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愛が致死量 (3)
2011.02.11 Fri
「智くん?」
「あ…、サンキュ…」
それにしても、一体どこでこういうの見つけて来るんだろ…。
まぁおふくろが楽しそうだから、いいんだけど。
ふと見れば、弟の手元にも、粒チョコの入った色違いのハート型のボックスがあって、きっとそれもおふくろからのモノなんだろう(で、彼女からは?)
「…何?」
俺がジロジロと見てたら、弟がテレビから俺のほうに顔を向けた。
何か機嫌悪いね、コイツも。
「何でもね」
この時間に1人で家にいることについて、触れられたくないのはお互い様なので、俺はそう言って、さっさと自分の部屋に逃げ込んだ。
机の上、本当は今日慶太に上げるはずだったチョコの横に、おふくろから貰ったハート型のボックスを置く。
俺が買ったのも、『Happy Valentine』てシールが貼ってあって、一応それっぽいんだけど、こうやって並べると、おふくろのがバレンタインぽい。
まぁ、まんまっちゃーまんまだから、当たり前なんだけど。
「はぁ…」
とりあえず、明日には慶太に会える、明日には慶太に会える、明日には慶太にあるんだから…て、落ち込みそうになる自分に言い聞かせる。
バレンタインなんて、そんなに気にするような男じゃなかっただろ、俺は。大体明日には会えるんだから、何も気にすることなんかない――――て、思うのに。でも。
昔、彼女の誕生日を忘れてすっぽかしたこともあるくらいだってのに、慶太のこととなると、どうしてもダメだ。
いつの間に、こんなに好きになってたんだろ。
…もう、風呂入って、寝よ。
起きてると、携帯電話が目に入っちゃって、気になってしょうがないから。
俺は溜め息を飲み込んで、部屋を出た。
*****
風呂から上がったら、リビングでテレビを見てた弟が、コートを着てるところだった。でもコートの下がジャージだから、コンビニにでも行くだけなんだろう。
俺は特に声も掛けずに、部屋に戻った(ホントは飲み物とか頼みたかったけど、機嫌悪そうだったから、我慢したの!)
部屋に戻って頭を拭いてたら、どうも部屋の外が騒がしくなる。
俺の部屋は3階だから、リビングの物音までは聞こえないけど、同じ階にいると結構聞こえるんだな(部屋でヤルときは、気を付けよう…)。
「兄ちゃん、兄ちゃーん」
ガンガンとうるさくドアをノックされ、声を掛けて来たのは、出掛けたのだと思っていた弟。
何なんだよ、うるせぇな。
しかも何か1人じゃない様子。彼女と仲直りしたとか、そういう報告か? いや、いくら何でも、そんなアホみたいなことはしないだろう。
「兄ちゃん、開けるよー?」
まだ返事もしてないのに、ノブが回る。
だったら聞くなよ。
しかも「はい、どーぞ」とかって、弟が言ってる。ここは俺の部屋だっつの。
「何だよ――――て、え…」
「ちょっ、あのっ…」
軽くイラッとしながら顔を上げたら、そこにいたのは弟じゃなくて、慶太。
すんげぇ困った顔で、立ち尽くしてる。
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「あ…、サンキュ…」
それにしても、一体どこでこういうの見つけて来るんだろ…。
まぁおふくろが楽しそうだから、いいんだけど。
ふと見れば、弟の手元にも、粒チョコの入った色違いのハート型のボックスがあって、きっとそれもおふくろからのモノなんだろう(で、彼女からは?)
「…何?」
俺がジロジロと見てたら、弟がテレビから俺のほうに顔を向けた。
何か機嫌悪いね、コイツも。
「何でもね」
この時間に1人で家にいることについて、触れられたくないのはお互い様なので、俺はそう言って、さっさと自分の部屋に逃げ込んだ。
机の上、本当は今日慶太に上げるはずだったチョコの横に、おふくろから貰ったハート型のボックスを置く。
俺が買ったのも、『Happy Valentine』てシールが貼ってあって、一応それっぽいんだけど、こうやって並べると、おふくろのがバレンタインぽい。
まぁ、まんまっちゃーまんまだから、当たり前なんだけど。
「はぁ…」
とりあえず、明日には慶太に会える、明日には慶太に会える、明日には慶太にあるんだから…て、落ち込みそうになる自分に言い聞かせる。
バレンタインなんて、そんなに気にするような男じゃなかっただろ、俺は。大体明日には会えるんだから、何も気にすることなんかない――――て、思うのに。でも。
昔、彼女の誕生日を忘れてすっぽかしたこともあるくらいだってのに、慶太のこととなると、どうしてもダメだ。
いつの間に、こんなに好きになってたんだろ。
…もう、風呂入って、寝よ。
起きてると、携帯電話が目に入っちゃって、気になってしょうがないから。
俺は溜め息を飲み込んで、部屋を出た。
*****
風呂から上がったら、リビングでテレビを見てた弟が、コートを着てるところだった。でもコートの下がジャージだから、コンビニにでも行くだけなんだろう。
俺は特に声も掛けずに、部屋に戻った(ホントは飲み物とか頼みたかったけど、機嫌悪そうだったから、我慢したの!)
部屋に戻って頭を拭いてたら、どうも部屋の外が騒がしくなる。
俺の部屋は3階だから、リビングの物音までは聞こえないけど、同じ階にいると結構聞こえるんだな(部屋でヤルときは、気を付けよう…)。
「兄ちゃん、兄ちゃーん」
ガンガンとうるさくドアをノックされ、声を掛けて来たのは、出掛けたのだと思っていた弟。
何なんだよ、うるせぇな。
しかも何か1人じゃない様子。彼女と仲直りしたとか、そういう報告か? いや、いくら何でも、そんなアホみたいなことはしないだろう。
「兄ちゃん、開けるよー?」
まだ返事もしてないのに、ノブが回る。
だったら聞くなよ。
しかも「はい、どーぞ」とかって、弟が言ってる。ここは俺の部屋だっつの。
「何だよ――――て、え…」
「ちょっ、あのっ…」
軽くイラッとしながら顔を上げたら、そこにいたのは弟じゃなくて、慶太。
すんげぇ困った顔で、立ち尽くしてる。
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