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secret love? (6)
2010.11.16 Tue
長辺に3人までしか座れない長方形のテーブルの、一辺が和衣・睦月・亮で埋まっているので、祐介は、愛菜と眞織の側に座ろうか、もう1つ椅子を持って来ようか迷っているようだった。
先ほどまでのこともあって、和衣は、祐介が来ただけで頬が熱かったけれど、でも出来れば愛菜たちのほうでなく、自分の近くに座ってほしいと思った。
しかし隣のテーブルにはすでに人がいて、そこから椅子を借りるのも何だし、かといって離れた場所から椅子を持ってくるのも面倒くさかったのか、祐介は眞織の隣の空いている椅子に座ろうとした。
「、…え?」
座ろうとしたけれど、それより先に、和衣が祐介のシャツの裾を掴んで、引き止めてしまった。
「和衣?」
「え?」
和衣にしても、そばにいてほしいなぁ、とは思ったけれど、シャツを掴んで引き止めたのはまったくの無意識で、何? と祐介に振り向かれて、初めて自分のしたことに気が付いた。
「あ…」
頬が熱いかも…とかいうレベルでなく、顔が真っ赤になるのが自分でも分かる。もちろん祐介だけでなく、みんなの視線が自分に集まっていることも。
(あわわわわわ、何してんの、俺ーーーー!!!)
いよいよ和衣の脳内は、パニックに陥る。
「あっあっこれはっ」
慌てて祐介のシャツから手を離した和衣は、うるさく音を立てて椅子から立ち上がった。
何かいい言い訳なんて、そんなの口下手の和衣がうまく出来るわけもなく。
「カズちゃん?」
隣の睦月が、一体どうした? と和衣を覗き込む。
「もっ…ゴメンっ!」
「うわっ」
恥ずかしくて逃げ出したい! という思いのまま、和衣はダッシュでその場から走り去った――――なぜか祐介の腕を掴んで。
まったく何も身構えていなかった祐介は、いきなり腕を引かれてガクンとなったが、あまりにも訳が分からな過ぎて、そのまま引っ張られて行ってしまった。
「何だ、アイツ」
あまりに唐突な出来事に、事情の分からない亮は呆然と、去っていく和衣と祐介の背中を見つめるしか出来ない。
隣で睦月もポカンとしている。
しかしなぜかその向かいの席では、眞織が声を上げて笑っており、愛菜は呆れた顔をしていた。
「…だーかーら、バレるんだってば」
愛菜の呆れた呟きは、和衣の耳には届かなかった。
back
*END*
先ほどまでのこともあって、和衣は、祐介が来ただけで頬が熱かったけれど、でも出来れば愛菜たちのほうでなく、自分の近くに座ってほしいと思った。
しかし隣のテーブルにはすでに人がいて、そこから椅子を借りるのも何だし、かといって離れた場所から椅子を持ってくるのも面倒くさかったのか、祐介は眞織の隣の空いている椅子に座ろうとした。
「、…え?」
座ろうとしたけれど、それより先に、和衣が祐介のシャツの裾を掴んで、引き止めてしまった。
「和衣?」
「え?」
和衣にしても、そばにいてほしいなぁ、とは思ったけれど、シャツを掴んで引き止めたのはまったくの無意識で、何? と祐介に振り向かれて、初めて自分のしたことに気が付いた。
「あ…」
頬が熱いかも…とかいうレベルでなく、顔が真っ赤になるのが自分でも分かる。もちろん祐介だけでなく、みんなの視線が自分に集まっていることも。
(あわわわわわ、何してんの、俺ーーーー!!!)
いよいよ和衣の脳内は、パニックに陥る。
「あっあっこれはっ」
慌てて祐介のシャツから手を離した和衣は、うるさく音を立てて椅子から立ち上がった。
何かいい言い訳なんて、そんなの口下手の和衣がうまく出来るわけもなく。
「カズちゃん?」
隣の睦月が、一体どうした? と和衣を覗き込む。
「もっ…ゴメンっ!」
「うわっ」
恥ずかしくて逃げ出したい! という思いのまま、和衣はダッシュでその場から走り去った――――なぜか祐介の腕を掴んで。
まったく何も身構えていなかった祐介は、いきなり腕を引かれてガクンとなったが、あまりにも訳が分からな過ぎて、そのまま引っ張られて行ってしまった。
「何だ、アイツ」
あまりに唐突な出来事に、事情の分からない亮は呆然と、去っていく和衣と祐介の背中を見つめるしか出来ない。
隣で睦月もポカンとしている。
しかしなぜかその向かいの席では、眞織が声を上げて笑っており、愛菜は呆れた顔をしていた。
「…だーかーら、バレるんだってば」
愛菜の呆れた呟きは、和衣の耳には届かなかった。
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