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04. 目玉焼きと憂鬱な朝
2008.01.05 Sat
すのはら、たくみ。
それが、この人の名前、らしい。
俺が「しのはら?」て聞き返したら、すかさず「すのはら!」て訂正された。よく間違われるらしい。
で、「春原」って書いて「すのはら」って読むんだとか。
あと、"かいたく"の「たく」に、「海」で、たくみ。
「"かいたく"の『たく』って、どんな字?」
「…手偏にね、『石』って書くヤツ」
「………………。あぁ! なるほど」
春原拓海。
目の前にいる、この男。
「……で、えっと……俺、」
「橘悠也くんでしょ?」
「あれ? 知ってる?」
「昨日、自己紹介されちゃったし」
そっかー。俺、酔っ払ってたから、全然覚えてないやー。
「ねぇねぇ、春原さん」
「何?」
「俺ね、喉渇いてるんだけど。お水ちょうだい」
「―――プッ!」
正直にそう言ったら、春原さんがなぜか噴き出しちゃった。何で?
「おもしろい! 悠ちゃん、おもしろい!!」
そう?
ってか、悠ちゃんて。
「水もそうだけどさ。お腹空いてない? ご飯作るよ?」
「食べる!」
あぁ、何て優しい人なんだろう。
見ず知らずの酔っ払いを家まで連れて帰って介抱してくれて、おまけに朝ご飯まで作ってくれるなんて。
「あ、それと……俺の服は? 何か見当たらない……」
「ん? あ、俺の貸してやるよ。今出すからちょっと待って」
あぁ、一体どこまでいい人なんだろう。
ちょっとだけサイズの大きい春原さんの服を着て(パンツは新品をくれた。感動…)、俺は言われたとおりにキッチンに向かった。
1人暮らしにしては、ちょっと大きいかなって感じの部屋。もしかして、彼女と一緒に住んでるのかな? 見た目、ちょっと遊んでそうな感じだしね。
「目玉焼きとかでいい?」
「うん。何でもいいよ。俺、ししゃも以外なら食べれるし」
「ブハッ! いくら何でも、朝っぱらからししゃもなんか出さねぇよ! はい、水」
冷蔵庫の中のミネラルウォーター、小さいサイズのペットボトルを1本渡される。
「ありがとう。ねぇねぇ、春原さん」
「ん?」
「色々聞いてもいい?」
「どうぞ。あ、ねぇ、俺のこと、拓海って呼んでよ」
「え? 呼び捨て?」
「いいじゃん、悠ちゃんのほうが年上なんだし」
「そうなの!?」
「昨日言ってたじゃん。俺のほうが1つ下だし。ってか、『悠ちゃん』って、昨日呼んでいいって言ったから、そう呼んでたんだけど、ヤだった?」
「いや……別にいいけど…。あ、それでね、」
「うん」
「ここ、すのは……っと、拓海、の……家?」
「そう」
「1人暮らし?」
「うん」
「いいなぁ。でさ、ホントに八尾って、知り合いじゃないの?」
「じゃないって。聞いたことない、そんな名前」
「じゃあさ、何で俺はここにいるの?」
「はぁ? 何その問い。あ、ゴメン、ちょっとお皿出して」
「うん。これでいい?」
「サンキュ。あ、さっきの質問の答えだけど、悠ちゃんが俺んちに行きたいって言ったから、連れてきたんだよ?」
「ふぇ? 俺が?」
「うん。お家帰ろうって言ったんだけど、俺んちじゃなきゃヤダって言うから」
「マジで!? 俺が?」
「うん。ま、俺としても、悠ちゃんみたいな子だったら、まぁいっかなーとか思って」
「まぁいっかって?」
「ぅん? あれ? マジで全然覚えてない? じゃあ、言わないほうがいいのかな?」
「え? 言えないようなことしたの?」
「んー……その八尾って人、悠ちゃんの恋人か何か?」
「八尾が? 何で? 八尾って男だよ?」
「あ、そう? 違うの? あ、ご飯できたから、そこ座って?」
「うん。で、何? 何があったの、夕べ」
「え? 何って……やっちゃったじゃん」
「え? やっちゃったって……」
「ん? セックス」
「セッ……」
それが、この人の名前、らしい。
俺が「しのはら?」て聞き返したら、すかさず「すのはら!」て訂正された。よく間違われるらしい。
で、「春原」って書いて「すのはら」って読むんだとか。
あと、"かいたく"の「たく」に、「海」で、たくみ。
「"かいたく"の『たく』って、どんな字?」
「…手偏にね、『石』って書くヤツ」
「………………。あぁ! なるほど」
春原拓海。
目の前にいる、この男。
「……で、えっと……俺、」
「橘悠也くんでしょ?」
「あれ? 知ってる?」
「昨日、自己紹介されちゃったし」
そっかー。俺、酔っ払ってたから、全然覚えてないやー。
「ねぇねぇ、春原さん」
「何?」
「俺ね、喉渇いてるんだけど。お水ちょうだい」
「―――プッ!」
正直にそう言ったら、春原さんがなぜか噴き出しちゃった。何で?
