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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (48)
2010.09.21 Tue
「え、何でっ? 何で!?」
「知らないよっ!」
現在時刻に気付いてパニックに陥る瑛貴に、依織にもそれが伝染して、2人して駅前でキャアキャア騒ぎ出す。
本当に終電を過ぎた時間なのだとしても、駅前にはまだ人が多くて、俄かには信じられない。
「アッキー、自分で時計見て時間確認してたんじゃないの!?」
依織は腕時計をしない派だが、瑛貴はスーツ姿が七五三だと言われてしまうのと同じよう、お仕着せのように嵌めている腕時計があって、さっきだってそれで時間を確認していたはずだ。
「そうだよ、時計! さっき見たとき、まだっ………………」
「アッキー?」
スーツの袖を巻くって腕時計を覗き込んだまま、そのまま格好で固まってしまった瑛貴を、依織は心配そうに見つめる。
「――――ッッッ、、、、、」
「アッキー?」
「…………止まってる……」
「………………。はあぁ~~~~~~????」
瑛貴の時計は1時間も前の時刻を指したまま、秒針がピクピクとその場で跳ねているだけで、少しも時刻を刻んで行こうとはしていない。
絶望的な瑛貴の声に、依織は追い打ちを掛けると分かっていながら、つい呆れたように声を張り上げてしまった。
「だっだって!」
「ちょっと見せてよ、て、ちょっ、1時間前じゃん!」
瑛貴の腕を掴んで、依織も無理やり時計を覗けば、瑛貴の時計は現在時刻よりも1時間も前で止まったままだ。
それでもと思って、依織は自分の携帯電話を取り出して時間を確認すれば、やはり時刻は午前1時32分。
「アッキー!」
「だってだって!」
「何回も時計見てたのに、何してんの!?」
「だって~~~~!!!」
確かに瑛貴は、店を出てから、何度か時計を確認している。
そういえば、そのたびに時計は、ずっと同じ時間を指していたかもしれない…。
「アッキーーーー……」
グッタリと項垂れる瑛貴に、同じくグッタリとした声を出す依織。
こんな虚無感、そうそう味わえるものではない。
「はぁーーー。で?」
「え?」
「どうすんの?」
深い深い溜め息の後、依織がまだ呆れた感を十分に残したまま尋ねてきて、瑛貴はとりあえず頭を起こした。
「『え?』じゃないよ。終電終わったの、アッキーこれからどうすんの? またお店に泊まんの?」
「あ」
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「知らないよっ!」
現在時刻に気付いてパニックに陥る瑛貴に、依織にもそれが伝染して、2人して駅前でキャアキャア騒ぎ出す。
本当に終電を過ぎた時間なのだとしても、駅前にはまだ人が多くて、俄かには信じられない。
「アッキー、自分で時計見て時間確認してたんじゃないの!?」
依織は腕時計をしない派だが、瑛貴はスーツ姿が七五三だと言われてしまうのと同じよう、お仕着せのように嵌めている腕時計があって、さっきだってそれで時間を確認していたはずだ。
「そうだよ、時計! さっき見たとき、まだっ………………」
「アッキー?」
スーツの袖を巻くって腕時計を覗き込んだまま、そのまま格好で固まってしまった瑛貴を、依織は心配そうに見つめる。
「――――ッッッ、、、、、」
「アッキー?」
「…………止まってる……」
「………………。はあぁ~~~~~~????」
瑛貴の時計は1時間も前の時刻を指したまま、秒針がピクピクとその場で跳ねているだけで、少しも時刻を刻んで行こうとはしていない。
絶望的な瑛貴の声に、依織は追い打ちを掛けると分かっていながら、つい呆れたように声を張り上げてしまった。
「だっだって!」
「ちょっと見せてよ、て、ちょっ、1時間前じゃん!」
瑛貴の腕を掴んで、依織も無理やり時計を覗けば、瑛貴の時計は現在時刻よりも1時間も前で止まったままだ。
それでもと思って、依織は自分の携帯電話を取り出して時間を確認すれば、やはり時刻は午前1時32分。
「アッキー!」
「だってだって!」
「何回も時計見てたのに、何してんの!?」
「だって~~~~!!!」
確かに瑛貴は、店を出てから、何度か時計を確認している。
そういえば、そのたびに時計は、ずっと同じ時間を指していたかもしれない…。
「アッキーーーー……」
グッタリと項垂れる瑛貴に、同じくグッタリとした声を出す依織。
こんな虚無感、そうそう味わえるものではない。
「はぁーーー。で?」
「え?」
「どうすんの?」
深い深い溜め息の後、依織がまだ呆れた感を十分に残したまま尋ねてきて、瑛貴はとりあえず頭を起こした。
「『え?』じゃないよ。終電終わったの、アッキーこれからどうすんの? またお店に泊まんの?」
「あ」
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