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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (45)
2010.09.18 Sat
依織は、1週間から10日に1度くらいの割合でJADEにやって来た。
しかし来るのが閉店時間を過ぎてからなので、もちろんお客としてではなくて、瑛貴が帰ろうと店を出ると、「来ちゃった」と笑う依織と会うパターン。
依織は時々泰我と遊びに行き、時々瑛貴と一緒に駅まで向かう。
最近よく依織が来ると思うのは、泰我とは前からの友人だというのに、今まで1度も来たことがなかったからで、それを言ったら、「だって今まで、どこで働いてるか知らなかったんだもん」と返された。
依織の来る頻度が高いかどうかは、瑛貴にはよく分からない。
今日は泰我が休みだったから、依織は「じゃ、アッキー一緒に帰ろ?」と誘って来て、そこまではいつもと同じだった。
「あー依織だー、超久々じゃね?」
「あ、七槻さん」
いつもはお客とのアフターのため、瑛貴より早く店を出る七槻が、今日はたまたま最後まで残っていて、来ていた依織に気付いて声を掛けて来た。
依織がいつ来るかなんて分からないのだから、残っていたのは偶然だろうが、この偶然はあまりにも最悪だと、瑛貴は密かに思った。
「つーか、ナツて呼んでいいって言ったじゃん。何で全然打ち解けてくんないの?」
「あははは、すいません」
「もぉー、また敬語だしー」
七槻は分かりやすく拗ねてみせ、依織はそれに笑っている。
「依織、アッキーのこと、迎えに来たの?」
余計なことを言うなーと、瑛貴が心の中で念じていたにも拘らず、その祈りは何も通じなかったようで、七槻は無邪気に依織に尋ねる。
無邪気に、と言っても、七槻のことだ。本当に何の下心もなく問うたとは考えにくい。
その証拠に、七槻は一瞬だけ瑛貴のほうに視線をくれた。
「迎えっていうか、顔でも見ようかなぁ、て」
「アッキーの? ねぇねぇ、アッキーより俺のがいい顔してない? 見たくなる顔でしょ?」
「キャハハハ」
キリッと決めた顔に、甘えるような口調で言う七槻に、依織は大層受けているが、引き合いに出された瑛貴はおもしろくない。
最初から、同じ土俵に乗ろうなんて、思ってはいない。
「てか、俺……もう帰っていい? 電車…」
暫くは、キャッキャし合っている依織と七槻を眺めていた瑛貴だったが、目を遣った腕時計の時間に、ハッとなった。
依織に、一緒に帰ろ? と誘われていたし、依織と七槻が喋っているのを待っているのはいいんだけれど、瑛貴は終電までには間に合うように駅に行きたいのだ。
ここでのんびりしているなら、もう駅に行かせてほしい。
「あ、待ってよアッキー。一緒に駅まで行こうよ」
「いいけど…」
ずいぶん楽しそうに話し込んでいるし、そのまま七槻と遊びでも行くのかな、と思っていたら、依織はすぐに瑛貴のほうに切り替えて来た。
その横で七槻が、「げー、アッキーに負けたー」なんて、冗談で嘆いている。
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しかし来るのが閉店時間を過ぎてからなので、もちろんお客としてではなくて、瑛貴が帰ろうと店を出ると、「来ちゃった」と笑う依織と会うパターン。
依織は時々泰我と遊びに行き、時々瑛貴と一緒に駅まで向かう。
最近よく依織が来ると思うのは、泰我とは前からの友人だというのに、今まで1度も来たことがなかったからで、それを言ったら、「だって今まで、どこで働いてるか知らなかったんだもん」と返された。
依織の来る頻度が高いかどうかは、瑛貴にはよく分からない。
今日は泰我が休みだったから、依織は「じゃ、アッキー一緒に帰ろ?」と誘って来て、そこまではいつもと同じだった。
「あー依織だー、超久々じゃね?」
「あ、七槻さん」
いつもはお客とのアフターのため、瑛貴より早く店を出る七槻が、今日はたまたま最後まで残っていて、来ていた依織に気付いて声を掛けて来た。
依織がいつ来るかなんて分からないのだから、残っていたのは偶然だろうが、この偶然はあまりにも最悪だと、瑛貴は密かに思った。
「つーか、ナツて呼んでいいって言ったじゃん。何で全然打ち解けてくんないの?」
「あははは、すいません」
「もぉー、また敬語だしー」
七槻は分かりやすく拗ねてみせ、依織はそれに笑っている。
「依織、アッキーのこと、迎えに来たの?」
余計なことを言うなーと、瑛貴が心の中で念じていたにも拘らず、その祈りは何も通じなかったようで、七槻は無邪気に依織に尋ねる。
無邪気に、と言っても、七槻のことだ。本当に何の下心もなく問うたとは考えにくい。
その証拠に、七槻は一瞬だけ瑛貴のほうに視線をくれた。
「迎えっていうか、顔でも見ようかなぁ、て」
「アッキーの? ねぇねぇ、アッキーより俺のがいい顔してない? 見たくなる顔でしょ?」
「キャハハハ」
