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恋せよ乙女 ~レッスン編 (2)
2010.01.20 Wed
「カズ~、てめぇ~~」
鬼の形相とはよく言ったもので、長い付き合いの幼馴染みである和衣が見ても、思わず震え上がりそうになるような怖い顔で、亮がズカズカと歩み寄って来た。
けれどそこはそれ。
その手にしっかりと雑誌の入った紙袋があるのを見つけると、和衣は、亮の怒りもそっちのけにホッとする。
「おめぇなぁ、ホンット、何させんだよっ」
「亮、ありがとう~」
「聞けっ!」
和衣は、亮の手から紙袋を引っ手繰ると、中を確認した。
「うへ」
「お前…」
だらしない笑顔になる和衣に、亮の怒りも何だか削がれてしまう。というか、怒っているのがバカバカしくなってしまった。
もう帰る…と和衣に背を向ければ、分かっていない和衣は、俺も! と、その後をついて来て、結局2人して寮まで帰って来た。
するとなぜか和衣は、自分の部屋でなく、亮の部屋へとやって来る。
「…え、何?」
「亮の部屋、行ってもいいでしょ? むっちゃん、実家帰ってて、いないんだし」
睦月と祐介は、地元でクラス会があるとかで、この週末、2人で帰省している。
和衣は、『久々に会った同級生の中にかわいい子がいても、浮気しないでね!』とは口に出して言わなかったけれど、そうお祈りしながら祐介を見送ったのだ。
「来てもいいけど、お前、俺の部屋で、それ読む気?」
「まぁ……うん。でもでも! 亮にいろいろ聞きたいこともあんの。ねっ、いいでしょ?」
「はぁ~…?」
「お邪魔しまーす」
亮が部屋の鍵を開ければ、和衣は勝手に上がり込んでしまった。
睦月もいなくてどうせ暇だし、和衣が買った雑誌を自分の部屋で読みづらいと言うのなら、別に部屋に上がるくらいいいけれど。
けれどそれだけでなく、何となく嫌な予感もする。
「よし。これでゆっくり読めるぞ」
「カズー…、それって女性誌じゃねぇの?」
「ぅん? だから?」
肩を叩いただけで悲鳴紛いの声を上げられ、挙句、無理やり買いに行かされた雑誌は女性誌。しかもセックス特集。こんな羞恥プレイ、生まれてこのかた、させられたことなんか1度だってない。
それを嫌味混じりに言ってみても、平気な顔で立ち読みしていた和衣にはまったく通用せず、亮は深く溜め息をつくしかない。
「だってさ、だってさ、気になんないっ? もっと愛し合うセッ……むぐぅっ…!」
興奮気味の和衣が、大きい声のまま、雑誌のキャッチコピーを口走り掛けるものだから、亮は慌ててその口を塞いだ。
部屋には2人しかいないけれど、壁やドアは薄いのだ。気にし過ぎかもしれないけれど、万が一、隣の部屋や外に聞こえたら…。
「カズ、シー!」
「ん、んっ、んはっ…! もぉー。あ、ちゃんと亮にも見せてあげるから」
「いや、別に見たくねぇし」
鬼の形相とはよく言ったもので、長い付き合いの幼馴染みである和衣が見ても、思わず震え上がりそうになるような怖い顔で、亮がズカズカと歩み寄って来た。
けれどそこはそれ。
その手にしっかりと雑誌の入った紙袋があるのを見つけると、和衣は、亮の怒りもそっちのけにホッとする。
「おめぇなぁ、ホンット、何させんだよっ」
「亮、ありがとう~」
「聞けっ!」
和衣は、亮の手から紙袋を引っ手繰ると、中を確認した。
「うへ」
「お前…」
だらしない笑顔になる和衣に、亮の怒りも何だか削がれてしまう。というか、怒っているのがバカバカしくなってしまった。
もう帰る…と和衣に背を向ければ、分かっていない和衣は、俺も! と、その後をついて来て、結局2人して寮まで帰って来た。
するとなぜか和衣は、自分の部屋でなく、亮の部屋へとやって来る。
「…え、何?」
「亮の部屋、行ってもいいでしょ? むっちゃん、実家帰ってて、いないんだし」
睦月と祐介は、地元でクラス会があるとかで、この週末、2人で帰省している。
和衣は、『久々に会った同級生の中にかわいい子がいても、浮気しないでね!』とは口に出して言わなかったけれど、そうお祈りしながら祐介を見送ったのだ。
「来てもいいけど、お前、俺の部屋で、それ読む気?」
「まぁ……うん。でもでも! 亮にいろいろ聞きたいこともあんの。ねっ、いいでしょ?」
「はぁ~…?」
「お邪魔しまーす」
