
「だって思い付かねぇんだもん。思い付かねぇんだもん」
「いや、何で同じこと2回言ったの、亮」
あくび混じりに翔真は体を起した。
「つか、そこまでしてサプライズにしなくても、普通にむっちゃんと一緒に考えれば? 一緒に計画立てなくても、せめてどこ行きたい? とか聞いてさぁ」
「うー…」
何となく、『どこでもいい』と答える睦月の姿は想像できるが、行き先が思い付かないのなら、それはやっぱり翔真に聞くより、睦月と話したほうがいいと思う。
翔真は本当にそう思って、アドバイスした。
――――決して、亮に部屋に居座られることに嫌気が差したわけではない。
*****
「むっちゃーん、おいでおいで」
「…ぅあ?」
バイトの帰りに買って来たドーナツを食べながら、マンガ本に夢中になっていた睦月は、亮に呼ばれても生返事しかしない。
亮はそれでもめげずに睦月の背後に回ると、後ろから睦月を抱き寄せた。
「んー…何、亮」
テーブルに置いたマンガ本を、背中を丸めて読んでいた睦月は、腰に回った亮の腕に体を起こされ、亮の胸に背中を預ける状態で、膝の上に乗せられた。
ドーナツを手放さないように気を付けていたら、マンガ本から手が離れて、読んでいたページが閉じてしまった。
「ね、ちょっと聞いて?」
「何ー?」
睦月はとりあえずドーナツを全部食べて、指先に付いた粉砂糖を舐めようとしたら、ご丁寧に亮がティシューで指を拭いてくれた。
しかし睦月がまたマンガ本に手を伸ばそうとすると、その手に亮の手が重なって、やんわりと阻止されてしまう。
「前、カズが女装コンテスト出たときに貰った旅行券あるでしょ?」
「あぁ、うん。そういえばそれ、どうなったの? 亮、どこ連れてってくれるの?」
「えっと、だから…」
翔真に散々鬱陶しがられながら、亮も一生懸命に調べたのだが、どうしてもいい案が思い浮かばなくて。
結局、睦月に直接聞くのがいいのかなぁ…と思って声を掛けたのだが、今の睦月の口振りからして、亮と一緒に旅行に行く気はあるものの、やはり自分で行き先を考える気はないようだ。
「睦月は、どういうとこ行きたい?」
「えー…分かんないー」
聞き返されると、睦月はむぅーと唇を突き出した。
前から言っているように、面倒くさいので、睦月は旅行自体がそんなに好きではないし、どちらかと言うとインドア派なので、行きたい場所を聞かれても非常に困ってしまう。
「俺、あんま旅行なんてしたことないし」
「でも全然したことないわけじゃないんでしょ?」
「子どものときはあるけど……ちっちゃいころだったから、どんなだったか忘れちゃった」
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「いや、何で同じこと2回言ったの、亮」
あくび混じりに翔真は体を起した。
「つか、そこまでしてサプライズにしなくても、普通にむっちゃんと一緒に考えれば? 一緒に計画立てなくても、せめてどこ行きたい? とか聞いてさぁ」
「うー…」
何となく、『どこでもいい』と答える睦月の姿は想像できるが、行き先が思い付かないのなら、それはやっぱり翔真に聞くより、睦月と話したほうがいいと思う。
翔真は本当にそう思って、アドバイスした。
――――決して、亮に部屋に居座られることに嫌気が差したわけではない。
*****
「むっちゃーん、おいでおいで」
「…ぅあ?」
バイトの帰りに買って来たドーナツを食べながら、マンガ本に夢中になっていた睦月は、亮に呼ばれても生返事しかしない。
亮はそれでもめげずに睦月の背後に回ると、後ろから睦月を抱き寄せた。
「んー…何、亮」
テーブルに置いたマンガ本を、背中を丸めて読んでいた睦月は、腰に回った亮の腕に体を起こされ、亮の胸に背中を預ける状態で、膝の上に乗せられた。
ドーナツを手放さないように気を付けていたら、マンガ本から手が離れて、読んでいたページが閉じてしまった。
「ね、ちょっと聞いて?」
「何ー?」
睦月はとりあえずドーナツを全部食べて、指先に付いた粉砂糖を舐めようとしたら、ご丁寧に亮がティシューで指を拭いてくれた。
しかし睦月がまたマンガ本に手を伸ばそうとすると、その手に亮の手が重なって、やんわりと阻止されてしまう。
「前、カズが女装コンテスト出たときに貰った旅行券あるでしょ?」
「あぁ、うん。そういえばそれ、どうなったの? 亮、どこ連れてってくれるの?」
「えっと、だから…」
翔真に散々鬱陶しがられながら、亮も一生懸命に調べたのだが、どうしてもいい案が思い浮かばなくて。
結局、睦月に直接聞くのがいいのかなぁ…と思って声を掛けたのだが、今の睦月の口振りからして、亮と一緒に旅行に行く気はあるものの、やはり自分で行き先を考える気はないようだ。
「睦月は、どういうとこ行きたい?」
「えー…分かんないー」
聞き返されると、睦月はむぅーと唇を突き出した。
前から言っているように、面倒くさいので、睦月は旅行自体がそんなに好きではないし、どちらかと言うとインドア派なので、行きたい場所を聞かれても非常に困ってしまう。
「俺、あんま旅行なんてしたことないし」
「でも全然したことないわけじゃないんでしょ?」
「子どものときはあるけど……ちっちゃいころだったから、どんなだったか忘れちゃった」
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テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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けいったん ⇒
そうよ!そうよ!むっちゃんに 直接聞くしかないのよ!
亮の保護者的なイメージが、ぶっ壊れたけど すっごく面白いから まぁ いいかも~(・∀・)ウン!!
19日の深夜 突然の停電でPCのデータが ぶっ飛ぶし、用事で バタバタするしーー(T▽T)
如月さま、当分間 コメは書けないかもしれませんが、毎日楽しく 読ませて貰ってますので♪
ε-(=`ω´=) PCテメェ!!。。。byebye☆
亮の保護者的なイメージが、ぶっ壊れたけど すっごく面白いから まぁ いいかも~(・∀・)ウン!!
19日の深夜 突然の停電でPCのデータが ぶっ飛ぶし、用事で バタバタするしーー(T▽T)
如月さま、当分間 コメは書けないかもしれませんが、毎日楽しく 読ませて貰ってますので♪
ε-(=`ω´=) PCテメェ!!。。。byebye☆
- |2011.04.22
- |Fri
- |09:19
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
亮タンに保護者的が漂うのは、相手がどうにもならないくらいお子ちゃまの、むっちゃんだからじゃないでしょうか(笑)
和ちゃんも弟みたいだから、しっかりせざるを得ないし(^_^;)
亮タン、むっちゃんを旅行に誘うのに必死です~!
けいったんさん、PC含め、いろいろ大変そうですが、大丈夫でしょうか(>_<)
PCの調子が悪いと、もぉ~~~~!!! てなりますよね。
データの消失、切ないです…。
どうぞまた遊びに来てくださいね(*^_^*)
コメントありがとうございました!
和ちゃんも弟みたいだから、しっかりせざるを得ないし(^_^;)
亮タン、むっちゃんを旅行に誘うのに必死です~!
けいったんさん、PC含め、いろいろ大変そうですが、大丈夫でしょうか(>_<)
PCの調子が悪いと、もぉ~~~~!!! てなりますよね。
データの消失、切ないです…。
どうぞまた遊びに来てくださいね(*^_^*)
コメントありがとうございました!