キリッと決めた顔に、甘えるような口調で言う七槻に、依織は大層受けているが、引き合いに出された瑛貴はおもしろくない。
最初から、同じ土俵に乗ろうなんて、思ってはいない。
「てか、俺……もう帰っていい? 電車…」
暫くは、キャッキャし合っている依織と七槻を眺めていた瑛貴だったが、目を遣った腕時計の時間に、ハッとなった。
依織に、一緒に帰ろ? と誘われていたし、依織と七槻が喋っているのを待っているのはいいんだけれど、瑛貴は終電までには間に合うように駅に行きたいのだ。
ここでのんびりしているなら、もう駅に行かせてほしい。
「あ、待ってよアッキー。一緒に駅まで行こうよ」
「いいけど…」
ずいぶん楽しそうに話し込んでいるし、そのまま七槻と遊びでも行くのかな、と思っていたら、依織はすぐに瑛貴のほうに切り替えて来た。
その横で七槻が、「げー、アッキーに負けたー」なんて、冗談で嘆いている。
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テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
otoya ⇒ わざわざありがとうございました
試しにアドレス表示無しでコメつけてます
ダメだったらまた拍手の方でw
同じ様な方もいらしてたんですね;なんせブログですし、管理人といえども、システム上のことまでは管理できませんしね
無理ならまた、拍手の方でコメントさせて頂きますので、あまり気にしないでくださいませ。
依織くんはやっぱりアッキーのことが気になってるんでしょーね。顔見たいとまで言ってますし。それとも依織くんの方も友達としか見てない?友達から次第に変化していくんかな?続き楽しみにしてます
ダメだったらまた拍手の方でw
同じ様な方もいらしてたんですね;なんせブログですし、管理人といえども、システム上のことまでは管理できませんしね
無理ならまた、拍手の方でコメントさせて頂きますので、あまり気にしないでくださいませ。
依織くんはやっぱりアッキーのことが気になってるんでしょーね。顔見たいとまで言ってますし。それとも依織くんの方も友達としか見てない?友達から次第に変化していくんかな?続き楽しみにしてます
- |2010.09.18
- |Sat
- |21:44
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >otoyaさん
> 試しにアドレス表示無しでコメつけてます
> ダメだったらまた拍手の方でw
> 同じ様な方もいらしてたんですね;なんせブログですし、管理人といえども、システム上のことまでは管理できませんしね
> 無理ならまた、拍手の方でコメントさせて頂きますので、あまり気にしないでくださいませ。
自分自身の身に起きていなかったので、全然気付いておらず、教えてもらえて本当に助かりました。
でもfc2のヘルプやフォーラムを見ても出て(解決して)いないし、ググッたら、そういう現象が起きてるブログは多々あるようだし……にもかかわらず、fc2さん、あんまり対応してないみたいなんですよね…。
これ以外にもfc2て、結構そういうところがあるんで…。
けど、コメントできたいみたいで、本当によかったです(*^_^*)
> 依織くんはやっぱりアッキーのことが気になってるんでしょーね。顔見たいとまで言ってますし。それとも依織くんの方も友達としか見てない?友達から次第に変化していくんかな?続き楽しみにしてます
イオリン、こんなに押せ押せなのに、アッキーときたら…。
七槻さんに言われても、全然信じてないし。。。
読んでる方は相当ジリジリしてるんじゃないかなぁ~と思ってます(汗)
気長にお待ちください~。
コメントありがとうございました!
> ダメだったらまた拍手の方でw
> 同じ様な方もいらしてたんですね;なんせブログですし、管理人といえども、システム上のことまでは管理できませんしね
> 無理ならまた、拍手の方でコメントさせて頂きますので、あまり気にしないでくださいませ。
自分自身の身に起きていなかったので、全然気付いておらず、教えてもらえて本当に助かりました。
でもfc2のヘルプやフォーラムを見ても出て(解決して)いないし、ググッたら、そういう現象が起きてるブログは多々あるようだし……にもかかわらず、fc2さん、あんまり対応してないみたいなんですよね…。
これ以外にもfc2て、結構そういうところがあるんで…。
けど、コメントできたいみたいで、本当によかったです(*^_^*)
> 依織くんはやっぱりアッキーのことが気になってるんでしょーね。顔見たいとまで言ってますし。それとも依織くんの方も友達としか見てない?友達から次第に変化していくんかな?続き楽しみにしてます
イオリン、こんなに押せ押せなのに、アッキーときたら…。
七槻さんに言われても、全然信じてないし。。。
読んでる方は相当ジリジリしてるんじゃないかなぁ~と思ってます(汗)
気長にお待ちください~。
コメントありがとうございました!