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ぬくぬくお風呂 (6)
2011.01.17 Mon
「祐介、どう思う?」
「知らねぇし」
「…んだよっ」
素っ気なく返されて、亮はお湯の中で祐介の足を蹴っ飛ばした。
亮だって、それ相応の恋愛経験からして、クリスマスに女の子が喜びそうな演出ならすぐに思い付くけれど、相手は、いわゆる『鉄板』のクリスマスデートが通用しない睦月なのだ。
去年も、イルミネーションは寒いから絶対に嫌だと言って聞かなかったし、結局一番喜んだのは、買ってきたツリーの飾り付けだったし。
祐介にだって縋りたくもなる。
(コイツは何も悩まねぇんだろうなぁ、相手はカズだし)
和衣みたく、ロマンチックな雰囲気だいすき! な子、雑誌とかに載っている王道のクリスマスデートでもすれば、きっと最高に喜んでくれるだろう。
睦月もそういうのが嫌いなわけではないが、それよりも、『えっそんなことで!?』みたいな単純なことで大喜びする子なのだ。難関すぎる。
「はぁ~」
「…………、…あからさまに、話を聞いてほしそうに溜め息ついてんじゃねぇよ、亮」
「ちっげ。お前はいいなぁ、て思ってただけ」
「は?」
「何も悩まねぇんだろうなぁ、て」
「…………」
随分と失礼なことを、面と向かって言ってくれたものである。
ここが、他にも人が大勢いる風呂場でなかったら、もっと激しく突っ込んでやっただろうが、祐介はグッと堪えた。
「だってカズなんて、超分かりやすいじゃん」
「そうか?」
「、、、お前なぁ~~~っっ!! あんな分かりやすいヤツ相手にしてて、何贅沢なことぬかしてやがんだっ! この野郎~~~!!!」
「バッ…ちょっ、何キレてんだよ急にっ! やーめーろっ亮っ!」
何が亮の地雷を踏んだのか分からない祐介は、突如ブチ切れた亮を慌てて押さえ付ける。
先ほどから、言われている内容だけを考えたら、どう考えてもキレたいのは祐介のほうなのに。
「…つか、どう考えても睦月のほうが分かりやすいだろ?」
「はあぁぁ~~~~~?」
祐介がわざわざ気を使って小さな声で言ってやっているのに、それをまったく無下にするがごとく、亮が声を張り上げるから、もう勘弁ならなくて、祐介はベチンと頭を叩いてやった。
「どこがっ!? どこがだよっ! ちょーーーーむずいんですけどっ!」
「それよか、声デカイんですけど…」
何だか面倒くさいことになって来たかも。
こんなことなら、さっきの亮の、話し掛けてほしそうな雰囲気の独り言を無視して、さっさと風呂から上がってしまえばよかった。
「…なぁ、おいっ」
「何だよ」
「睦月のどこが分かりやすいって?」
邪魔くさいほど近くに寄って来られて、祐介は迷惑そうに亮を押し退けた。
しかし亮はめげずに距離を詰めて来る。
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「知らねぇし」
「…んだよっ」
素っ気なく返されて、亮はお湯の中で祐介の足を蹴っ飛ばした。
亮だって、それ相応の恋愛経験からして、クリスマスに女の子が喜びそうな演出ならすぐに思い付くけれど、相手は、いわゆる『鉄板』のクリスマスデートが通用しない睦月なのだ。
去年も、イルミネーションは寒いから絶対に嫌だと言って聞かなかったし、結局一番喜んだのは、買ってきたツリーの飾り付けだったし。
祐介にだって縋りたくもなる。
(コイツは何も悩まねぇんだろうなぁ、相手はカズだし)
和衣みたく、ロマンチックな雰囲気だいすき! な子、雑誌とかに載っている王道のクリスマスデートでもすれば、きっと最高に喜んでくれるだろう。
睦月もそういうのが嫌いなわけではないが、それよりも、『えっそんなことで!?』みたいな単純なことで大喜びする子なのだ。難関すぎる。
「はぁ~」
「…………、…あからさまに、話を聞いてほしそうに溜め息ついてんじゃねぇよ、亮」
「ちっげ。お前はいいなぁ、て思ってただけ」
「は?」
「何も悩まねぇんだろうなぁ、て」
「…………」
随分と失礼なことを、面と向かって言ってくれたものである。
ここが、他にも人が大勢いる風呂場でなかったら、もっと激しく突っ込んでやっただろうが、祐介はグッと堪えた。
「だってカズなんて、超分かりやすいじゃん」
「そうか?」
「、、、お前なぁ~~~っっ!! あんな分かりやすいヤツ相手にしてて、何贅沢なことぬかしてやがんだっ! この野郎~~~!!!」
「バッ…ちょっ、何キレてんだよ急にっ! やーめーろっ亮っ!」
何が亮の地雷を踏んだのか分からない祐介は、突如ブチ切れた亮を慌てて押さえ付ける。
先ほどから、言われている内容だけを考えたら、どう考えてもキレたいのは祐介のほうなのに。
「…つか、どう考えても睦月のほうが分かりやすいだろ?」
「はあぁぁ~~~~~?」
祐介がわざわざ気を使って小さな声で言ってやっているのに、それをまったく無下にするがごとく、亮が声を張り上げるから、もう勘弁ならなくて、祐介はベチンと頭を叩いてやった。
「どこがっ!? どこがだよっ! ちょーーーーむずいんですけどっ!」
「それよか、声デカイんですけど…」
何だか面倒くさいことになって来たかも。
こんなことなら、さっきの亮の、話し掛けてほしそうな雰囲気の独り言を無視して、さっさと風呂から上がってしまえばよかった。
「…なぁ、おいっ」
「何だよ」
「睦月のどこが分かりやすいって?」
邪魔くさいほど近くに寄って来られて、祐介は迷惑そうに亮を押し退けた。
しかし亮はめげずに距離を詰めて来る。
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