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一月 かじかむ指とそまる頬 (2)
2009.02.04 Wed
「お前をある意味尊敬する。1回告って、冗談てことにして、クリスマスを普通に過ごすとか、悪いけど俺にはマネ出来ないよ。つーか、マネするつもりもないけど」
「うっせ!」
翔真の言葉に、亮はベッドに突っ伏した。
帰省中、暇を持て余して亮の実家を訪れた翔真は、クリスマスをどうしたか聞いて呆れ果てていた。
「だって、睦月だって普通だったし!」
「そりゃお前がそこまで普通にメシとか作り出したら、そうせざるを得なくね? だって変に意識してるとか思われたら、ヤじゃん」
「それか、俺のことなんて、ホントに全然どうでもいいと思ってるか…」
「いや、むっちゃんだって、そこまで鈍くねぇよ。全然意識してなきゃ、もっとクリスマスっぽいことしよう! てはしゃぐよ」
「……」
イブの日、和衣や翔真を見送った後、2人きりになるのは気まずくて、けれど今さら行くところはないし、何となく部屋に戻れば、睦月も普通にやって来た。
しかも出掛ける素振りもない。
気になる子はいないと言ったときから気持ちが変わっていなければ、イブを一緒に過ごす恋人はいないはずだけれど、それを睦月に聞く勇気はなくて。
他の友だちと過ごす約束もないのか、いつものごとく、当たり前のように亮が夕食を作るのを待っているから、亮もあえてその様子には突っ込まず、普通に支度をした。
そして普通に食事をして、テレビを見て、レポートをして、それでイブの夜は終わったのだ。
「何か……スゲェ寂しい2人組だな…」
「うっせぇ、つーの! 俺はクリスチャンじゃねぇんだ! クリスマスなんかに浮かれやしねぇよ!!」
「分かった分かった、叫ぶな、負け犬」
「負けっ…」
翔真の最後の言葉が大打撃となったのか、言い返そうと頭を上げていた亮は、再びベッドに沈んだ。
「いいじゃん、いいじゃん。好きな子と一緒にクリスマスを過ごせるなんて、超ハッピーじゃん。超普通の夜だけど」
「……」
慰めているのかバカにしているのかはよく分からないが、とりあえず気には掛けてくれている翔真に、亮は返す言葉がない。
「で、亮。どうすんの、これから」
「どうする、て?」
「え、だって、クリスマスに一緒にいても普通なわけだろ? てことは、何かアクションを起こさない限り、ずっとこのままってことじゃねぇの?」
「そうだけど…、何て言うんだよ。冗談て言ったのはやっぱ嘘で、ホントはお前のことが好き、とか?」
「言えばいいじゃん」
「言えるか!」
「じゃあ、諦めんの?」
「グッ…」
睦月に気がないのは分かっている。
その気持ちを知っていて、冗談とごまかしたとはいえ、1度好きだと言った相手に、2度目の告白をするなんて、愚か過ぎるとは思うけれど。
けれど、自分の気持ちをごまかしたままいるなんて。
「だってもう1月じゃん? もしかして、むっちゃん、2年になったら寮出るかもよ?」
「、」
寮と言っても、大学が安価で提供している施設に過ぎず、特段の決まりはない。翔真のかつての同室者のように、年度の途中で出ることも可能だし、部屋さえ空いていれば、途中で入ることも出来る。
睦月のあの生活で1人暮らしが出来るとは到底思えないが、進級して寮を出ると言い出さないとも限らない。
「まぁ、友だちとしては、そんなことで疎遠にはならないだろうけど、……なぁ?」
「分かってるって!」
どう転ぶにしたって、ずっとこのままではいられないのは、亮が1番よく分かっている。
それに、気になる人はいないと言っていた睦月だって、いつそんな人が出てくるとも知れない。
何もしないまま、そんな日が来てしまったら、自分は一体どうなってしまうんだろう。
(……頭が痛い…)
「うっせ!」
翔真の言葉に、亮はベッドに突っ伏した。
帰省中、暇を持て余して亮の実家を訪れた翔真は、クリスマスをどうしたか聞いて呆れ果てていた。
「だって、睦月だって普通だったし!」
