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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (47)
2010.09.20 Mon
「へぇ、アッキー昼なら外で遊ぶんだ」
「遊ぶよ」
「ねぇそれって、ネットカフェとか漫喫とかじゃないよね? 言っとくけど、それって外で遊ぶうちに入んないからね?」
「分かってるよ! つーか依織、お前、俺のイメージ、何か勝手に作り上げてね?」
仕事の後にすぐ帰るというだけで、勝手にどんどんイメージを広げて行かないでほしい。
夜の仕事はしているけれど、瑛貴は夜の遊びに興味がないだけであって、別に1人の世界にしか関心がないというわけではない。
「じゃあさぁ、アッキー夜あんま遊ばないなら、昼遊ぼうよ。ダメ?」
「ダメじゃないけど、お前こそ昼なんて時間あんの? 仕事は?」
夜にはあの界隈に来て、男たちといろいろヤッていて、あれが仕事でないのなら、昼間に何か仕事をしているはずで。
そういえば以前、依織に仕事のことを聞いたことはあったが、何となくはぐらかされ、瑛貴も、あまり聞かれたくないことなのだろうと、あまり追及しないでいた。
「仕事のない日に! ね?」
「いーよ。あ、……うん、いーよ」
「ん? 何?」
妙な間を持って言い直した瑛貴に、依織は首を傾げるが、瑛貴はそれには答えなかった。
今度は昼に遊ぼうという依織の誘いに、瑛貴は即答でOKの返事をしてしまったものの、七槻に色々と言われたことを思い出し、そんなに頻繁に依織に会ってもいいものかと、一瞬、迷ってしまったのだ。
(ま、いっか。遊ぶくらい)
依織との付き合いは、何もJADEから駅までの道のりだけではない。
泰我も一緒だが(というか泰我が誘って来るので)、眠いなー帰りたいなーと思いつつ、依織と朝まで遊ぶこともあった。
「じゃ、今度遊ぼうね……て、あれ?」
「ん? どうした?」
「ねぇアッキー、もしかして電車終わってね?」
「は? 何で? まだ時間じゃないよ」
駅が見えたところで依織が焦ったような声を出すので、瑛貴は不思議に思う。
瑛貴の腕時計は、終電までにはまだ全然余裕な時間を指しているのに。
「何言ってんのアッキー、もう1時半だよ!」
瑛貴の肩をパシパシ叩きながら、依織は駅前に設置してある時計を指差した。
「え、どこ見て言ってんの?」
「アソコ! ちょっアッキーどこ見てんの? 時計あっち! 俺の指差すほうちゃんと見てよ!」
まったく、今までに何百回、何千回とこの駅を利用しているくせに、どうして時計くらいすらすんなり探せないでいるんだろう。
本当にどうでもいいところで鈍臭さを発揮する瑛貴に、依織は強硬手段とばかりに、両手で瑛貴の頭を押さえると、無理やり時計のほうを向かせた。
「ちょっ依織、やめ…、えっ…」
依織に抵抗しようとしたのも束の間、瑛貴は眼前に飛び込んで来た時計に目を疑った。
1時半。
アナログ式の大きな文字盤に、2本の針が表す時刻は、間違いなく1時半。いや、正確に言えば、1時28分くらいだけれど、そんなことはどうでもいい。
どちらにしたって、終電なんて、とっくに出た後の時間だ。
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「遊ぶよ」
「ねぇそれって、ネットカフェとか漫喫とかじゃないよね? 言っとくけど、それって外で遊ぶうちに入んないからね?」
「分かってるよ! つーか依織、お前、俺のイメージ、何か勝手に作り上げてね?」
仕事の後にすぐ帰るというだけで、勝手にどんどんイメージを広げて行かないでほしい。
夜の仕事はしているけれど、瑛貴は夜の遊びに興味がないだけであって、別に1人の世界にしか関心がないというわけではない。
「じゃあさぁ、アッキー夜あんま遊ばないなら、昼遊ぼうよ。ダメ?」
「ダメじゃないけど、お前こそ昼なんて時間あんの? 仕事は?」
夜にはあの界隈に来て、男たちといろいろヤッていて、あれが仕事でないのなら、昼間に何か仕事をしているはずで。
そういえば以前、依織に仕事のことを聞いたことはあったが、何となくはぐらかされ、瑛貴も、あまり聞かれたくないことなのだろうと、あまり追及しないでいた。
「仕事のない日に! ね?」
「いーよ。あ、……うん、いーよ」
「ん? 何?」
妙な間を持って言い直した瑛貴に、依織は首を傾げるが、瑛貴はそれには答えなかった。
今度は昼に遊ぼうという依織の誘いに、瑛貴は即答でOKの返事をしてしまったものの、七槻に色々と言われたことを思い出し、そんなに頻繁に依織に会ってもいいものかと、一瞬、迷ってしまったのだ。
(ま、いっか。遊ぶくらい)
依織との付き合いは、何もJADEから駅までの道のりだけではない。
泰我も一緒だが(というか泰我が誘って来るので)、眠いなー帰りたいなーと思いつつ、依織と朝まで遊ぶこともあった。
「じゃ、今度遊ぼうね……て、あれ?」
「ん? どうした?」
「ねぇアッキー、もしかして電車終わってね?」
「は? 何で? まだ時間じゃないよ」
駅が見えたところで依織が焦ったような声を出すので、瑛貴は不思議に思う。
瑛貴の腕時計は、終電までにはまだ全然余裕な時間を指しているのに。
「何言ってんのアッキー、もう1時半だよ!」
瑛貴の肩をパシパシ叩きながら、依織は駅前に設置してある時計を指差した。
「え、どこ見て言ってんの?」
「アソコ! ちょっアッキーどこ見てんの? 時計あっち! 俺の指差すほうちゃんと見てよ!」
まったく、今までに何百回、何千回とこの駅を利用しているくせに、どうして時計くらいすらすんなり探せないでいるんだろう。
本当にどうでもいいところで鈍臭さを発揮する瑛貴に、依織は強硬手段とばかりに、両手で瑛貴の頭を押さえると、無理やり時計のほうを向かせた。
「ちょっ依織、やめ…、えっ…」
依織に抵抗しようとしたのも束の間、瑛貴は眼前に飛び込んで来た時計に目を疑った。
1時半。
アナログ式の大きな文字盤に、2本の針が表す時刻は、間違いなく1時半。いや、正確に言えば、1時28分くらいだけれど、そんなことはどうでもいい。
どちらにしたって、終電なんて、とっくに出た後の時間だ。
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