スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (21)
2010.08.24 Tue
瑛貴が有華と再会したのは、あれからちょうど1週間後だった。
その間に真夕子とは何度かメールをやり取りしたり、電話をしたりしたけれど、依織からは何の連絡も来なかったが、もとがメール無精の瑛貴は、それを気にはしていなかった。
「アッキー、アッキーアッキー、たいへ~ん! あぅっ!」
「あぁっ、有華さん!」
走って近付いてきた有華は、瑛貴のもとに辿り着く前に、高いヒールのせいで足がガクッとなって、転び掛けている。
瑛貴のほうが慌てて有華に駆け寄った。
「大丈夫? 有華さん」
「あぅ~…めっちゃ痛い~」
「えっ? ケガしてない!?」
「だい、じょうぶ…。それよりアッキー、たいへ~ん」
「何が?」
瑛貴の腕に掴まりながら、有華は何とか体勢を立て直した。
「アッキー、ちゃんと彼女と会ってる? ちゃんとラブラブしてるっ?」
「はい?」
ケガまでしそうになりながら駆け寄ってきて、大変だと言った後に続く言葉が、これ?
瑛貴は有華の身を案じつつ首を傾げるが、有華はガッシリと瑛貴の手を掴んでいる。
「ねぇ、どうなの?」
「どうって……普通ですけど…」
真夕子とのメールも電話もいつもどおりで、有華がこんなにも騒ぎ立てるほど変わったこともなかったし、お出掛けと言うほどではないが、ちゃんと会ってもいる。
なのに有華は、疑わしげにジッと瑛貴を見つめている。
「え…いや、普通ですけど…」
瑛貴はもう1度繰り返す。
有華がどう思おうと、普通は普通なんだから、それ以上、答えてみようがない。
ものすごくドラマチックな大恋愛でもないが、特別な波瀾万丈もない、ごく普通の恋愛。
「…アッキーがそぉ言うならいいんだけどぉ」
有華はサイドの髪に指を絡ませながら、上目遣いに瑛貴を見た。
「有華さん」
「だって、こぉゆうの、あたしが何か言うのも…」
「ここまで言っといて」
「…えっとー」
瑛貴に冷静に詰め寄られ、有華は少し逡巡してから口を開いた。
「あたし昨日、アッキーの彼女見たんだけどー」
「え、有華さん、俺の彼女、知ってましたっけ?」
「知ってるよぉ、先週見たばっかだもん」
「は? 先週?」
真夕子を有華に紹介した覚えはない。
元から知り合いという2人でもないし、一体どこで知り合う機会があっただろうか。
back next
その間に真夕子とは何度かメールをやり取りしたり、電話をしたりしたけれど、依織からは何の連絡も来なかったが、もとがメール無精の瑛貴は、それを気にはしていなかった。
「アッキー、アッキーアッキー、たいへ~ん! あぅっ!」
「あぁっ、有華さん!」
走って近付いてきた有華は、瑛貴のもとに辿り着く前に、高いヒールのせいで足がガクッとなって、転び掛けている。
瑛貴のほうが慌てて有華に駆け寄った。
「大丈夫? 有華さん」
「あぅ~…めっちゃ痛い~」
「えっ? ケガしてない!?」
「だい、じょうぶ…。それよりアッキー、たいへ~ん」
「何が?」
瑛貴の腕に掴まりながら、有華は何とか体勢を立て直した。
「アッキー、ちゃんと彼女と会ってる? ちゃんとラブラブしてるっ?」
「はい?」
ケガまでしそうになりながら駆け寄ってきて、大変だと言った後に続く言葉が、これ?
瑛貴は有華の身を案じつつ首を傾げるが、有華はガッシリと瑛貴の手を掴んでいる。
「ねぇ、どうなの?」
「どうって……普通ですけど…」
真夕子とのメールも電話もいつもどおりで、有華がこんなにも騒ぎ立てるほど変わったこともなかったし、お出掛けと言うほどではないが、ちゃんと会ってもいる。
なのに有華は、疑わしげにジッと瑛貴を見つめている。
「え…いや、普通ですけど…」
瑛貴はもう1度繰り返す。
有華がどう思おうと、普通は普通なんだから、それ以上、答えてみようがない。
ものすごくドラマチックな大恋愛でもないが、特別な波瀾万丈もない、ごく普通の恋愛。
「…アッキーがそぉ言うならいいんだけどぉ」
有華はサイドの髪に指を絡ませながら、上目遣いに瑛貴を見た。
「有華さん」
「だって、こぉゆうの、あたしが何か言うのも…」
「ここまで言っといて」
「…えっとー」
瑛貴に冷静に詰め寄られ、有華は少し逡巡してから口を開いた。
「あたし昨日、アッキーの彼女見たんだけどー」
「え、有華さん、俺の彼女、知ってましたっけ?」
「知ってるよぉ、先週見たばっかだもん」
「は? 先週?」
真夕子を有華に紹介した覚えはない。
元から知り合いという2人でもないし、一体どこで知り合う機会があっただろうか。
back next
- 関連記事
-
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (22) (2010/08/25)
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (21) (2010/08/24)
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (20) (2010/08/23)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学