「そりゃお前がそこまで普通にメシとか作り出したら、そうせざるを得なくね? だって変に意識してるとか思われたら、ヤじゃん」
「それか、俺のことなんて、ホントに全然どうでもいいと思ってるか…」
「いや、むっちゃんだって、そこまで鈍くねぇよ。全然意識してなきゃ、もっとクリスマスっぽいことしよう! てはしゃぐよ」
「……」
イブの日、和衣や翔真を見送った後、2人きりになるのは気まずくて、けれど今さら行くところはないし、何となく部屋に戻れば、睦月も普通にやって来た。
しかも出掛ける素振りもない。
気になる子はいないと言ったときから気持ちが変わっていなければ、イブを一緒に過ごす恋人はいないはずだけれど、それを睦月に聞く勇気はなくて。
他の友だちと過ごす約束もないのか、いつものごとく、当たり前のように亮が夕食を作るのを待っているから、亮もあえてその様子には突っ込まず、普通に支度をした。
そして普通に食事をして、テレビを見て、レポートをして、それでイブの夜は終わったのだ。
「何か……スゲェ寂しい2人組だな…」
「うっせぇ、つーの! 俺はクリスチャンじゃねぇんだ! クリスマスなんかに浮かれやしねぇよ!!」
「分かった分かった、叫ぶな、負け犬」
「負けっ…」
翔真の最後の言葉が大打撃となったのか、言い返そうと頭を上げていた亮は、再びベッドに沈んだ。
「いいじゃん、いいじゃん。好きな子と一緒にクリスマスを過ごせるなんて、超ハッピーじゃん。超普通の夜だけど」
「……」
慰めているのかバカにしているのかはよく分からないが、とりあえず気には掛けてくれている翔真に、亮は返す言葉がない。
「で、亮。どうすんの、これから」
「どうする、て?」
「え、だって、クリスマスに一緒にいても普通なわけだろ? てことは、何かアクションを起こさない限り、ずっとこのままってことじゃねぇの?」
「そうだけど…、何て言うんだよ。冗談て言ったのはやっぱ嘘で、ホントはお前のことが好き、とか?」
「言えばいいじゃん」
「言えるか!」
「じゃあ、諦めんの?」
「グッ…」
睦月に気がないのは分かっている。
その気持ちを知っていて、冗談とごまかしたとはいえ、1度好きだと言った相手に、2度目の告白をするなんて、愚か過ぎるとは思うけれど。
けれど、自分の気持ちをごまかしたままいるなんて。
「だってもう1月じゃん? もしかして、むっちゃん、2年になったら寮出るかもよ?」
「、」
寮と言っても、大学が安価で提供している施設に過ぎず、特段の決まりはない。翔真のかつての同室者のように、年度の途中で出ることも可能だし、部屋さえ空いていれば、途中で入ることも出来る。
睦月のあの生活で1人暮らしが出来るとは到底思えないが、進級して寮を出ると言い出さないとも限らない。
「まぁ、友だちとしては、そんなことで疎遠にはならないだろうけど、……なぁ?」
「分かってるって!」
どう転ぶにしたって、ずっとこのままではいられないのは、亮が1番よく分かっている。
それに、気になる人はいないと言っていた睦月だって、いつそんな人が出てくるとも知れない。
何もしないまま、そんな日が来てしまったら、自分は一体どうなってしまうんだろう。
(……頭が痛い…)
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COMMENT-FORM
柚子季杏 ⇒ むふふ
いいぞいいぞ~悩め若人!!←w
翔ちゃんやっぱり大人だな~( ´艸`)ムププ♪
ズバッとスパッと言えるのも、積み重ねてきた幼馴染って関係性があってこそですね(*´∀`*)
しかも言ってる事正論だから亮ちゃんヘタレる一方(爆)
負け犬言われちゃったしwww
格好いいな~翔ちゃん!ノーマルなんて勿体無い!!(←え?w
亮ちゃんの気持ちも分かりますけどね(^^;
告白って物凄く勇気がいることだし、相手はむっちゃんだもんな~。
気持ちが無いって思ってる以上、恐くもなりますよね。
あ~~ん、早く幸せCPになって欲しいわ~!!
