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部屋でまったり (4)
2010.12.26 Sun
「イク? ぅん? やっぱ映画館のほうがよかった? 大丈夫だよ、ポップコーン、ちゃんとキャラメル味にしたし!」
黙り込んだ郁雅をどのように受け止めたのか、蒼一郎が慌てたようにフォローしてくる。
どうでもいいけれど、キャラメルポップコーンが好きなのは、蒼一郎自身だ。
もう笑うしかない。
「え、何? 何、イク何で笑ってんの?」
「何でもねぇよ。早く入れ、寒いから」
土間のところで突っ立ったままになっている蒼一郎を押して、郁雅もブーツを脱ぐと部屋に上がった。
蒼一郎との玄関先でのやり取りのせいで、再びエアコンを切った室内は、温度を下げている。
「えー! イクんち寒いっ、何でっ!?」
寒い外からやって来て、暖かな室内を期待していたのであろう、蒼一郎は部屋に上がった途端、憚りもなくそんなことを言ってのけた。
仕方がない、郁雅は出掛けるつもりで支度をしてたのだから。
大げさに騒ぐ蒼一郎を無視して、郁雅は再びエアコンのスイッチを入れ直した。
「イクー、どれ見る?」
「何借りて来たの? つか、何枚借りて来てんだよ!」
勝手にコタツのスイッチを入れ、家主よりも先にコタツに入った蒼一郎が、4枚のDVDを郁雅に見せている。
何がいいか分からなかったから……としても、これはちょっと借り過ぎなのでは…?
2時間半×4本なんてことになれば、日が暮れるどころの騒ぎではない。
「だから、イクの見たいヤツでいいよ」
「他のは?」
「んー…後で見る? まぁそれは後で考えよう。とりあえずイク、座って、座って。寒いから。ホラ」
そんなに大きくもない、一辺に1人しか入れないサイズのコタツなのに、蒼一郎はふとんを巻くって、自分のすぐ隣に座るよう郁雅を手招いている。
成人男子が2人並んで入るのは、絶対に間違いなく無理なことは、こののん気な間抜け男だって、分かっているはずなのに。
「イクー、早くっ」
ニコニコしながら待っている蒼一郎を見ていたら、ついつい郁雅もその気になってしまって。
うっかりキツキツのコタツの隣に滑り込んでしまった。
コタツの、入れる辺なら、あと3つもあるのに、なぜか2人してキュウキュウになりながら、同じ個所に入っている2人。
「せまっ」
「それはしょーがない」
「つか、2人でコタツ入って、誰がDVDセットすんだよ」
4枚のDVDの中から見るものを選ぶのも大変だが、それをプレーヤーにセットしに行くのも、まだ冷えた室内では一苦労だ。
いや、部屋はそのうち暖まるだろうけど……でも、このぬくぬくしたコタツから出るのは…。
「じゃあ、ジャンケンで負けたほうね」
そんな子どものような提案をしたのは、もちろん蒼一郎だ。
郁雅は即座に、ウェ~、と顔を顰めたが、すぐにいいことを思い付き、頬を緩ませて同意した。
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黙り込んだ郁雅をどのように受け止めたのか、蒼一郎が慌てたようにフォローしてくる。
どうでもいいけれど、キャラメルポップコーンが好きなのは、蒼一郎自身だ。
もう笑うしかない。
「え、何? 何、イク何で笑ってんの?」
「何でもねぇよ。早く入れ、寒いから」
土間のところで突っ立ったままになっている蒼一郎を押して、郁雅もブーツを脱ぐと部屋に上がった。
蒼一郎との玄関先でのやり取りのせいで、再びエアコンを切った室内は、温度を下げている。
「えー! イクんち寒いっ、何でっ!?」
寒い外からやって来て、暖かな室内を期待していたのであろう、蒼一郎は部屋に上がった途端、憚りもなくそんなことを言ってのけた。
仕方がない、郁雅は出掛けるつもりで支度をしてたのだから。
大げさに騒ぐ蒼一郎を無視して、郁雅は再びエアコンのスイッチを入れ直した。
「イクー、どれ見る?」
「何借りて来たの? つか、何枚借りて来てんだよ!」
勝手にコタツのスイッチを入れ、家主よりも先にコタツに入った蒼一郎が、4枚のDVDを郁雅に見せている。
何がいいか分からなかったから……としても、これはちょっと借り過ぎなのでは…?
2時間半×4本なんてことになれば、日が暮れるどころの騒ぎではない。
「だから、イクの見たいヤツでいいよ」
「他のは?」
「んー…後で見る? まぁそれは後で考えよう。とりあえずイク、座って、座って。寒いから。ホラ」
そんなに大きくもない、一辺に1人しか入れないサイズのコタツなのに、蒼一郎はふとんを巻くって、自分のすぐ隣に座るよう郁雅を手招いている。
成人男子が2人並んで入るのは、絶対に間違いなく無理なことは、こののん気な間抜け男だって、分かっているはずなのに。
「イクー、早くっ」
ニコニコしながら待っている蒼一郎を見ていたら、ついつい郁雅もその気になってしまって。
うっかりキツキツのコタツの隣に滑り込んでしまった。
コタツの、入れる辺なら、あと3つもあるのに、なぜか2人してキュウキュウになりながら、同じ個所に入っている2人。
「せまっ」
「それはしょーがない」
「つか、2人でコタツ入って、誰がDVDセットすんだよ」
4枚のDVDの中から見るものを選ぶのも大変だが、それをプレーヤーにセットしに行くのも、まだ冷えた室内では一苦労だ。
いや、部屋はそのうち暖まるだろうけど……でも、このぬくぬくしたコタツから出るのは…。
「じゃあ、ジャンケンで負けたほうね」
そんな子どものような提案をしたのは、もちろん蒼一郎だ。
郁雅は即座に、ウェ~、と顔を顰めたが、すぐにいいことを思い付き、頬を緩ませて同意した。
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