「おもしろい! 悠ちゃん、おもしろい!!」
そう?
ってか、悠ちゃんて。
「水もそうだけどさ。お腹空いてない? ご飯作るよ?」
「食べる!」
あぁ、何て優しい人なんだろう。
見ず知らずの酔っ払いを家まで連れて帰って介抱してくれて、おまけに朝ご飯まで作ってくれるなんて。
「あ、それと……俺の服は? 何か見当たらない……」
「ん? あ、俺の貸してやるよ。今出すからちょっと待って」
あぁ、一体どこまでいい人なんだろう。
ちょっとだけサイズの大きい春原さんの服を着て(パンツは新品をくれた。感動…)、俺は言われたとおりにキッチンに向かった。
1人暮らしにしては、ちょっと大きいかなって感じの部屋。もしかして、彼女と一緒に住んでるのかな? 見た目、ちょっと遊んでそうな感じだしね。
「目玉焼きとかでいい?」
「うん。何でもいいよ。俺、ししゃも以外なら食べれるし」
「ブハッ! いくら何でも、朝っぱらからししゃもなんか出さねぇよ! はい、水」
冷蔵庫の中のミネラルウォーター、小さいサイズのペットボトルを1本渡される。
「ありがとう。ねぇねぇ、春原さん」
「ん?」
「色々聞いてもいい?」
「どうぞ。あ、ねぇ、俺のこと、拓海って呼んでよ」
「え? 呼び捨て?」
「いいじゃん、悠ちゃんのほうが年上なんだし」
「そうなの!?」
「昨日言ってたじゃん。俺のほうが1つ下だし。ってか、『悠ちゃん』って、昨日呼んでいいって言ったから、そう呼んでたんだけど、ヤだった?」
「いや……別にいいけど…。あ、それでね、」
「うん」
「ここ、すのは……っと、拓海、の……家?」
「そう」
「1人暮らし?」
「うん」
「いいなぁ。でさ、ホントに八尾って、知り合いじゃないの?」
「じゃないって。聞いたことない、そんな名前」
「じゃあさ、何で俺はここにいるの?」
「はぁ? 何その問い。あ、ゴメン、ちょっとお皿出して」
「うん。これでいい?」
「サンキュ。あ、さっきの質問の答えだけど、悠ちゃんが俺んちに行きたいって言ったから、連れてきたんだよ?」
「ふぇ? 俺が?」
「うん。お家帰ろうって言ったんだけど、俺んちじゃなきゃヤダって言うから」
「マジで!? 俺が?」
「うん。ま、俺としても、悠ちゃんみたいな子だったら、まぁいっかなーとか思って」
「まぁいっかって?」
「ぅん? あれ? マジで全然覚えてない? じゃあ、言わないほうがいいのかな?」
「え? 言えないようなことしたの?」
「んー……その八尾って人、悠ちゃんの恋人か何か?」
「八尾が? 何で? 八尾って男だよ?」
「あ、そう? 違うの? あ、ご飯できたから、そこ座って?」
「うん。で、何? 何があったの、夕べ」
「え? 何って……やっちゃったじゃん」
「え? やっちゃったって……」
「ん? セックス」
「セッ……」
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