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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (50)
2010.09.23 Thu
「お邪魔しまーす」
「ゴメンね、呼んどいて全然広くない部屋で」
「別に普通じゃね? 俺んちもこんくらいだよ?」
瑛貴の住んでいるところも、マンションとは言うものの、築20年の3階建ての建物で、部屋も決して広くはない。
依織は大変恐縮しているが、別に気にするほどでもないと思う。
「ホント? 何かおっきいマンションとか住んでそう」
「何で。全然普通だよ」
ホストクラブで働いている=高級マンションで生活、みたいな図式が、どうやら依織の頭の中にはあるようだが、そんな生活が出来るのは、稼ぎ頭のナンバークラスのホストくらいだ。
「先ご飯食べちゃう? その間にお風呂お湯溜めるから」
途中のコンビニで買って来たお弁当とデザートをテーブルの上に置いて、依織がバスルームのほうに向かおうとする。
「あ、依織。俺、風呂いいよ。普段、シャワーだけの人だから」
「そうなの?」
「あ、依織が入るんなら、もちろん入れてね」
「うぅん、俺も大体シャワー。じゃ、ご飯しよ? あ、その前に着替える? スーツじゃ苦しいっしょ?」
「え、うん…、あ、でも」
着替えたい気持ちは山々だが、自分の家に帰る気満々だった瑛貴は、何の着替えも持って来ていない。急に依織の家に泊まることになったのだから、言えば依織は貸してくれるだろうけど、………………もしかして女物?
依織の女装癖を否定はしないが、自分もしたいかと言えば、そんなことは絶対にない。たとえその格好を見るのが依織だけだとしても。
「はい、アッキー。背とかあんま変わんないから、俺ので入るよね?」
「あの、依織、やっぱ……え? あれ?」
借りるなら、女の子の服でも、出来る限りユニセックスのような、男でも着れるようなものがいいなぁ…と密かに思っていた瑛貴は、出されたジャージが意外と普通だったので、逆に驚いた。
「え、何? ジャージやだ?」
「いや、全然ヤじゃないけど。いや、あの、女の子の…」
「ぅん? あ、女モンの服出されると思った? 大丈夫だよ、ちゃんと男物のも持ってるから。てか、家に1人でいるとき、女の格好なんてしてないし」
瑛貴が思っていたことをズバリ言い当てて、依織は苦笑しながら自分も着替え始める。
女の子の格好をした依織が、(当たり前だが)躊躇なくポイポイと脱ぎ捨てていくので、瑛貴のほうが何だか焦ってしまう。
「アッキー?」
「…何でもない」
「はぁ?」
よく分かんない、という顔をしながらも、着替え終えた依織はカバンから携帯電話を取り出して、着信を確認している。
「依織、風邪引いてんの?」
依織のジャージに着替えた瑛貴が、ローテーブルを囲むように座ると、ふとそんなことを尋ねたので、依織は「ん?」と顔を上げた。
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「ゴメンね、呼んどいて全然広くない部屋で」
「別に普通じゃね? 俺んちもこんくらいだよ?」
瑛貴の住んでいるところも、マンションとは言うものの、築20年の3階建ての建物で、部屋も決して広くはない。
依織は大変恐縮しているが、別に気にするほどでもないと思う。
「ホント? 何かおっきいマンションとか住んでそう」
「何で。全然普通だよ」
ホストクラブで働いている=高級マンションで生活、みたいな図式が、どうやら依織の頭の中にはあるようだが、そんな生活が出来るのは、稼ぎ頭のナンバークラスのホストくらいだ。
「先ご飯食べちゃう? その間にお風呂お湯溜めるから」
途中のコンビニで買って来たお弁当とデザートをテーブルの上に置いて、依織がバスルームのほうに向かおうとする。
「あ、依織。俺、風呂いいよ。普段、シャワーだけの人だから」
「そうなの?」
「あ、依織が入るんなら、もちろん入れてね」
「うぅん、俺も大体シャワー。じゃ、ご飯しよ? あ、その前に着替える? スーツじゃ苦しいっしょ?」
「え、うん…、あ、でも」
着替えたい気持ちは山々だが、自分の家に帰る気満々だった瑛貴は、何の着替えも持って来ていない。急に依織の家に泊まることになったのだから、言えば依織は貸してくれるだろうけど、………………もしかして女物?
依織の女装癖を否定はしないが、自分もしたいかと言えば、そんなことは絶対にない。たとえその格好を見るのが依織だけだとしても。
「はい、アッキー。背とかあんま変わんないから、俺ので入るよね?」
「あの、依織、やっぱ……え? あれ?」
借りるなら、女の子の服でも、出来る限りユニセックスのような、男でも着れるようなものがいいなぁ…と密かに思っていた瑛貴は、出されたジャージが意外と普通だったので、逆に驚いた。
「え、何? ジャージやだ?」
「いや、全然ヤじゃないけど。いや、あの、女の子の…」
「ぅん? あ、女モンの服出されると思った? 大丈夫だよ、ちゃんと男物のも持ってるから。てか、家に1人でいるとき、女の格好なんてしてないし」
瑛貴が思っていたことをズバリ言い当てて、依織は苦笑しながら自分も着替え始める。
女の子の格好をした依織が、(当たり前だが)躊躇なくポイポイと脱ぎ捨てていくので、瑛貴のほうが何だか焦ってしまう。
「アッキー?」
「…何でもない」
「はぁ?」
よく分かんない、という顔をしながらも、着替え終えた依織はカバンから携帯電話を取り出して、着信を確認している。
「依織、風邪引いてんの?」
依織のジャージに着替えた瑛貴が、ローテーブルを囲むように座ると、ふとそんなことを尋ねたので、依織は「ん?」と顔を上げた。
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