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08. じゃあ買ってあげる (4)
2009.12.09 Wed
「サンタさんとー、あと、この星!」
「この丸っこいのは? よくあんじゃん」
名前は分かんないけれど、この丸いの、よく飾られてない? と、亮が見せてあげれば、睦月はそれも買う! と笑顔で受け取った。
それから、雪だるまのと、靴下のと、ステッキと……選んでいるうちに楽しくなったのか、厳選しなければいけないはずなのに、いつの間にかカゴの中にはオーナメントがたくさんになっている。
「むっちゃん、選び過ぎ、選び過ぎ! 厳選するんでしょ?」
「えー、これ全部、飾れないかな?」
「いや無理でしょ。ツリー自体が見えなくなるよ」
「あぅ…」
本当は、まだあと雪綿も買って飾りたい、て思っていたのに。
それってちょっと、無理がある?
「じゃあ…これとこれ、やめる」
亮の言うことは尤もで、睦月は仕方なく、いくつかのオーナメントを棚に戻した。
「睦月、ちゃんと厳選した?」
「したした! よし、これ買って、早く帰ろ?」
「え、もう帰るの?」
「うん。だって早く飾り付けしたいし」
せっかくのお出掛けデートだったけれど、ツリーを買ったからには、早く飾りたい。
お家でツリーの飾り付けデートに、予定を変更しよう。
「りょーかい。じゃあ、カゴ貸して?」
「?? 何で?」
ツリーとオーナメントの入ったカゴを受け取ろうと亮が手を伸ばすから、睦月は分からず首を傾げた。
「買ってあげる。クリスマスプレゼント」
「え、いいよ、こんくらい自分で買うし」
ツリー自体も小さいし、きっとそんなに大した金額にはならないだろうけれど、そんな当たり前みたいに奢ってもらうわけにはいかない。
睦月は、ぷるぷる首を振って、カゴを自分の背後に隠した。
こうなると、意地でも払わせてくれないだろうことは、しかし亮の予想の範疇だ。
「じゃ、半分だけ出す」
「えぇー…」
「だから帰ったら、俺にも飾り付け、ちょっと手伝わせて? それならいいでしょ?」
「うー……うん。分かった」
そこまで言われて、睦月はようやく納得したのか、コクリと頷いた。
飾り付けは楽しみだけれど、2人でやったほうが、きっともっと楽しい。小さなツリーで、そんなにいっぱいの飾りは付けられなくても。
「じゃ、これ買ったら、帰ろっか。寒いしね」
「ねー」
会計を済ませ、店の外に出ると、寒さにかこつけて、2人は身を寄せた。
もちろん亮は、出来れば手も繋ぎたい、て思ったけれど、まぁこれでも十分。
帰ったら、温かぬくぬくで、ツリーの飾り付けが待っている。
*end*
「この丸っこいのは? よくあんじゃん」
名前は分かんないけれど、この丸いの、よく飾られてない? と、亮が見せてあげれば、睦月はそれも買う! と笑顔で受け取った。
それから、雪だるまのと、靴下のと、ステッキと……選んでいるうちに楽しくなったのか、厳選しなければいけないはずなのに、いつの間にかカゴの中にはオーナメントがたくさんになっている。
「むっちゃん、選び過ぎ、選び過ぎ! 厳選するんでしょ?」
「えー、これ全部、飾れないかな?」
「いや無理でしょ。ツリー自体が見えなくなるよ」
「あぅ…」
本当は、まだあと雪綿も買って飾りたい、て思っていたのに。
それってちょっと、無理がある?
