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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (42)
2010.09.15 Wed
「だからさ。深入りしすぎると、痛い目見るんじゃない? て思ったわけ。アッキーが、彼女から依織に乗り換えるんなら、それはそれでありかもだけど」
「ないよ! 大体そんな……依織の気持ちだって、七槻くんの推測じゃん」
「まぁそうだけど。でも当たってると思うけどなぁ。俺、あんま外したことないよ、そういうの」
「今回は外れだよ」
依織の気持ちはともかく、もし七槻の言うことが正しかったとしても、瑛貴はその気持ちに応えてはやれないのだから、どうしようもない。
瑛貴は確かに依織のことを好きだけれど、それは飽くまでも"友だちとしての好き"で、"LOVEで好き"なのは真夕子のことだ。
「ふぅん、そう。じゃあ、彼女と仲良くね? 俺、アッキーよりは女の子の気持ち分かるほうだから言うけど、依織より彼女のほう優先してないと、彼女にすぐバレちゃうよっ?」
何となく暗くなっている瑛貴とは対照的に、七槻は妙に楽しそうだ。
やっぱりサドなのかもしれない。
「…分かってるし、そんなの」
別に、依織のことを優先なんかしていない。
メール無精なのは、何も真夕子に限ったことではないし、生活時間帯が逆転している2人だとしても、会う努力はしているはずだし。
何よりも好きなのは、愛しているのは、真夕子のことだから。
*****
七槻は、瑛貴の味方になろうとしているのか、単にからかう対象として見ているだけなのか、瑛貴にはよく分からない。
ただ言えるのは、七槻の言葉は、いちいち瑛貴を動揺させるということ。
七槻に余計なことを言われたせいで、依織が今日もまたJADEに来るのではないかと瑛貴はいらぬ心配をしていたのだが、依織が現れたのは、結局あれから5日も経ってからだった。
「ヤッホー!」
「おぅ依織」
今日はオールで遊ぼう! という泰我と、今日も普通にこのまま終電でまっすぐ帰ろう、という瑛貴が、2人してJADEを出て来たところで、笑顔の依織と出くわした。
「えへへ、来ちゃった。珍しー、泰我くんとアッキー一緒に帰るの」
「一緒には帰んねぇよ。俺、これから出掛けるし」
「そうなの? どこ行くのっ?」
相変わらず女の子の格好をした依織が、今日もそういうことをして来たのかは知らないが、これから出掛けるという泰我の話に食い付いて来た。
「お前も来るか?」
「んー…どうしよっかな。アッキーは? アッキー一緒に行かないの?」
「俺は…」
「コイツが来るわけねぇじゃん。誘ったって来たことねぇし」
泰我に誘われた依織が小首を傾げながら尋ねれば、瑛貴より先に泰我があっさりと答えてしまった。
瑛貴はそれに反論しようとしたけれど、でも行かないつもりなのも確かだから、結局「行かないけど…」と答えた。
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「ないよ! 大体そんな……依織の気持ちだって、七槻くんの推測じゃん」
「まぁそうだけど。でも当たってると思うけどなぁ。俺、あんま外したことないよ、そういうの」
「今回は外れだよ」
依織の気持ちはともかく、もし七槻の言うことが正しかったとしても、瑛貴はその気持ちに応えてはやれないのだから、どうしようもない。
瑛貴は確かに依織のことを好きだけれど、それは飽くまでも"友だちとしての好き"で、"LOVEで好き"なのは真夕子のことだ。
「ふぅん、そう。じゃあ、彼女と仲良くね? 俺、アッキーよりは女の子の気持ち分かるほうだから言うけど、依織より彼女のほう優先してないと、彼女にすぐバレちゃうよっ?」
何となく暗くなっている瑛貴とは対照的に、七槻は妙に楽しそうだ。
やっぱりサドなのかもしれない。
「…分かってるし、そんなの」
別に、依織のことを優先なんかしていない。
メール無精なのは、何も真夕子に限ったことではないし、生活時間帯が逆転している2人だとしても、会う努力はしているはずだし。
何よりも好きなのは、愛しているのは、真夕子のことだから。
*****
七槻は、瑛貴の味方になろうとしているのか、単にからかう対象として見ているだけなのか、瑛貴にはよく分からない。
ただ言えるのは、七槻の言葉は、いちいち瑛貴を動揺させるということ。
七槻に余計なことを言われたせいで、依織が今日もまたJADEに来るのではないかと瑛貴はいらぬ心配をしていたのだが、依織が現れたのは、結局あれから5日も経ってからだった。
「ヤッホー!」
「おぅ依織」
今日はオールで遊ぼう! という泰我と、今日も普通にこのまま終電でまっすぐ帰ろう、という瑛貴が、2人してJADEを出て来たところで、笑顔の依織と出くわした。
「えへへ、来ちゃった。珍しー、泰我くんとアッキー一緒に帰るの」
「一緒には帰んねぇよ。俺、これから出掛けるし」
「そうなの? どこ行くのっ?」
相変わらず女の子の格好をした依織が、今日もそういうことをして来たのかは知らないが、これから出掛けるという泰我の話に食い付いて来た。
「お前も来るか?」
「んー…どうしよっかな。アッキーは? アッキー一緒に行かないの?」
「俺は…」
「コイツが来るわけねぇじゃん。誘ったって来たことねぇし」
泰我に誘われた依織が小首を傾げながら尋ねれば、瑛貴より先に泰我があっさりと答えてしまった。
瑛貴はそれに反論しようとしたけれど、でも行かないつもりなのも確かだから、結局「行かないけど…」と答えた。
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