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wish (1)
2009.12.22 Tue
クリスマス小説です。
でも先に言っておくと、クリスマスまでにはもちろん終わらないですし、うっかり年も越えちゃうんですが、許してください。
Side:Toyama
雪の降る晩。
俺は1匹の天使を拾った―――。
*****
ジングルベルのメロディーに乗って、ネオン輝く賑やかな街。それこそ老若男女問わず、みんなに愛されるクリスマスがもうすぐやって来る。
雪まで降って、きっとホワイトクリスマスになるんだろうな…て、そんな日に俺は残業。おまけにそんな俺を待っててくれるかわいい彼女もおらず。
ますます落ち込みそう……なんて思いつつ、華やかな大通りを抜けて、自分のアパートに向かう。
「…?」
アパートの前、何か白っぽい物体。
何となく人っぽい雰囲気がして、いや、ホントに人で焦る。
まさか死んじゃってるわけじゃないよな? いや、行き倒れ? どっちにしろ、自分ちの前で倒れられて、放っておけるわけもなく。
「あのー…もしもし…?」
恐る恐る声を掛けてみる。
遠目で見たとき、白っぽい感じがしたのは雪を被ってるせいだけじゃなかった。着てる服自体、真っ白。
今時の若い子にしちゃ、ちょっと珍しい感じだけど…。
「おーい…大丈夫?」
「―――……ん…?」
声を掛けても反応のないその子の肩を揺さぶってみれば、わずかに反応が返ってきてホッとする。
少なくとも死んではいないらしい。
こういう場合は、警察? 救急車?
「ん~…あれぇ?」
俺の呼び掛けに漸く目を覚ましたその子は、のん気そうに目をこすりながら体を起こした。
とりあえず大丈夫そうなんで安心したけど、ショートカットの茶色い髪にも雪が付いてるのに気付かないから、俺はその雪を払ってやった。
「あ、お帰り、遠山くん」
「は?」
「ぅん? お帰りなさーい。帰って来た人を出迎えるときは、『お帰り』でしょ?」
「え、あ、はい」
いや、お帰りはいいんだけど。それは正解なんですけど。
そうじゃなくて。今この子、俺の名前、呼んだよな?
えーっと……知り合い?
「俺、遠山くんが帰ってくるの、ずっと待ってたんだよぉ! なのに全然帰ってこないから、いつの間にか寝ちゃった」
へー…そっかぁ、遅くなっちゃって、ゴメンね……て、そうじゃなくて! そうじゃなくて!
え、何? 俺のこと知ってんの?
つーか、それよりこの子、自分のこと『俺』て言ったよな? え? えっと、若い女の子の間じゃ、今自分のこと『俺』て呼ぶのが流行ってんの? え? え?
「え、男?」
でも先に言っておくと、クリスマスまでにはもちろん終わらないですし、うっかり年も越えちゃうんですが、許してください。
Side:Toyama
雪の降る晩。
俺は1匹の天使を拾った―――。
*****
ジングルベルのメロディーに乗って、ネオン輝く賑やかな街。それこそ老若男女問わず、みんなに愛されるクリスマスがもうすぐやって来る。
雪まで降って、きっとホワイトクリスマスになるんだろうな…て、そんな日に俺は残業。おまけにそんな俺を待っててくれるかわいい彼女もおらず。
ますます落ち込みそう……なんて思いつつ、華やかな大通りを抜けて、自分のアパートに向かう。
「…?」
アパートの前、何か白っぽい物体。
何となく人っぽい雰囲気がして、いや、ホントに人で焦る。
まさか死んじゃってるわけじゃないよな? いや、行き倒れ? どっちにしろ、自分ちの前で倒れられて、放っておけるわけもなく。
「あのー…もしもし…?」
恐る恐る声を掛けてみる。
遠目で見たとき、白っぽい感じがしたのは雪を被ってるせいだけじゃなかった。着てる服自体、真っ白。
今時の若い子にしちゃ、ちょっと珍しい感じだけど…。
「おーい…大丈夫?」
「―――……ん…?」
声を掛けても反応のないその子の肩を揺さぶってみれば、わずかに反応が返ってきてホッとする。
少なくとも死んではいないらしい。
こういう場合は、警察? 救急車?
「ん~…あれぇ?」
俺の呼び掛けに漸く目を覚ましたその子は、のん気そうに目をこすりながら体を起こした。
とりあえず大丈夫そうなんで安心したけど、ショートカットの茶色い髪にも雪が付いてるのに気付かないから、俺はその雪を払ってやった。
「あ、お帰り、遠山くん」
「は?」
「ぅん? お帰りなさーい。帰って来た人を出迎えるときは、『お帰り』でしょ?」
「え、あ、はい」
いや、お帰りはいいんだけど。それは正解なんですけど。
そうじゃなくて。今この子、俺の名前、呼んだよな?
えーっと……知り合い?
「俺、遠山くんが帰ってくるの、ずっと待ってたんだよぉ! なのに全然帰ってこないから、いつの間にか寝ちゃった」
へー…そっかぁ、遅くなっちゃって、ゴメンね……て、そうじゃなくて! そうじゃなくて!
え、何? 俺のこと知ってんの?
つーか、それよりこの子、自分のこと『俺』て言ったよな? え? えっと、若い女の子の間じゃ、今自分のこと『俺』て呼ぶのが流行ってんの? え? え?
「え、男?」
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柚子季杏 ⇒ きゃ~!
なにやらファンタジーの香り?w
いやいやww
如月さんにしては年代的に珍しい感じですね(*´∀`*)
どんなお話になるのかな~?
出だしから既に楽しめそうな予感!
年越し大歓迎です♪
いやいやww
如月さんにしては年代的に珍しい感じですね(*´∀`*)
どんなお話になるのかな~?
出だしから既に楽しめそうな予感!
年越し大歓迎です♪
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> なにやらファンタジーの香り?w
> いやいやww
自分ではなかなか目に見えないものを信じないタイプなのに、まさかのファンタジー風味です(『ファンタジーです』とは、ホントにファンタジーを書いてる人に申し訳なくて言えないです…)
> 如月さんにしては年代的に珍しい感じですね(*´∀`*)
あ。
言われて、気が付きました!
確かに……どうして学生じゃないでしょう(笑)
> 年越し大歓迎です♪
もう、すっかり計算ミスです。
章分けしたら、思いのほか長くて…(^_^;)
長くなりますが、お楽しみください~。
コメントありがとうございました!
> いやいやww
自分ではなかなか目に見えないものを信じないタイプなのに、まさかのファンタジー風味です(『ファンタジーです』とは、ホントにファンタジーを書いてる人に申し訳なくて言えないです…)
> 如月さんにしては年代的に珍しい感じですね(*´∀`*)
あ。
言われて、気が付きました!
確かに……どうして学生じゃないでしょう(笑)
> 年越し大歓迎です♪
もう、すっかり計算ミスです。
章分けしたら、思いのほか長くて…(^_^;)
長くなりますが、お楽しみください~。
コメントありがとうございました!