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甘い運命 (3)
2009.02.27 Fri
「――――で、結局今日のは何だったわけ?」
授業が終わって、帰り支度の最中、真っ先に身支度を整えた晴海が、章吾に声を掛けた。
「…何が?」
「さっきの、水樹くんの」
「だから、何でも…」
「俺、関係してる?」
「―――――、」
図星を突かれて、けれどそんなこと気付かれたくなくて、章吾は何でもないふりで帰り支度を済ませた。
「章吾、一緒に帰ろうよ」
「何で、」
「何食べたい?」
「話を勝手に進めるな」
「焼肉?」
「…お前の奢りなら」
せっかく誘ってくれたのだ。無下に断る理由はない。
ただ、もっと素直に言えれば、かわいげだってあるのに、とは自分でも思うけれど。
「じゃ、決まり」
そう言って晴海は、短い金髪の章吾の頭をワシャワシャ撫でた。
***
店が混んでいたから仕方ないといえば、仕方ないのだけれど、男2人、個室で焼肉…。
「まぁ、こういうのも、いいよね」
「よかねぇよ」
ふて腐れたように、章吾はメニューを立てて、それを覗き込んだ。実際は、晴海と個室で2人きりという状況にドキドキして、赤くなっているであろう頬を隠すためだったのだが。
注文した肉を焼きながら、時折章吾は晴海の様子を窺うが、いつもの晴海と変わりがない。
いや、2人で食事に行くこと自体、初めてのことでもないし、晴海がいつもどおりだって別にどうってこともないのだが、今日はどうも晴海が、章吾と水樹との遣り取りを気にしていたようだったから、何かそのことで言いたいことでもあるのかと思ったのだ。
「俺の顔、何か付いてる?」
「え?」
「さっきから、チラチラ見てるよね、俺のこと。ってか章吾、学校とかでも、よく俺のこと見てる」
「―――――ッ、バ…バッカじゃねぇの? 自意識過剰だよ、お前」
「そうかな?」
ずっと見てた。
見てたけど、そんなのバレてないはず。
だってお前は―――――俺のことなんか見てないだろ?
「バカじゃねぇの、俺はお前のことなんか見てない」
こんな話、していたって虚しくなるだけで、さっさと話を切り上げたかったから、章吾は無理やり話を終わらせた――――のに。
授業が終わって、帰り支度の最中、真っ先に身支度を整えた晴海が、章吾に声を掛けた。
「…何が?」
「さっきの、水樹くんの」
「だから、何でも…」
「俺、関係してる?」
「―――――、」
図星を突かれて、けれどそんなこと気付かれたくなくて、章吾は何でもないふりで帰り支度を済ませた。
「章吾、一緒に帰ろうよ」
「何で、」
「何食べたい?」
「話を勝手に進めるな」
「焼肉?」
「…お前の奢りなら」
せっかく誘ってくれたのだ。無下に断る理由はない。
ただ、もっと素直に言えれば、かわいげだってあるのに、とは自分でも思うけれど。
「じゃ、決まり」
そう言って晴海は、短い金髪の章吾の頭をワシャワシャ撫でた。
***
店が混んでいたから仕方ないといえば、仕方ないのだけれど、男2人、個室で焼肉…。
「まぁ、こういうのも、いいよね」
「よかねぇよ」
ふて腐れたように、章吾はメニューを立てて、それを覗き込んだ。実際は、晴海と個室で2人きりという状況にドキドキして、赤くなっているであろう頬を隠すためだったのだが。
注文した肉を焼きながら、時折章吾は晴海の様子を窺うが、いつもの晴海と変わりがない。
いや、2人で食事に行くこと自体、初めてのことでもないし、晴海がいつもどおりだって別にどうってこともないのだが、今日はどうも晴海が、章吾と水樹との遣り取りを気にしていたようだったから、何かそのことで言いたいことでもあるのかと思ったのだ。
「俺の顔、何か付いてる?」
「え?」
「さっきから、チラチラ見てるよね、俺のこと。ってか章吾、学校とかでも、よく俺のこと見てる」
「―――――ッ、バ…バッカじゃねぇの? 自意識過剰だよ、お前」
「そうかな?」
ずっと見てた。
見てたけど、そんなのバレてないはず。
だってお前は―――――俺のことなんか見てないだろ?
「バカじゃねぇの、俺はお前のことなんか見てない」
こんな話、していたって虚しくなるだけで、さっさと話を切り上げたかったから、章吾は無理やり話を終わらせた――――のに。
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柚子季杏 ⇒ なんだか
一昔前、一緒に焼肉食べたら恋人
とかいうこと、どっかの芸能人が言ってたのを思い出しましたw
2人で個室で焼肉…傍から見たら( ´艸`)ムププ♪な感じですよね!
(それは腐ったフィルター越しだからw)
晴海くんの胸中が気になる~!
とかいうこと、どっかの芸能人が言ってたのを思い出しましたw
2人で個室で焼肉…傍から見たら( ´艸`)ムププ♪な感じですよね!
(それは腐ったフィルター越しだからw)
晴海くんの胸中が気になる~!
りり ⇒ どきどきどき…
な、何だかどきどきするよーー!!
章悟くん金髪坊主いかにももてそうな感じのルックスなのに
純愛の片思いってところに激しくやられてます。
晴海くん。
気付いていたのかぁ~?!
当然イケメン二人焼き肉個室には腐フィルターかかりますよね。
「へぇ~…。ふぅ~ん…」
みたいな(笑
章悟くん金髪坊主いかにももてそうな感じのルックスなのに
純愛の片思いってところに激しくやられてます。
晴海くん。
気付いていたのかぁ~?!
当然イケメン二人焼き肉個室には腐フィルターかかりますよね。
「へぇ~…。ふぅ~ん…」
みたいな(笑
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
> 一昔前、一緒に焼肉食べたら恋人
私も何か聞いた覚えが…。
私の場合、平気で食べに行けますが(爆)
> (それは腐ったフィルター越しだからw)
あ、やっぱりそうなんですかね!?
普通に、むふふ♪ と思ってしまう私って、常にフィルターが掛かってるんでしょうか(^_^;)
コメントありがとうございました!
私も何か聞いた覚えが…。
私の場合、平気で食べに行けますが(爆)
> (それは腐ったフィルター越しだからw)
あ、やっぱりそうなんですかね!?
普通に、むふふ♪ と思ってしまう私って、常にフィルターが掛かってるんでしょうか(^_^;)
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >りりさん
ひよこ頭のくせに、純情乙女。
ギャップ萌え?
私の好物の片思いです。
> 当然イケメン二人焼き肉個室には腐フィルターかかりますよね。
よかった、お仲間が!!
何てったって、個室ですからね♪
コメントありがとうございました!
ギャップ萌え?
私の好物の片思いです。
> 当然イケメン二人焼き肉個室には腐フィルターかかりますよね。
よかった、お仲間が!!
何てったって、個室ですからね♪
コメントありがとうございました!