亮が部屋の鍵を開ければ、和衣は勝手に上がり込んでしまった。
睦月もいなくてどうせ暇だし、和衣が買った雑誌を自分の部屋で読みづらいと言うのなら、別に部屋に上がるくらいいいけれど。
けれどそれだけでなく、何となく嫌な予感もする。
「よし。これでゆっくり読めるぞ」
「カズー…、それって女性誌じゃねぇの?」
「ぅん? だから?」
肩を叩いただけで悲鳴紛いの声を上げられ、挙句、無理やり買いに行かされた雑誌は女性誌。しかもセックス特集。こんな羞恥プレイ、生まれてこのかた、させられたことなんか1度だってない。
それを嫌味混じりに言ってみても、平気な顔で立ち読みしていた和衣にはまったく通用せず、亮は深く溜め息をつくしかない。
「だってさ、だってさ、気になんないっ? もっと愛し合うセッ……むぐぅっ…!」
興奮気味の和衣が、大きい声のまま、雑誌のキャッチコピーを口走り掛けるものだから、亮は慌ててその口を塞いだ。
部屋には2人しかいないけれど、壁やドアは薄いのだ。気にし過ぎかもしれないけれど、万が一、隣の部屋や外に聞こえたら…。
「カズ、シー!」
「ん、んっ、んはっ…! もぉー。あ、ちゃんと亮にも見せてあげるから」
「いや、別に見たくねぇし」
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カテゴリー:Baby Baby Baby Love
テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
くろねこ ⇒ No title
如月様、ご無沙汰してすみませんでした。
ここまで一気読み~!
あいかわらず天然マイペースの和くん、構内でこんな本立ち読みして、桃色吐息してたら腐女子大生に格好の餌食だよ。
それにしても毎回振り回されてる亮ちゃん、お疲れ様~。
ほんとに乙女な和くん、こんな本買って研究してるなんて佑介くんが知ったら・・・。どうなるか楽しみ~~~。
♪あなたも狼にかわりますか~。あなたが狼ならこわ~くな~い~♪
ここまで一気読み~!
あいかわらず天然マイペースの和くん、構内でこんな本立ち読みして、桃色吐息してたら腐女子大生に格好の餌食だよ。
それにしても毎回振り回されてる亮ちゃん、お疲れ様~。
ほんとに乙女な和くん、こんな本買って研究してるなんて佑介くんが知ったら・・・。どうなるか楽しみ~~~。
♪あなたも狼にかわりますか~。あなたが狼ならこわ~くな~い~♪
- |2010.01.20
- |Wed
- |14:15
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >くろねこさん
お忙しいところ、ご訪問ありがとうございます~。
一気読み、お疲れさまでした!
> あいかわらず天然マイペースの和くん、構内でこんな本立ち読みして、桃色吐息してたら腐女子大生に格好の餌食だよ。
> それにしても毎回振り回されてる亮ちゃん、お疲れ様~。
カズちゃん、思い込んだら一直線なんで。
全然周りは見えてないんでしょうねぇ~(笑)
> ほんとに乙女な和くん、こんな本買って研究してるなんて佑介くんが知ったら・・・。どうなるか楽しみ~~~。
> ♪あなたも狼にかわりますか~。あなたが狼ならこわ~くな~い~♪
カズちゃん、恥ずかしがり屋さんなんだけど、勉強家なんで。
初めてのときも、たっぷりお勉強しましたが(^_^;)、その後もいろいろお勉強しているようです~。
コメントありがとうございました!
一気読み、お疲れさまでした!
> あいかわらず天然マイペースの和くん、構内でこんな本立ち読みして、桃色吐息してたら腐女子大生に格好の餌食だよ。
> それにしても毎回振り回されてる亮ちゃん、お疲れ様~。
カズちゃん、思い込んだら一直線なんで。
全然周りは見えてないんでしょうねぇ~(笑)
> ほんとに乙女な和くん、こんな本買って研究してるなんて佑介くんが知ったら・・・。どうなるか楽しみ~~~。
> ♪あなたも狼にかわりますか~。あなたが狼ならこわ~くな~い~♪
カズちゃん、恥ずかしがり屋さんなんだけど、勉強家なんで。
初めてのときも、たっぷりお勉強しましたが(^_^;)、その後もいろいろお勉強しているようです~。
コメントありがとうございました!