「じゃあ…これとこれ、やめる」
亮の言うことは尤もで、睦月は仕方なく、いくつかのオーナメントを棚に戻した。
「睦月、ちゃんと厳選した?」
「したした! よし、これ買って、早く帰ろ?」
「え、もう帰るの?」
「うん。だって早く飾り付けしたいし」
せっかくのお出掛けデートだったけれど、ツリーを買ったからには、早く飾りたい。
お家でツリーの飾り付けデートに、予定を変更しよう。
「りょーかい。じゃあ、カゴ貸して?」
「?? 何で?」
ツリーとオーナメントの入ったカゴを受け取ろうと亮が手を伸ばすから、睦月は分からず首を傾げた。
「買ってあげる。クリスマスプレゼント」
「え、いいよ、こんくらい自分で買うし」
ツリー自体も小さいし、きっとそんなに大した金額にはならないだろうけれど、そんな当たり前みたいに奢ってもらうわけにはいかない。
睦月は、ぷるぷる首を振って、カゴを自分の背後に隠した。
こうなると、意地でも払わせてくれないだろうことは、しかし亮の予想の範疇だ。
「じゃ、半分だけ出す」
「えぇー…」
「だから帰ったら、俺にも飾り付け、ちょっと手伝わせて? それならいいでしょ?」
「うー……うん。分かった」
そこまで言われて、睦月はようやく納得したのか、コクリと頷いた。
飾り付けは楽しみだけれど、2人でやったほうが、きっともっと楽しい。小さなツリーで、そんなにいっぱいの飾りは付けられなくても。
「じゃ、これ買ったら、帰ろっか。寒いしね」
「ねー」
会計を済ませ、店の外に出ると、寒さにかこつけて、2人は身を寄せた。
もちろん亮は、出来れば手も繋ぎたい、て思ったけれど、まぁこれでも十分。
帰ったら、温かぬくぬくで、ツリーの飾り付けが待っている。
*end*
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テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
りり ⇒
可愛すぎる……。
ふせっていてやっと読みに来られました(泣
読んでいてへにょん、てなりそうなぐらいにむっちゃん可愛いです。
おりこうに30センチのツリーにしたんだね!!
そんなわくわくされちゃったら早くおうちに帰るしかないですよね。
この「待ったなし」の感じが子供みたいで、もの凄く可愛いです。
ふせっていてやっと読みに来られました(泣
読んでいてへにょん、てなりそうなぐらいにむっちゃん可愛いです。
おりこうに30センチのツリーにしたんだね!!
そんなわくわくされちゃったら早くおうちに帰るしかないですよね。
この「待ったなし」の感じが子供みたいで、もの凄く可愛いです。
如月久美子 ⇒ >りりさん
> ふせっていてやっと読みに来られました(泣
お体の具合は、大丈夫ですか!?
お忙しいようですし、寒くなったり温かくなったりと変な天候ですし、体調には気を付けてくださいね。
でもそれでも毎日更新してるりりさん、ホントすごい…。
> 読んでいてへにょん、てなりそうなぐらいにむっちゃん可愛いです。
> おりこうに30センチのツリーにしたんだね!!
むっちゃん、何とかお利口さんになりました(笑)
それでも、ツリーは絶対買ってやる! て意気込みでした。
> そんなわくわくされちゃったら早くおうちに帰るしかないですよね。
> この「待ったなし」の感じが子供みたいで、もの凄く可愛いです。
1つ夢中になることがあると、むっちゃん、早く早く~てなっちゃって、……ホント子どもです(笑)
でもそこが、むっちゃんのかわいさでもありますよね。
コメントありがとうございました!
お体の具合は、大丈夫ですか!?
お忙しいようですし、寒くなったり温かくなったりと変な天候ですし、体調には気を付けてくださいね。
でもそれでも毎日更新してるりりさん、ホントすごい…。
> 読んでいてへにょん、てなりそうなぐらいにむっちゃん可愛いです。
> おりこうに30センチのツリーにしたんだね!!
むっちゃん、何とかお利口さんになりました(笑)
それでも、ツリーは絶対買ってやる! て意気込みでした。
> そんなわくわくされちゃったら早くおうちに帰るしかないですよね。
> この「待ったなし」の感じが子供みたいで、もの凄く可愛いです。
1つ夢中になることがあると、むっちゃん、早く早く~てなっちゃって、……ホント子どもです(笑)
でもそこが、むっちゃんのかわいさでもありますよね。
コメントありがとうございました!