スポンサーサイト
--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:スポンサー広告
繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (3)
2010.08.06 Fri
「ボク、どうするー?」
「えっと、けっこー…」
「へー、そんなにおもしろいんだったら、俺、誘われちゃおっかなぁ」
律儀に瑛貴が『結構です』とお断りしようとした言葉を遮るように、後ろからドスの利いた声がして、瑛貴の肩に腕が乗せられた。
突然掛けられた声と、乗せられた腕にビックリはしたものの、瑛貴にとっては聞き覚えのある声だったので、それ以上の驚きはなかったが、男2人は「ヒッ…」と悲鳴を飲み込んだ。
「俺もさぁ、最近退屈してんだよねー。コイツらがいいなら、俺だって行ってもいいよねぇ?」
「あっ、いや、あのっ…」
先ほどまでの態度から一変、男たちは瑛貴の背後に現れた青年を見知っているのか、青い顔でへどもどし出す。
現れたのは、瑛貴と同じくJADEで内勤として働いている泰我(たいが)。
甘い顔立ちとは言い難い強面ヤクザ顔の風体から、主に店のトラブル対策やらボディガードを担っており、男たちが慌て出したのも、恐らくそこに起因するのだろう。
「つーか、もうすぐウチも開店時間になっから、コイツ、連れてってもいーい?」
「あ、あ、あ、はいっ。えっと、JADEの方だったんすか、すいませんっ」
散々瑛貴のことを小バカにしていたのに、瑛貴もJADEの従業員だと分かった途端、男たちは深々と頭を下げ、そして足早に…と言うよりは、猛ダッシュで去って行った。
助かったからいいんだけれど、瑛貴にしたら、何となく納得いかない…。
「瑛貴、お前さぁ、何普通に絡まれてんの?」
「泰我くん…」
男たちがいなくなると、瑛貴の肩に腕を置いて睨みを効かせていた泰我は呆れ顔で溜め息をついた。
「つーか、依織(いおり)、お前も…」
泰我が呆れた顔を向けたのは、瑛貴にだけではなかった。
呆然と、消えていった男たちの後ろ姿を見ていた女の子は、泰我の『依織』という言葉に反応して、2人のほうを振り返った。
「え、泰我くん、この子と知り合いなの?」
「あーまぁ、友だち?」
どちらかというと地味めで、こんなところで遊ぶにしても働くにしても、何だか似合わなそうな女の子なのに(何度も言うが、外見だけなら瑛貴も同じことだ)、まさかホストクラブのボディガードと友人だなんて。
「つーか依織! お前なぁ、こんなとこ来てんじゃねぇよ、危ねぇだろうが。しかもそんな格好で」
「こっち来たから、泰我くんの働いてるお店、見てみようと思ったの。 そしたら何かいろいろあってさぁ、めっちゃ絡まれちゃった」
「おま…ホント、しっかりしろよ!」
「あはは、ゴメーン」
軽く謝る依織に、瑛貴はポカンとしてしまう。
見た目と違い、どうやら依織は相当豪胆な性格をしているようで、いくら友人とはいえ、泰我の睨みに怯む様子もない。
「はぁ…。てか俺ら、もう行かねぇとマズイけど…、依織、来るか?」
「うん、そのつもり」
少しもめげていない依織は、そう言ってかわいらしく笑った。
back next
「えっと、けっこー…」
「へー、そんなにおもしろいんだったら、俺、誘われちゃおっかなぁ」
律儀に瑛貴が『結構です』とお断りしようとした言葉を遮るように、後ろからドスの利いた声がして、瑛貴の肩に腕が乗せられた。
突然掛けられた声と、乗せられた腕にビックリはしたものの、瑛貴にとっては聞き覚えのある声だったので、それ以上の驚きはなかったが、男2人は「ヒッ…」と悲鳴を飲み込んだ。
「俺もさぁ、最近退屈してんだよねー。コイツらがいいなら、俺だって行ってもいいよねぇ?」
「あっ、いや、あのっ…」
先ほどまでの態度から一変、男たちは瑛貴の背後に現れた青年を見知っているのか、青い顔でへどもどし出す。
現れたのは、瑛貴と同じくJADEで内勤として働いている泰我(たいが)。
甘い顔立ちとは言い難い強面ヤクザ顔の風体から、主に店のトラブル対策やらボディガードを担っており、男たちが慌て出したのも、恐らくそこに起因するのだろう。
「つーか、もうすぐウチも開店時間になっから、コイツ、連れてってもいーい?」
「あ、あ、あ、はいっ。えっと、JADEの方だったんすか、すいませんっ」
散々瑛貴のことを小バカにしていたのに、瑛貴もJADEの従業員だと分かった途端、男たちは深々と頭を下げ、そして足早に…と言うよりは、猛ダッシュで去って行った。
助かったからいいんだけれど、瑛貴にしたら、何となく納得いかない…。
「瑛貴、お前さぁ、何普通に絡まれてんの?」
「泰我くん…」
男たちがいなくなると、瑛貴の肩に腕を置いて睨みを効かせていた泰我は呆れ顔で溜め息をついた。
「つーか、依織(いおり)、お前も…」
泰我が呆れた顔を向けたのは、瑛貴にだけではなかった。
呆然と、消えていった男たちの後ろ姿を見ていた女の子は、泰我の『依織』という言葉に反応して、2人のほうを振り返った。
「え、泰我くん、この子と知り合いなの?」
「あーまぁ、友だち?」
どちらかというと地味めで、こんなところで遊ぶにしても働くにしても、何だか似合わなそうな女の子なのに(何度も言うが、外見だけなら瑛貴も同じことだ)、まさかホストクラブのボディガードと友人だなんて。
「つーか依織! お前なぁ、こんなとこ来てんじゃねぇよ、危ねぇだろうが。しかもそんな格好で」
「こっち来たから、泰我くんの働いてるお店、見てみようと思ったの。 そしたら何かいろいろあってさぁ、めっちゃ絡まれちゃった」
「おま…ホント、しっかりしろよ!」
「あはは、ゴメーン」
軽く謝る依織に、瑛貴はポカンとしてしまう。
見た目と違い、どうやら依織は相当豪胆な性格をしているようで、いくら友人とはいえ、泰我の睨みに怯む様子もない。
「はぁ…。てか俺ら、もう行かねぇとマズイけど…、依織、来るか?」
「うん、そのつもり」
少しもめげていない依織は、そう言ってかわいらしく笑った。
back next
- 関連記事
-
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (4) (2010/08/07)
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (3) (2010/08/06)
- 繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス (2) (2010/08/05)
- BL小説ランキング参加中です。クリックいただけたら嬉しいです。
- コメントや拍手、ありがとうございます。拍手の公開コメントへのお返事はこちらから。それ以外は、コメントをいただいた記事に返信いたします。
- お題配布サイト「明日」はひっそりまったり更新中です。毎日更新しない日誌「遊び心がない」もよろしくね。
カテゴリー:繁華街☆激濃ムラサキヴァイオレンス
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学