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ぬくぬくお風呂 (5)
2011.01.16 Sun
「アホか、お前はっ」
怒鳴り声を上げつつも、翔真は本日2度目の救助を行う。
「ケホッ…、だっ…て、」
翔真と亮によって、和衣は何とか湯船から引きずり出されたが、鼻の中にお湯が入ってしまい、思わず噎せ返ってしまう。
だって、祐介がいたことにもビックリしたのに、翔真が余計なことを話そうとするから。
ショウちゃん、余計なこと言わないで! と和衣は翔真を睨むが、全然堪えてはいない。
「つか、俺もう上がる! カズ、続きは亮か祐介にして」
「えっ!?」
あわあわしている和衣を無視して、翔真はさっさと上がってしまう。のん気に和衣の話に付き合っていたら、いつもよりだいぶ長く入っていた。
「やっ…俺も上がるっ」
逆上せてはいないけれど、騒がしくしたせいで周囲の視線は集まっているし、さっきの話の続きを祐介に聞かれるのは恥ずかしいし、和衣はダッシュで翔真を追い掛け、風呂を上がっていった。
「何なんだよ、アイツは」
意味分かんねぇ…と亮は呆れ、何が何だか分からずに祐介はポカンとしている。
一体何だったのかと、他の学生たちも唖然としていたことは、逃げるように去っていった和衣の知るところではなかった。
「え…何だったの、今の…」
まだ呆然としたまま、祐介は湯船に浸かった。
風呂に来て、和衣たちがいるなぁ、と思ったら、いきなり和衣が湯船の中に沈み掛け、そして慌ただしく去って行ったのだ。分かるわけがない。
「お前さぁ……いろいろ大変だよな」
「何が?」
和衣たちがいなくなった後、また周囲が自分たちに無関心になった頃合いを見計らって、亮が祐介にずり寄り、そしてなぜか声を潜めて祐介に尋ねた。
しかし祐介は何を聞かれているのか分からない様子で、キョトンとしている。
「…何でもね」
亮が言いたかったのは、もちろん和衣のことだ。
暴走特急のような和衣の性格は今に始まったことではないが、祐介がそれに付いていくことが苦でないなら、別にいいんだけれど。
「つかさぁ、祐介、お前クリスマスどうすんの?」
「どうって?」
「どうせお前のことだから、何かいろいろ考えてんだろ?」
「どうせって何だ、どうせって」
なぜか微妙に小バカにするように言われ、祐介は嫌そうに眉を寄せた。
もちろん何事かは考えているけれど、それを亮に話すつもりはない。
「あ゛~~~~…どーしよっかなぁー…」
変な声を上げながら、亮が湯船の縁に頭を乗せる。
独り言のようだが、きっと祐介に話に乗って来てもらいたいと思っているに違いない。
祐介は面倒くさそうに、亮のほうを向いてやった。
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怒鳴り声を上げつつも、翔真は本日2度目の救助を行う。
「ケホッ…、だっ…て、」
翔真と亮によって、和衣は何とか湯船から引きずり出されたが、鼻の中にお湯が入ってしまい、思わず噎せ返ってしまう。
だって、祐介がいたことにもビックリしたのに、翔真が余計なことを話そうとするから。
ショウちゃん、余計なこと言わないで! と和衣は翔真を睨むが、全然堪えてはいない。
「つか、俺もう上がる! カズ、続きは亮か祐介にして」
「えっ!?」
あわあわしている和衣を無視して、翔真はさっさと上がってしまう。のん気に和衣の話に付き合っていたら、いつもよりだいぶ長く入っていた。
「やっ…俺も上がるっ」
逆上せてはいないけれど、騒がしくしたせいで周囲の視線は集まっているし、さっきの話の続きを祐介に聞かれるのは恥ずかしいし、和衣はダッシュで翔真を追い掛け、風呂を上がっていった。
「何なんだよ、アイツは」
意味分かんねぇ…と亮は呆れ、何が何だか分からずに祐介はポカンとしている。
一体何だったのかと、他の学生たちも唖然としていたことは、逃げるように去っていった和衣の知るところではなかった。
「え…何だったの、今の…」
まだ呆然としたまま、祐介は湯船に浸かった。
風呂に来て、和衣たちがいるなぁ、と思ったら、いきなり和衣が湯船の中に沈み掛け、そして慌ただしく去って行ったのだ。分かるわけがない。
「お前さぁ……いろいろ大変だよな」
「何が?」
和衣たちがいなくなった後、また周囲が自分たちに無関心になった頃合いを見計らって、亮が祐介にずり寄り、そしてなぜか声を潜めて祐介に尋ねた。
しかし祐介は何を聞かれているのか分からない様子で、キョトンとしている。
「…何でもね」
亮が言いたかったのは、もちろん和衣のことだ。
暴走特急のような和衣の性格は今に始まったことではないが、祐介がそれに付いていくことが苦でないなら、別にいいんだけれど。
「つかさぁ、祐介、お前クリスマスどうすんの?」
「どうって?」
「どうせお前のことだから、何かいろいろ考えてんだろ?」
「どうせって何だ、どうせって」
なぜか微妙に小バカにするように言われ、祐介は嫌そうに眉を寄せた。
もちろん何事かは考えているけれど、それを亮に話すつもりはない。
「あ゛~~~~…どーしよっかなぁー…」
変な声を上げながら、亮が湯船の縁に頭を乗せる。
独り言のようだが、きっと祐介に話に乗って来てもらいたいと思っているに違いない。
祐介は面倒くさそうに、亮のほうを向いてやった。
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