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落下星 (52)
2009.10.26 Mon
亮が何を考えているか分からなくて、モヤモヤしていて、でもお互いの考えていることが分かった途端、ラブホテルに来て、肌を重ね合わせて、愛してる、て。
何だかあまりにもスムーズにことが進み過ぎて、現実感がなくなってきて。
何かもう、全部が全部、ずーっと夢見ているみたい。
「夢じゃねぇよ。俺は睦月のこと好きだし、だから睦月のこと抱いたんだし、……帰っても、寝て起きて明日の朝になっても、醒めないから。それとも睦月、全部夢にしたいの?」
少し強い口調で返され、睦月は言葉に詰まる。
亮は後ろに回していた手を解くと、睦月のほうに向き直って、今度は正面から抱き寄せた。
「睦月?」
「…したくない」
椅子に座ったままの位置からだと、立っている睦月を見上げるような格好になって。
下から顔を覗き込まれながら尋ねられ、睦月は観念して答えた。
夢になんて、したいわけがない。
したくないから、だから怖いのに。
夢から醒めるのが、怖い。
「…睦月、怖がんないで? 何も怖くないじゃん。俺、こんなに睦月のこと好きだし、睦月だってそのこと、分かってくれたんでしょ? なら、それだけで十分じゃん?」
きっと本当は、それだけじゃあダメなんだろうけれど。
愛だけじゃ、愛してるってだけじゃ、ダメなのかもしれないけれど、でも今出来ることは、たった1つの愛を信じることくらいだから。
「夢じゃねぇし。全部現実でしょ? こーやって睦月のことギューってしてんのも夢なんて、俺、信じないよ? …まぁ、これが夢で、2人しておんなじ夢見てるってのもいいよね。夢の中でも愛し合って……俺ら、超ラブラブじゃん?」
なのに、何を怖がるの?
こんなに愛し合ってる2人なのに。
「亮のこと、好きぃ…」
睦月はギュッと亮にしがみ付く。
苦しくなるくらいの強い思いが伝わってくる。
「俺も好き。睦月のこと好き。…だからもう帰ろ? 帰っても夢から醒めないこと、ちゃんと証明してやるよ」
睦月の顔を引き寄せ、唇を寄せる。
瞳を閉じないキス。
亮の瞳に映る自分が、あまりに幸せそうな顔をしていて、何だか少し恥ずかしくなる。
こんなに幸せそうな顔をしていて、一体何を怖がっていたのだろう。
「…ん、帰る」
ようやく決心がついたように、睦月は亮の腕から抜け出た。
睦月とくっ付いていられなくなったのが少し寂しかったけれど、元気を取り戻してくれて安心した。
カッコいいことは言ったけれど、どうやったら睦月が不安にならないか、亮はいつだって模索していて、もしかしたらそんな答え、一生出ないのかもしれないけれど、でも、睦月を好きだ、て気持ちだけは誰にも負けない、たった1つの想い。
どうかそれだけは信じていてほしい。
何だかあまりにもスムーズにことが進み過ぎて、現実感がなくなってきて。
何かもう、全部が全部、ずーっと夢見ているみたい。
「夢じゃねぇよ。俺は睦月のこと好きだし、だから睦月のこと抱いたんだし、……帰っても、寝て起きて明日の朝になっても、醒めないから。それとも睦月、全部夢にしたいの?」
少し強い口調で返され、睦月は言葉に詰まる。
亮は後ろに回していた手を解くと、睦月のほうに向き直って、今度は正面から抱き寄せた。
「睦月?」
「…したくない」
椅子に座ったままの位置からだと、立っている睦月を見上げるような格好になって。
下から顔を覗き込まれながら尋ねられ、睦月は観念して答えた。
夢になんて、したいわけがない。
したくないから、だから怖いのに。
夢から醒めるのが、怖い。
「…睦月、怖がんないで? 何も怖くないじゃん。俺、こんなに睦月のこと好きだし、睦月だってそのこと、分かってくれたんでしょ? なら、それだけで十分じゃん?」
きっと本当は、それだけじゃあダメなんだろうけれど。
愛だけじゃ、愛してるってだけじゃ、ダメなのかもしれないけれど、でも今出来ることは、たった1つの愛を信じることくらいだから。
「夢じゃねぇし。全部現実でしょ? こーやって睦月のことギューってしてんのも夢なんて、俺、信じないよ? …まぁ、これが夢で、2人しておんなじ夢見てるってのもいいよね。夢の中でも愛し合って……俺ら、超ラブラブじゃん?」
なのに、何を怖がるの?
こんなに愛し合ってる2人なのに。
「亮のこと、好きぃ…」
睦月はギュッと亮にしがみ付く。
苦しくなるくらいの強い思いが伝わってくる。
「俺も好き。睦月のこと好き。…だからもう帰ろ? 帰っても夢から醒めないこと、ちゃんと証明してやるよ」
睦月の顔を引き寄せ、唇を寄せる。
瞳を閉じないキス。
亮の瞳に映る自分が、あまりに幸せそうな顔をしていて、何だか少し恥ずかしくなる。
こんなに幸せそうな顔をしていて、一体何を怖がっていたのだろう。
「…ん、帰る」
ようやく決心がついたように、睦月は亮の腕から抜け出た。
睦月とくっ付いていられなくなったのが少し寂しかったけれど、元気を取り戻してくれて安心した。
カッコいいことは言ったけれど、どうやったら睦月が不安にならないか、亮はいつだって模索していて、もしかしたらそんな答え、一生出ないのかもしれないけれど、でも、睦月を好きだ、て気持ちだけは誰にも負けない、たった1つの想い。
どうかそれだけは信じていてほしい。
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