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ぬくぬくお風呂 (2)
2011.01.13 Thu
「あー、何にしよっかなぁ」
と、和衣が頭の中を、クリスマスプレゼントのことでいっぱいにしていたのがまずかったのか。
いつもはさっさと風呂を上がる睦月が、実はまだ湯船に浸かっていたことを、(自分で引き留めたくせに)和衣はほんの少しだけ忘れていた。
「えっ、むっちゃん!?」
「ぅわぷっ!」
真っ先に慌てた声を上げたのは翔真だったが、しかしそれも、時すでに遅し。
和衣の斜め後ろにいた睦月が、眠そうに目をこすっていたと思ったら、ウトウトしながら湯船の中に沈んでいったのだ。
「ちょっ…むっちゃん!」
さすがに和衣もそれに気が付いて、あたふたしながらも、翔真と一緒に睦月を引っ張り上げた。
「ビックリしたー」
「いやいや、ビックリしたの、こっちだし! むっちゃん、気を付けてよね」
「えへへ、すまんすまん」
「全然反省してないし」
まったく悪びれた様子を見せない睦月に、和衣も翔真も声を張り上げる。
周囲にいた学生たちも、何事かと睦月たちのほうを注目したが、どうやら無事らしいことが分かって、またそれぞれのほうへと戻っていった。
「むっちゃん大丈夫? 逆上せちゃった?」
「逆上せちゃわない。眠かっただけ。でももう覚めた」
「そりゃ覚めるよね。てか、それで目が覚めなかったら、ちょっとヤバいよ」
「もう上がるー」
けれど、これ以上入っていたら、今度こそ確実に逆上せ上がると思って、睦月はフラフラしながら、湯船から上がった。
「あーあ、むっちゃん行っちゃった」
残念だけれど、睦月を風呂で溺れさせるわけにもいかないので、和衣は睦月を見送った。
「つかさ、むっちゃん、すぐ逆上せちゃうのに、何でいっつもお前と入んの? お前、超長風呂じゃん」
「だってむっちゃんが誘いに来るんだもん」
「よく分かんねぇー」
睦月の意味不明な行動に、翔真は『はぁ?』という顔をするが、毎日風呂に誘われている和衣は、その辺のところはあまり気にしていないらしく、「そういえば、変だよねー」なんてのん気に言っている。
「そんでショウちゃんは、何上げるわけ? クリスマス」
「えー…」
その話題、まだ終わってなかったの? と、翔真は露骨に嫌な顔をする。
解放されるためには『まだ決めていない』と答えれば済む話だが、そうすれば『一緒に買いに行こう』とか言われるに決まっている。そんな二者択一、冗談じゃない。
「ねぇショウちゃーん」
「いやだから、俺の意見聞いてどうすんの? 祐介と真大じゃ全然趣味が違うんだから、俺らが選ぶものだって違うくなるじゃん。参考になんねぇって」
「そんなの分かんないじゃん。だって、去年一緒にプレゼント選んでくれたの真大だけど、祐介、すっごい喜んでくれたし。案外、趣味似てんのかもしんないよ?」
「いやいや、だからそれは、」
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と、和衣が頭の中を、クリスマスプレゼントのことでいっぱいにしていたのがまずかったのか。
いつもはさっさと風呂を上がる睦月が、実はまだ湯船に浸かっていたことを、(自分で引き留めたくせに)和衣はほんの少しだけ忘れていた。
「えっ、むっちゃん!?」
「ぅわぷっ!」
真っ先に慌てた声を上げたのは翔真だったが、しかしそれも、時すでに遅し。
和衣の斜め後ろにいた睦月が、眠そうに目をこすっていたと思ったら、ウトウトしながら湯船の中に沈んでいったのだ。
「ちょっ…むっちゃん!」
さすがに和衣もそれに気が付いて、あたふたしながらも、翔真と一緒に睦月を引っ張り上げた。
「ビックリしたー」
「いやいや、ビックリしたの、こっちだし! むっちゃん、気を付けてよね」
「えへへ、すまんすまん」
「全然反省してないし」
まったく悪びれた様子を見せない睦月に、和衣も翔真も声を張り上げる。
周囲にいた学生たちも、何事かと睦月たちのほうを注目したが、どうやら無事らしいことが分かって、またそれぞれのほうへと戻っていった。
「むっちゃん大丈夫? 逆上せちゃった?」
「逆上せちゃわない。眠かっただけ。でももう覚めた」
「そりゃ覚めるよね。てか、それで目が覚めなかったら、ちょっとヤバいよ」
「もう上がるー」
けれど、これ以上入っていたら、今度こそ確実に逆上せ上がると思って、睦月はフラフラしながら、湯船から上がった。
「あーあ、むっちゃん行っちゃった」
残念だけれど、睦月を風呂で溺れさせるわけにもいかないので、和衣は睦月を見送った。
「つかさ、むっちゃん、すぐ逆上せちゃうのに、何でいっつもお前と入んの? お前、超長風呂じゃん」
「だってむっちゃんが誘いに来るんだもん」
「よく分かんねぇー」
睦月の意味不明な行動に、翔真は『はぁ?』という顔をするが、毎日風呂に誘われている和衣は、その辺のところはあまり気にしていないらしく、「そういえば、変だよねー」なんてのん気に言っている。
「そんでショウちゃんは、何上げるわけ? クリスマス」
「えー…」
その話題、まだ終わってなかったの? と、翔真は露骨に嫌な顔をする。
解放されるためには『まだ決めていない』と答えれば済む話だが、そうすれば『一緒に買いに行こう』とか言われるに決まっている。そんな二者択一、冗談じゃない。
「ねぇショウちゃーん」
「いやだから、俺の意見聞いてどうすんの? 祐介と真大じゃ全然趣味が違うんだから、俺らが選ぶものだって違うくなるじゃん。参考になんねぇって」
「そんなの分かんないじゃん。だって、去年一緒にプレゼント選んでくれたの真大だけど、祐介、すっごい喜んでくれたし。案外、趣味似てんのかもしんないよ?」
「いやいや、だからそれは、」
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