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touch me! (後編)
2010.11.10 Wed
「むっちゃん、お腹冷たいの治った?」
睦月を膝の上に乗せてテレビを見ていた亮は、番組がコマーシャルになったところで、思い出したように睦月に尋ねた。
結局、お腹冷たい、て何だったの? と亮は思わずにはいられなくて、パジャマの上から睦月のお腹に触れてみる。
「お風呂入ったから、もうあったかー」
和衣が祐介に無遠慮に甘えることを未だに恥ずかしがっているのと違って、睦月はその辺のところに照れがないので、亮の膝の上で大人しくしている。
今日はもうお風呂にも入って、ぬくぬく。
冷たいと思っていたお腹も、今は温かさを取り戻している。
「そりゃよかった。睦月のお腹が冷たいと、いろいろ大変だから」
「大変?」
「むっちゃんがカズにお腹触らせるから、俺の気が気じゃなくて大変」
今日、和衣にお腹を触らせている睦月を見たとき、それがあまりに突拍子もない行動だったので、唖然として何も言えなかったが、変な意味がないとしても、恋人がその素肌を他の男に触られるなんて、やっぱりいい気はしないから。
「じゃあもうカズちゃんには触らせない」
睦月にしたら、単に和衣が隣に座っていたから、というだけの理由だったのだが、亮が気にするなら、もう和衣には触らせない。
「今度お腹冷たくなったら、亮に触らせるね」
「いや……うん」
他の男に触らせるくらいなら、自分が触るほうが断然いいのだけれど、大学のカフェテリアで、あんなにも唐突にされるのもどうかと思って、亮はちょっとだけ口籠ってしまった。
「とりあえず明日は、最初に腹巻買わないとだね」
「え、むっちゃん、ホントに買うの?」
「買うよー。だってショウちゃんが腹巻、て」
翔真の言葉を本当に本気にしているのか、睦月は「腹巻て、どこに売ってんのかなぁ?」と首を傾げている。
明日は一緒に買い物にでも行こうかと話していて、亮的にはお買い物デートのつもりだったんだけど(睦月もそう思っていると信じたい!)、それが腹巻探しなんて、ちょっとムードが…。
「あのさ、むっちゃん…」
「ぅ?」
「…………。…いや、一緒に探そっか?」
ムードのないデートにはなりそうだが、とりあえず今睦月がかわいいので、それもアリかと思い直す。
――――でも。
「あ、そうだ。どんなのがいいか、ショウちゃんに聞いて来よう」
「へっ!?」
スルリ。
亮の腕の中を抜け出す睦月。
「えっちょっむっちゃん!?」
呆気に取られている亮に構わず、睦月はパジャマ姿のまま部屋を出ていってしまった。
「………………。…ショウ……後でぜってぇ締める…」
テレビの音だけが、虚しく響く室内。
1人取り残された亮は、低く呟いた。
果たして一番哀れな男は?
*END*
back
お腹冷えたときて、触るとホントにお腹冷たくないですか?
睦月を膝の上に乗せてテレビを見ていた亮は、番組がコマーシャルになったところで、思い出したように睦月に尋ねた。
結局、お腹冷たい、て何だったの? と亮は思わずにはいられなくて、パジャマの上から睦月のお腹に触れてみる。
「お風呂入ったから、もうあったかー」
和衣が祐介に無遠慮に甘えることを未だに恥ずかしがっているのと違って、睦月はその辺のところに照れがないので、亮の膝の上で大人しくしている。
今日はもうお風呂にも入って、ぬくぬく。
冷たいと思っていたお腹も、今は温かさを取り戻している。
「そりゃよかった。睦月のお腹が冷たいと、いろいろ大変だから」
「大変?」
「むっちゃんがカズにお腹触らせるから、俺の気が気じゃなくて大変」
今日、和衣にお腹を触らせている睦月を見たとき、それがあまりに突拍子もない行動だったので、唖然として何も言えなかったが、変な意味がないとしても、恋人がその素肌を他の男に触られるなんて、やっぱりいい気はしないから。
「じゃあもうカズちゃんには触らせない」
睦月にしたら、単に和衣が隣に座っていたから、というだけの理由だったのだが、亮が気にするなら、もう和衣には触らせない。
「今度お腹冷たくなったら、亮に触らせるね」
「いや……うん」
他の男に触らせるくらいなら、自分が触るほうが断然いいのだけれど、大学のカフェテリアで、あんなにも唐突にされるのもどうかと思って、亮はちょっとだけ口籠ってしまった。
「とりあえず明日は、最初に腹巻買わないとだね」
「え、むっちゃん、ホントに買うの?」
「買うよー。だってショウちゃんが腹巻、て」
翔真の言葉を本当に本気にしているのか、睦月は「腹巻て、どこに売ってんのかなぁ?」と首を傾げている。
明日は一緒に買い物にでも行こうかと話していて、亮的にはお買い物デートのつもりだったんだけど(睦月もそう思っていると信じたい!)、それが腹巻探しなんて、ちょっとムードが…。
「あのさ、むっちゃん…」
「ぅ?」
「…………。…いや、一緒に探そっか?」
ムードのないデートにはなりそうだが、とりあえず今睦月がかわいいので、それもアリかと思い直す。
――――でも。
「あ、そうだ。どんなのがいいか、ショウちゃんに聞いて来よう」
「へっ!?」
スルリ。
亮の腕の中を抜け出す睦月。
「えっちょっむっちゃん!?」
呆気に取られている亮に構わず、睦月はパジャマ姿のまま部屋を出ていってしまった。
「………………。…ショウ……後でぜってぇ締める…」
テレビの音だけが、虚しく響く室内。
1人取り残された亮は、低く呟いた。
果たして一番哀れな男は?
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お腹冷えたときて、触るとホントにお腹冷たくないですか?
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COMMENT-FORM
柚子季 杏 ⇒ No title
お膝の上に!!
と、きゅんきゅんしてたら……むっちゃ……( ´艸`)ムププ♪
亮たん報われない子w
そしてとばっちりの翔ちゃんww
ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
お腹冷えると冷たいですよね~w
と、きゅんきゅんしてたら……むっちゃ……( ´艸`)ムププ♪
亮たん報われない子w
そしてとばっちりの翔ちゃんww
ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
お腹冷えると冷たいですよね~w
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
基本、むっちゃん、されるがままです。
座り心地さえ悪くなければ、何でもOK(笑)
でも、お膝の上のむっちゃん、キュンキュンですよね~(*^_^*)
けどせっかくの甘い雰囲気、亮タン、報われません。
自由っ子むっちゃんなんで。
何て言うか……覆せない力関係? (笑)
> ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
> お腹冷えると冷たいですよね~w
触ると、ホントに冷たいんですよね!
分かってくださる方がいて良かった!!
さすがに私は、人に触らせることなんて出来ないんで…(^_^;)
コメントありがとうございました!
座り心地さえ悪くなければ、何でもOK(笑)
でも、お膝の上のむっちゃん、キュンキュンですよね~(*^_^*)
けどせっかくの甘い雰囲気、亮タン、報われません。
自由っ子むっちゃんなんで。
何て言うか……覆せない力関係? (笑)
> ウン゚.+:。(*-ω-)(-ω-*)゚.+:。ウン
> お腹冷えると冷たいですよね~w
触ると、ホントに冷たいんですよね!
分かってくださる方がいて良かった!!
さすがに私は、人に触らせることなんて出来ないんで…(^_^;)
コメントありがとうございました!