バレンタインも近いことだし、むっちゃんから行動移してくれないかな?ドキドキ
翔ちゃんやっぱり大人だな~( ´艸`)ムププ♪
ズバッとスパッと言えるのも、積み重ねてきた幼馴染って関係性があってこそですね(*´∀`*)
しかも言ってる事正論だから亮ちゃんヘタレる一方(爆)
負け犬言われちゃったしwww
格好いいな~翔ちゃん!ノーマルなんて勿体無い!!(←え?w
亮ちゃんの気持ちも分かりますけどね(^^;
告白って物凄く勇気がいることだし、相手はむっちゃんだもんな~。
気持ちが無いって思ってる以上、恐くもなりますよね。
あ~~ん、早く幸せCPになって欲しいわ~!!
バレンタインも近いことだし、むっちゃんから行動移してくれないかな?ドキドキ
りり ⇒ さすが翔ちゃん!
あぁ翔ちゃんかっこいいな!
それにくらべて亮たんのへたれっぷりが際だちますが、
そんな亮たんが好き!可愛い…。
下手に中途半端な告白をしているだけに、ますます真面目な
告白がしにくくなってしまっているし。
それにしても何もそれらしい進展がないのにとりあえず普通の
振りをしてクリスマスに一緒にいた二人の可愛らしさに萌えて
しまいました(笑
それにくらべて亮たんのへたれっぷりが際だちますが、
そんな亮たんが好き!可愛い…。
下手に中途半端な告白をしているだけに、ますます真面目な
告白がしにくくなってしまっているし。
それにしても何もそれらしい進展がないのにとりあえず普通の
振りをしてクリスマスに一緒にいた二人の可愛らしさに萌えて
しまいました(笑
如月久美子 ⇒ >柚子季さん
おかしいな、書けば書くほど、亮タンがヘタレになっていく…。
そして翔ちゃんがますます男前に…。
> 格好いいな~翔ちゃん!ノーマルなんて勿体無い!!(←え?w
同感です!! (えっ)
> あ~~ん、早く幸せCPになって欲しいわ~!!
メインのはずが、ここまでズルズルと…。
バレンタインも近いですからね、がんばってもらいたいと…
応援お願いしまーす!!
コメントありがとうございました!
そして翔ちゃんがますます男前に…。
> 格好いいな~翔ちゃん!ノーマルなんて勿体無い!!(←え?w
同感です!! (えっ)
> あ~~ん、早く幸せCPになって欲しいわ~!!
メインのはずが、ここまでズルズルと…。
バレンタインも近いですからね、がんばってもらいたいと…
応援お願いしまーす!!
コメントありがとうございました!
如月久美子 ⇒ >りりさん
ゆっちさんに引き続き、翔ちゃんまで男前度アップ!
…で、余計に亮タンのヘタレ度が…(爆)
> それにしても何もそれらしい進展がないのにとりあえず普通の振りをしてクリスマスに一緒にいた二人の可愛らしさに萌えてしまいました(笑
クリスマスに進展しなくて、いつするんだ! て突っ込まれそうですけどねw
お互い何も言いだせず、普通に過ごしてしまったという2人…。
年も明けて1月なんで。
そろそろ頑張らせます!
コメントありがとうございました!
…で、余計に亮タンのヘタレ度が…(爆)
> それにしても何もそれらしい進展がないのにとりあえず普通の振りをしてクリスマスに一緒にいた二人の可愛らしさに萌えてしまいました(笑
クリスマスに進展しなくて、いつするんだ! て突っ込まれそうですけどねw
お互い何も言いだせず、普通に過ごしてしまったという2人…。
年も明けて1月なんで。
そろそろ頑張らせます!
コメントありがとうございました!