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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (55)
2010.09.28 Tue
七槻に返信してもまだ時間を持て余して、瑛貴は適当に今までに受信したメールを見るが、こんな時間にメールを送れそうな相手なんて、見当たらない。
その中には真夕子の名前もあって、瑛貴は何となく、真夕子からのメールを開いた。
メール無精の瑛貴にしては珍しく、ここ最近、真夕子とは頻繁にメールを交わしている。それを言えば、恋人同士なんだから当たり前だと怒られそうだが。
(そういえば、どこ行くか、全然考えてなかった…)
真夕子とは、今度少し遠出して出掛けようという話をしていたのだが、行き先を考えておくと言ったきり、瑛貴は何もしていなかった。
こういうとき、何だか面倒くさい…とか思ってしまう、瑛貴の悪い癖。
たかが夕食くらいで、どこに行くかも真夕子に任せっ放しの瑛貴なのだ。こういうときに、いいようにリードできるとは、自分でも思わない。
(どこがいいのかなぁー)
内勤とはいえ、女の子と接する機会の多い仕事をしているくせに、瑛貴は未だに、女の子が喜びそうなこととか、好きそうなものとを考えるのが、お世辞にも得意とは言えない。
「アッキー、どうするか決めたー? え、寝てる!?」
「…起きてるよ」
テーブルのところで、だらしなく寝そべっていた瑛貴に、風呂から上がって戻って来た依織の、驚いた声が聞こえたので、瑛貴は瑛貴は携帯電話を閉じて起き上がった。
「で、どうすんの? そこで寝んの?」
「ふとんで寝る」
「あっそ」
タオルでガシガシと頭を拭きながら、依織はテーブルの上に出しっ放しだったチューハイの缶に手を伸ばした。
「もうぬるくなっちゃってるだろ、そんなの」
「ん、ぬるい」
テーブルに缶を戻した依織が、首にタオルを掛ける。
それを見ていた瑛貴は、何となく違和感を覚える。風呂上がりだから、髪が濡れているのは当然として、そうでなくて、何か……
「あ、髪の毛っ! 依織、髪っ!」
「ん? 何?」
アッキー声デカイよ、と依織は眉を寄せて、自分のほうを指差している瑛貴を見た。
「だって、おま…髪の毛、どうしたんだよ!?」
「別にどうもしないよ。髪洗ったらけだし。アッキー何騒いでんの?」
「だって短くなってんじゃん!」
そうなのだ。
先ほどまで、肩より少し長いくらいだった依織の髪が、風呂から上がって戻ってきたら、ショートヘアになっているのだ。
瑛貴が、こんな時間にもかかわらず、声を大きくしてしまうのも無理はない。
「あれ、ウイッグ」
「はぁ~~~~~~…??」
「アッキー、驚き過ぎ」
今どき、おしゃれでウイッグやエクステを着けている子なんて、いくらでもいるのに、そんなに驚かなくても。
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その中には真夕子の名前もあって、瑛貴は何となく、真夕子からのメールを開いた。
メール無精の瑛貴にしては珍しく、ここ最近、真夕子とは頻繁にメールを交わしている。それを言えば、恋人同士なんだから当たり前だと怒られそうだが。
(そういえば、どこ行くか、全然考えてなかった…)
真夕子とは、今度少し遠出して出掛けようという話をしていたのだが、行き先を考えておくと言ったきり、瑛貴は何もしていなかった。
こういうとき、何だか面倒くさい…とか思ってしまう、瑛貴の悪い癖。
たかが夕食くらいで、どこに行くかも真夕子に任せっ放しの瑛貴なのだ。こういうときに、いいようにリードできるとは、自分でも思わない。
(どこがいいのかなぁー)
内勤とはいえ、女の子と接する機会の多い仕事をしているくせに、瑛貴は未だに、女の子が喜びそうなこととか、好きそうなものとを考えるのが、お世辞にも得意とは言えない。
「アッキー、どうするか決めたー? え、寝てる!?」
「…起きてるよ」
テーブルのところで、だらしなく寝そべっていた瑛貴に、風呂から上がって戻って来た依織の、驚いた声が聞こえたので、瑛貴は瑛貴は携帯電話を閉じて起き上がった。
「で、どうすんの? そこで寝んの?」
「ふとんで寝る」
「あっそ」
タオルでガシガシと頭を拭きながら、依織はテーブルの上に出しっ放しだったチューハイの缶に手を伸ばした。
「もうぬるくなっちゃってるだろ、そんなの」
「ん、ぬるい」
テーブルに缶を戻した依織が、首にタオルを掛ける。
それを見ていた瑛貴は、何となく違和感を覚える。風呂上がりだから、髪が濡れているのは当然として、そうでなくて、何か……
「あ、髪の毛っ! 依織、髪っ!」
「ん? 何?」
アッキー声デカイよ、と依織は眉を寄せて、自分のほうを指差している瑛貴を見た。
「だって、おま…髪の毛、どうしたんだよ!?」
「別にどうもしないよ。髪洗ったらけだし。アッキー何騒いでんの?」
「だって短くなってんじゃん!」
そうなのだ。
先ほどまで、肩より少し長いくらいだった依織の髪が、風呂から上がって戻ってきたら、ショートヘアになっているのだ。
瑛貴が、こんな時間にもかかわらず、声を大きくしてしまうのも無理はない。
「あれ、ウイッグ」
「はぁ~~~~~~…??」
「アッキー、驚き過ぎ」
今どき、おしゃれでウイッグやエクステを着けている子なんて、いくらでもいるのに、そんなに驚かなくても。
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