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恋せよ乙女 ~実践編 (2)
2010.01.29 Fri
だいたい、そんな簡単にホテルとかに誘えるくらいだったら、亮から新しいところを教えてもらわなくたって、自分で探してどうにかしている。
そんなに器用な人間でないから、ここまでもいろいろと苦労してきたのだ。
(はぁ…やっぱ俺ってダメダメだなぁ。全然うまくいかない…)
小さく溜め息をついて、和衣はポテリと、隣の祐介の肩に頭を乗せた。
「ん? 疲れた?」
「んーん…」
疲れたわけじゃなくて、自分自身に情けなくなっただけ。
祐介が甘やかすみたいに和衣の頭を撫でてくれるから、和衣は、もう辺りは暗いし人通りもないから、ちょっとくらいこうしていたって、きっとバレないと思って、素直に甘えた。
(まだ帰りたくない、とか言ったらいいのかな)
帰りたくないのは確かだけど、何だか取って付けたような言い方だし、どこかで聞いたことのあるような、ありきたりなセリフ。
――――そういえば、例の雑誌に載っていたかもしれない。
(うぅん、雑誌には、もっとカッコイイ感じに書いてあった気がする…)
何て言ったらいいか分からなくて、チラリと祐介の顔を見れば、祐介はずっと和衣のほうを見ていたのか、バッチリ目が合って和衣の心臓が跳ねる。
「和衣、何かいろいろ考えてる?」
「えっ?」
祐介に、まるで心の中を読まれたみたいなことを言われて、ビックリした和衣は目をパチパチさせた。
そんな和衣の反応がおかしくて、祐介が吹き出した。まさか気付いていないとでも思っていたのだろうか。
「しわ。ずっと寄ってたよ」
「あぅ」
クイと眉間を人差し指の先で押される。
どうやらいろいろと考え込んでいるうち、難しい顔になっていたらしい。
「だって…何か俺、ダメダメだなぁ、て思って」
「和衣、よくそういうこと言うよね」
「だってダメなんだもん。全然うまく…」
優しい顔をした祐介に見つめられて、和衣は思わず全部言ってしまいそうになったけれど、ふと自分が口走りそうになった言葉に気付き、慌てて口を噤んだ。
だって、うまくホテルに誘えないとか、そんなこと言えるわけがない。
「ぅん? 何?」
「何でも…」
言わなければ祐介だって、和衣がそんなことを考えているだなんて分からないのに、何だか心の中を読まれるんじゃないか、て恥ずかしくなった。
頬が熱い…。
祐介の肩に頬を押し当てたまま、和衣は目を伏せた。
「…和衣」
スルリと、祐介の指が和衣の頬を撫でる。
冷たい空気で冷えた指先が、熱い頬に心地いい。
「もしかして、亮に相談してたこと、また悩んでるの?」
「………………、えっ亮?」
祐介に触られるの好きー…なんて、使いどころを間違えたら、ちょっと大変なことをのん気に思っていた和衣は、突然祐介の口から亮の名前が出て、驚いて目を見開いた。
そんなに器用な人間でないから、ここまでもいろいろと苦労してきたのだ。
(はぁ…やっぱ俺ってダメダメだなぁ。全然うまくいかない…)
小さく溜め息をついて、和衣はポテリと、隣の祐介の肩に頭を乗せた。
「ん? 疲れた?」
「んーん…」
疲れたわけじゃなくて、自分自身に情けなくなっただけ。
祐介が甘やかすみたいに和衣の頭を撫でてくれるから、和衣は、もう辺りは暗いし人通りもないから、ちょっとくらいこうしていたって、きっとバレないと思って、素直に甘えた。
(まだ帰りたくない、とか言ったらいいのかな)
帰りたくないのは確かだけど、何だか取って付けたような言い方だし、どこかで聞いたことのあるような、ありきたりなセリフ。
――――そういえば、例の雑誌に載っていたかもしれない。
(うぅん、雑誌には、もっとカッコイイ感じに書いてあった気がする…)
何て言ったらいいか分からなくて、チラリと祐介の顔を見れば、祐介はずっと和衣のほうを見ていたのか、バッチリ目が合って和衣の心臓が跳ねる。
「和衣、何かいろいろ考えてる?」
「えっ?」
祐介に、まるで心の中を読まれたみたいなことを言われて、ビックリした和衣は目をパチパチさせた。
そんな和衣の反応がおかしくて、祐介が吹き出した。まさか気付いていないとでも思っていたのだろうか。
「しわ。ずっと寄ってたよ」
「あぅ」
クイと眉間を人差し指の先で押される。
どうやらいろいろと考え込んでいるうち、難しい顔になっていたらしい。
