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Sugar Baby! 2 (後編)
2008.02.29 Fri
定例会が終わると、どこかで時間を潰していたらしい智紀が待っていて、真琴に冷やかされながらも、慶太は智紀と一緒に帰ることになった。
「さっき、真琴と何話してたの?」
「え?」
「さっき。学生会室で」
「さっき……あ、」
定例会が始まる前の、真琴と慶太の、あの状況だろう。引き剥がすつもりが、気を抜いた瞬間に、押し倒されてしまった。
不可抗力だったとはいえ、やはり言い訳はしておいたほうがいいだろうか。
「何か……いろいろ、その…」
「ふーん?」
心拍数が、上がる。
真琴との会話を、思い出してしまったから。
「慶太?」
熱くなった頬を冷まそうと、両手で顔を扇ぎ出した慶太を、智紀は不思議そうに見つめる。
「あ、あー……あ、相川さん、のこと…とか」
「俺のこと? 真琴と? てか、何で顔赤くしてんの?」
「いや、ちょっと…」
「照れてる? 思い出し照れとか?」
「…………うん」
素直に頷いたら、智紀が吹き出した。
「ホラ」
駐輪場まで行くと、智紀からヘルメットを手渡される。
もう何度もこうやって一緒に帰っているので、さすがに慶太もバイクの後ろに乗ることには慣れた。
でも今日は…
(ドキドキが、バレそう…)
別に今さらこんなことでドキドキすることはないのだが、さっきの真琴とのやり取りを思い出して、無駄に心拍数を上げてしまっているから。
「真琴に、何か聞かれんの?」
「え?」
「俺らのこと」
顔を上げれば、智紀が、困ったような顔で苦笑いしていた。
「アイツも結構そういう話、好きだからなぁ」
「相川さんにも、何か言ってくるんですか?」
「いや、俺には直接言わないけど、…………お前、何て答えてるわけ?」
「何って…」
まさかとは思うが、これまでの2人のお付き合いを、赤裸々に語ったのだとしたら……いや、赤裸々に語れるほどのことは、まだ何もしていないけれど。
「別に、何も。だって…」
答えるほどのこと、してないでしょ…?
「………………」
「………………」
2人で顔を見合せて、それから互いに相手が何を思ったのかを悟り、顔を赤くする。
「あの、慶太……」
「……ん?」
「慶太はその…、そういうこと…」
智紀は、慶太の顔を見たまま、口籠った。
「相川さんこそ…」
慶太も口籠った。
「俺はその……」
智紀の答えを待っているだけなのに、心拍数がグングン上がり出す。
「相川さん!!」
「―――へ?」
「やっぱ、やっぱいい!!」
大きな声で智紀の言葉を遮って、慶太はヘルメットを被った。突然の慶太の行動に、智紀は思考が付いていかない。
「……な、何が?」
「そういう話は……あの、その……、俺、まだ、その……心の準備が…」
俯いてモゴモゴと話す慶太は、すでに耳まで赤くなっている。
「それは何? 話を聞く心の準備? それとも…」
「……両方、かな…?」
聞き取れるかどうか分からないような小さな声で答える慶太に少し笑って、智紀は自分もヘルメットを被った。
「話の続きはまた今度。今日はもう帰ろうぜ?」
「……はい」
俯いたまま慶太がバイクの後ろに跨る。
相変わらずおずおずと前に腕を回す慶太にもう1度笑って、智紀はエンジンを掛けた。
…………真琴、ゴメン。
報告は、まだまだ先になりそうです。
*END*
(Sugar Baby! 3 へ続きます)
す…すみません、3に続きます…。
ていうか、一昨日まであんな変態臭い話書いといて、今さら純情ぶってみても遅いよね、私…。
「さっき、真琴と何話してたの?」
「え?」
「さっき。学生会室で」
「さっき……あ、」
定例会が始まる前の、真琴と慶太の、あの状況だろう。引き剥がすつもりが、気を抜いた瞬間に、押し倒されてしまった。
不可抗力だったとはいえ、やはり言い訳はしておいたほうがいいだろうか。
「何か……いろいろ、その…」
「ふーん?」
心拍数が、上がる。
真琴との会話を、思い出してしまったから。
「慶太?」
熱くなった頬を冷まそうと、両手で顔を扇ぎ出した慶太を、智紀は不思議そうに見つめる。
「あ、あー……あ、相川さん、のこと…とか」
「俺のこと? 真琴と? てか、何で顔赤くしてんの?」
「いや、ちょっと…」
「照れてる? 思い出し照れとか?」
「…………うん」
素直に頷いたら、智紀が吹き出した。
「ホラ」
駐輪場まで行くと、智紀からヘルメットを手渡される。
もう何度もこうやって一緒に帰っているので、さすがに慶太もバイクの後ろに乗ることには慣れた。
でも今日は…
(ドキドキが、バレそう…)
別に今さらこんなことでドキドキすることはないのだが、さっきの真琴とのやり取りを思い出して、無駄に心拍数を上げてしまっているから。
「真琴に、何か聞かれんの?」
「え?」
「俺らのこと」
顔を上げれば、智紀が、困ったような顔で苦笑いしていた。
「アイツも結構そういう話、好きだからなぁ」
「相川さんにも、何か言ってくるんですか?」
「いや、俺には直接言わないけど、…………お前、何て答えてるわけ?」
「何って…」
まさかとは思うが、これまでの2人のお付き合いを、赤裸々に語ったのだとしたら……いや、赤裸々に語れるほどのことは、まだ何もしていないけれど。
「別に、何も。だって…」
答えるほどのこと、してないでしょ…?
「………………」
「………………」
2人で顔を見合せて、それから互いに相手が何を思ったのかを悟り、顔を赤くする。
「あの、慶太……」
「……ん?」
「慶太はその…、そういうこと…」
智紀は、慶太の顔を見たまま、口籠った。
「相川さんこそ…」
慶太も口籠った。
「俺はその……」
智紀の答えを待っているだけなのに、心拍数がグングン上がり出す。
「相川さん!!」
「―――へ?」
「やっぱ、やっぱいい!!」
大きな声で智紀の言葉を遮って、慶太はヘルメットを被った。突然の慶太の行動に、智紀は思考が付いていかない。
「……な、何が?」
「そういう話は……あの、その……、俺、まだ、その……心の準備が…」
俯いてモゴモゴと話す慶太は、すでに耳まで赤くなっている。
「それは何? 話を聞く心の準備? それとも…」
「……両方、かな…?」
聞き取れるかどうか分からないような小さな声で答える慶太に少し笑って、智紀は自分もヘルメットを被った。
「話の続きはまた今度。今日はもう帰ろうぜ?」
「……はい」
俯いたまま慶太がバイクの後ろに跨る。
相変わらずおずおずと前に腕を回す慶太にもう1度笑って、智紀はエンジンを掛けた。
…………真琴、ゴメン。
報告は、まだまだ先になりそうです。
*END*
(Sugar Baby! 3 へ続きます)
す…すみません、3に続きます…。
ていうか、一昨日まであんな変態臭い話書いといて、今さら純情ぶってみても遅いよね、私…。
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