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僕らの青春に明日はない (83)
2010.05.25 Tue
「カズちゃん、お疲れ様~。はい、これ旅行券。カズちゃんの分」
さっそく賞品である旅行券を分けた愛菜と眞織が、まだ座ったままの和衣たちのところへやって来たが、それでも何となく離れ難くて、和衣は疲れているのを口実に、祐介に寄り掛かっていた。
しかし、渡された旅行券を見て、和衣はギョッとする。
「えっ、こんなに!?」
和衣に渡されたのは4万円分で、こんなの絶対に多すぎる。
なのに愛菜は、「だってカズちゃんが一番がんばったんだから、当たり前じゃん」と、事もなげにそう言う。
「じゃあ、みんなは…?」
「後は、ウチらが2万円ずつ」
「そうなの?」
和衣はてっきり、みんな平等に分けるものだとばかり思っていたのに、どうやらそうではないらしい。
愛菜や眞織だって十分にがんばったし、亮や睦月、祐介だっていろいろしてくれたのに、と和衣が思っていたら。
「ねぇ、俺の分は?」
3人だけで旅行券を分けようとしているのに気が付いた睦月が、さっそく和衣たちの間に割り込んで来た。
1人当たりいくらになるかはともかく、愛菜と眞織の計算では、その中に睦月や亮が含まれていなくて、俺だってがんばったのに! と、睦月が頬を膨らませている。
「あ、むっちゃんも欲しいの?」
「欲しい。でもまぁ、別に旅行なんて行きたくないけど」
「どっちなの」
旅行券は欲しいけれど、別に旅行は好きではないとか、意味が分からない。
相変わらずな睦月に、愛菜は苦笑した。
でも確かに、睦月は睦月なりにがんばったし、亮と祐介には、前代未聞の羞恥プレイまで体験させてしまったのだから、何もなしというのも申し訳ない。
「じゃあ…カズちゃん3万円で、あとは1万円ずつ?」
「え、俺だけそんな…いいって! 俺も1万円でいい!」
自分だけ多く貰うことには抵抗があるのか、和衣は手元に1万円分だけ残して、残りを愛菜に渡そうとするし、しかも祐介まで、「俺もとくに何もしてないし…」と、辞退を申し上げ始めるから、ますます計算が分からなくなってしまう。
「えっとだから…」
「じゃあ、2万円ずつ、4人で割れば?」
頭を悩ませている愛菜と眞織に(睦月は言うだけ言って、自分では何も考えていない)、祐介が提案した。
しかし、全部で6人のはずなのに、4人で割るということは、誰か2人はあぶれるわけで。
「4人て、どういう4人?」
「1,2,3,4」
そう言って祐介が順番に指したのは、和衣、愛菜、眞織、そして亮。
残念ながら、その中に睦月は含まれていなくて、「俺が入ってない!」と、すぐさま睦月が喚き出した。
「お前は何もしてないだろ」
「したもん! 俺だってがんばったもん!」
睦月だって、和衣が優勝するように、何かいろいろがんばったし、気合だって入れてあげた。
たぶん、"何もしていない"なんていうことはないはずだ。
さっそく賞品である旅行券を分けた愛菜と眞織が、まだ座ったままの和衣たちのところへやって来たが、それでも何となく離れ難くて、和衣は疲れているのを口実に、祐介に寄り掛かっていた。
しかし、渡された旅行券を見て、和衣はギョッとする。
「えっ、こんなに!?」
和衣に渡されたのは4万円分で、こんなの絶対に多すぎる。
なのに愛菜は、「だってカズちゃんが一番がんばったんだから、当たり前じゃん」と、事もなげにそう言う。
「じゃあ、みんなは…?」
「後は、ウチらが2万円ずつ」
「そうなの?」
和衣はてっきり、みんな平等に分けるものだとばかり思っていたのに、どうやらそうではないらしい。
愛菜や眞織だって十分にがんばったし、亮や睦月、祐介だっていろいろしてくれたのに、と和衣が思っていたら。
