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繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (31)
2010.09.03 Fri
「いいの、もう大丈夫だから。それに、どうせもう会わないし」
「…別れたってこと?」
「…………、アッキーて、彼女いる?」
「は?」
淡々と話す依織に、深入りするつもりはないと思っていた瑛貴も、つい聞いてしまった。
しかし依織は瑛貴の問いには答えず、質問に違う質問で返してきた。
「彼氏でもいいけど。アッキーて付き合ってる人、いんの?」
「え、何急に。いや、いるけど?」
急に話を逸らされたようになり、瑛貴は少し面食らう。
今は別に、真夕子のことなんて関係ないのに。
「…何で急にそんなこと聞いたの?」
「アッキーて、好きな人いたら一途なんだろうなぁ、て思ってから。だからきっとアッキー、俺みたいなの、分かんないと思って」
瑛貴はまったく意味が分からなくて、もっと突き詰めて聞いてみたかったが、何をどう聞いたらいいか分からない。
それに気付いたのか、依織は肩を竦めつつ、口を開いた。
「好きじゃなくてもさ、付き合えるじゃん? その場だけとか。でもアッキーて、そういうの、ないでしょ?」
「……」
依織の言いたい意味は分かったけれど、瑛貴は頷かなかった。
浮気とかいう以前に、依織は一緒にいたあの誰もと、最初から本気ではなかったということ。きっと瑛貴が見掛けたあの夜限りの、そんな関係。
「1人でね、あーゆうとこいると、声掛けられるから」
「…それで、一緒にいるの?」
「うん。やっぱ1人は寂しいじゃん。でも、女の子の格好してると、みんな優しいから」
「あ…」
瑛貴はふと、思い出した。
依織と初めて会った日のこと。
みんな女の子には優しいから。だから女の子になりたいのだと言った依織。
その本当の意味が、今ようやく分かった。
「…一緒にいられれば、誰でもいいの?」
「んー…まぁ、好みのタイプの人だったら、やっぱ嬉しいけど。だってホラ、お話して、ご飯食べて、それでバイバイにはなんないじゃん?」
「でも依織、男だってことバレないようにしてんでしょ? だから服脱げないて、さっき…」
「うん。体はバリバリ男だからさ。手術とかそういうの、何もしてないから。だから、服脱がなくても出来るギリギリのとこまで。口で、とか」
依織ははっきりとは言わなかったが、それを察することの出来ないほどに、瑛貴も鈍感ではなかった。
子どもでなくて、大人の2人がすることには、まだ続きがあって。
けれど、女の子の格好はしていても、服を脱げば男の体をしている依織が、そのことを隠したまま最後までやることは無理だと、瑛貴は思ったのに。
なのに依織はあっさりと、何をしているのか白状してしまった。
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「…別れたってこと?」
「…………、アッキーて、彼女いる?」
「は?」
淡々と話す依織に、深入りするつもりはないと思っていた瑛貴も、つい聞いてしまった。
しかし依織は瑛貴の問いには答えず、質問に違う質問で返してきた。
「彼氏でもいいけど。アッキーて付き合ってる人、いんの?」
「え、何急に。いや、いるけど?」
急に話を逸らされたようになり、瑛貴は少し面食らう。
今は別に、真夕子のことなんて関係ないのに。
「…何で急にそんなこと聞いたの?」
「アッキーて、好きな人いたら一途なんだろうなぁ、て思ってから。だからきっとアッキー、俺みたいなの、分かんないと思って」
瑛貴はまったく意味が分からなくて、もっと突き詰めて聞いてみたかったが、何をどう聞いたらいいか分からない。
それに気付いたのか、依織は肩を竦めつつ、口を開いた。
「好きじゃなくてもさ、付き合えるじゃん? その場だけとか。でもアッキーて、そういうの、ないでしょ?」
「……」
依織の言いたい意味は分かったけれど、瑛貴は頷かなかった。
浮気とかいう以前に、依織は一緒にいたあの誰もと、最初から本気ではなかったということ。きっと瑛貴が見掛けたあの夜限りの、そんな関係。
「1人でね、あーゆうとこいると、声掛けられるから」
「…それで、一緒にいるの?」
「うん。やっぱ1人は寂しいじゃん。でも、女の子の格好してると、みんな優しいから」
「あ…」
瑛貴はふと、思い出した。
依織と初めて会った日のこと。
みんな女の子には優しいから。だから女の子になりたいのだと言った依織。
その本当の意味が、今ようやく分かった。
「…一緒にいられれば、誰でもいいの?」
「んー…まぁ、好みのタイプの人だったら、やっぱ嬉しいけど。だってホラ、お話して、ご飯食べて、それでバイバイにはなんないじゃん?」
「でも依織、男だってことバレないようにしてんでしょ? だから服脱げないて、さっき…」
「うん。体はバリバリ男だからさ。手術とかそういうの、何もしてないから。だから、服脱がなくても出来るギリギリのとこまで。口で、とか」
依織ははっきりとは言わなかったが、それを察することの出来ないほどに、瑛貴も鈍感ではなかった。
子どもでなくて、大人の2人がすることには、まだ続きがあって。
けれど、女の子の格好はしていても、服を脱げば男の体をしている依織が、そのことを隠したまま最後までやることは無理だと、瑛貴は思ったのに。
なのに依織はあっさりと、何をしているのか白状してしまった。
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