「だって…何か俺、ダメダメだなぁ、て思って」
「和衣、よくそういうこと言うよね」
「だってダメなんだもん。全然うまく…」
優しい顔をした祐介に見つめられて、和衣は思わず全部言ってしまいそうになったけれど、ふと自分が口走りそうになった言葉に気付き、慌てて口を噤んだ。
だって、うまくホテルに誘えないとか、そんなこと言えるわけがない。
「ぅん? 何?」
「何でも…」
言わなければ祐介だって、和衣がそんなことを考えているだなんて分からないのに、何だか心の中を読まれるんじゃないか、て恥ずかしくなった。
頬が熱い…。
祐介の肩に頬を押し当てたまま、和衣は目を伏せた。
「…和衣」
スルリと、祐介の指が和衣の頬を撫でる。
冷たい空気で冷えた指先が、熱い頬に心地いい。
「もしかして、亮に相談してたこと、また悩んでるの?」
「………………、えっ亮?」
祐介に触られるの好きー…なんて、使いどころを間違えたら、ちょっと大変なことをのん気に思っていた和衣は、突然祐介の口から亮の名前が出て、驚いて目を見開いた。
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柚子季杏 ⇒ No title
(*´∀`*)
愛しのゆっちさん登場~♪
頬を撫でっこ! むはー(;゚∀゚)=3 イイ!
何やら爆弾投下?w 亮たん何を教えたんだ?ww
如月さん宅の攻めたん、漏れなく柚子季は惚れるんですよねぇ。
みんなそれぞれタイプは違うのに(あ、翔ちゃんは受けだったか)不思議な位どの子もツボ!!
中でも相川さんとゆっちさんはちょこっと飛び出てます(拳)←だから何?w
いやいや、登場嬉しいなーと(///∇//)テレテレ☆
続きも楽しみです!
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頬を撫でっこ! むはー(;゚∀゚)=3 イイ!
何やら爆弾投下?w 亮たん何を教えたんだ?ww
如月さん宅の攻めたん、漏れなく柚子季は惚れるんですよねぇ。
みんなそれぞれタイプは違うのに(あ、翔ちゃんは受けだったか)不思議な位どの子もツボ!!
中でも相川さんとゆっちさんはちょこっと飛び出てます(拳)←だから何?w
いやいや、登場嬉しいなーと(///∇//)テレテレ☆
続きも楽しみです!
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> (*´∀`*)
> 愛しのゆっちさん登場~♪
> 頬を撫でっこ! むはー(;゚∀゚)=3 イイ!
> 何やら爆弾投下?w 亮たん何を教えたんだ?ww
ゆっちさん、一体どこまで知ってんだ!? て感じですよね。
でもカズちゃん、ほっぺをなでなでしてもらって、今はほんわか嬉しいだけかしら?(笑)
> 如月さん宅の攻めたん、漏れなく柚子季は惚れるんですよねぇ。
> みんなそれぞれタイプは違うのに(あ、翔ちゃんは受けだったか)不思議な位どの子もツボ!!
ありがとうございます~!
何か私の好みがそうなのか、ついヘタレちゃんになっちゃうんですが(^_^;)、お気に召してもらえましたでしょうか?
相川さんも、最初の悪い男はどこへ? てぐらいに、慶タンにべた惚れになっちゃいましたが…。
カズちゃんステップアップ編、これからはバンバンゆっちさん登場しますんで、お楽しみにです~。
コメントありがとうございました!
> 愛しのゆっちさん登場~♪
> 頬を撫でっこ! むはー(;゚∀゚)=3 イイ!
> 何やら爆弾投下?w 亮たん何を教えたんだ?ww
ゆっちさん、一体どこまで知ってんだ!? て感じですよね。
でもカズちゃん、ほっぺをなでなでしてもらって、今はほんわか嬉しいだけかしら?(笑)
> 如月さん宅の攻めたん、漏れなく柚子季は惚れるんですよねぇ。
> みんなそれぞれタイプは違うのに(あ、翔ちゃんは受けだったか)不思議な位どの子もツボ!!
ありがとうございます~!
何か私の好みがそうなのか、ついヘタレちゃんになっちゃうんですが(^_^;)、お気に召してもらえましたでしょうか?
相川さんも、最初の悪い男はどこへ? てぐらいに、慶タンにべた惚れになっちゃいましたが…。
カズちゃんステップアップ編、これからはバンバンゆっちさん登場しますんで、お楽しみにです~。
コメントありがとうございました!