「ねぇ、俺の分は?」
3人だけで旅行券を分けようとしているのに気が付いた睦月が、さっそく和衣たちの間に割り込んで来た。
1人当たりいくらになるかはともかく、愛菜と眞織の計算では、その中に睦月や亮が含まれていなくて、俺だってがんばったのに! と、睦月が頬を膨らませている。
「あ、むっちゃんも欲しいの?」
「欲しい。でもまぁ、別に旅行なんて行きたくないけど」
「どっちなの」
旅行券は欲しいけれど、別に旅行は好きではないとか、意味が分からない。
相変わらずな睦月に、愛菜は苦笑した。
でも確かに、睦月は睦月なりにがんばったし、亮と祐介には、前代未聞の羞恥プレイまで体験させてしまったのだから、何もなしというのも申し訳ない。
「じゃあ…カズちゃん3万円で、あとは1万円ずつ?」
「え、俺だけそんな…いいって! 俺も1万円でいい!」
自分だけ多く貰うことには抵抗があるのか、和衣は手元に1万円分だけ残して、残りを愛菜に渡そうとするし、しかも祐介まで、「俺もとくに何もしてないし…」と、辞退を申し上げ始めるから、ますます計算が分からなくなってしまう。
「えっとだから…」
「じゃあ、2万円ずつ、4人で割れば?」
頭を悩ませている愛菜と眞織に(睦月は言うだけ言って、自分では何も考えていない)、祐介が提案した。
しかし、全部で6人のはずなのに、4人で割るということは、誰か2人はあぶれるわけで。
「4人て、どういう4人?」
「1,2,3,4」
そう言って祐介が順番に指したのは、和衣、愛菜、眞織、そして亮。
残念ながら、その中に睦月は含まれていなくて、「俺が入ってない!」と、すぐさま睦月が喚き出した。
「お前は何もしてないだろ」
「したもん! 俺だってがんばったもん!」
睦月だって、和衣が優勝するように、何かいろいろがんばったし、気合だって入れてあげた。
たぶん、"何もしていない"なんていうことはないはずだ。
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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理+masa+ ⇒
きゃはは~(≧∇≦)
むっちゃんかわいー駄々っ子になってるぅー。
そーだよね、むっちゃん頑張ったもんね。ヨシヨシ
ご褒美もらえるのかしら?(^m^)
むっちゃんかわいー駄々っ子になってるぅー。
そーだよね、むっちゃん頑張ったもんね。ヨシヨシ
ご褒美もらえるのかしら?(^m^)
如月久美子 ⇒ >理+masa+さん
> きゃはは~(≧∇≦)
> むっちゃんかわいー駄々っ子になってるぅー。
> そーだよね、むっちゃん頑張ったもんね。ヨシヨシ
> ご褒美もらえるのかしら?(^m^)
むっちゃん的には、旅行は別にどうでもいいんだけど、自分が何もしてないことになってるのが気に入らないという……まさに駄々っ子ですね(^_^;)
理さんに慰めてもらって、むっちゃん、少しは気が晴れたかな??
カズちゃんとしては、旅行券の分け方よりも、早くゆっちと2人きりにして~て感じでしょうが…。
何とか旅行編、書き上げたいと思ってます!
コメントありがとうございました!
> むっちゃんかわいー駄々っ子になってるぅー。
> そーだよね、むっちゃん頑張ったもんね。ヨシヨシ
> ご褒美もらえるのかしら?(^m^)
むっちゃん的には、旅行は別にどうでもいいんだけど、自分が何もしてないことになってるのが気に入らないという……まさに駄々っ子ですね(^_^;)
理さんに慰めてもらって、むっちゃん、少しは気が晴れたかな??
カズちゃんとしては、旅行券の分け方よりも、早くゆっちと2人きりにして~て感じでしょうが…。
何とか旅行編、書き上げたいと思ってます!
コメントありがとうございました!