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君のことが好きだっていう話! (17)
2016.11.02 Wed
(ふむ…………よし)
完成した短冊を眺め、和衣は満足そうに頷いた。
後は笹に飾るだけだが、祐介はもうすでに飾りに行ってしまった。こういうのは一緒に飾るのも楽しいのに…とは思うが、悪いのはモタモタしていた和衣だし、飾るときに願い事を祐介に見られるのも恥ずかしいから、別々でいっか、と思う。
「ちょっと待ってて、今飾るから」
和衣はようやくテーブルを離れ、笹へと向かう。
祐介は笹から少し離れたところに立っていて、もう短冊を飾り終えているようだったが、帰らずにちゃんと待っていてくれた(念を押さなければ帰ってしまうのは、やはり睦月くらいなのだ)。
笹の周りは、短冊を飾る人だけでなく、七夕飾りを見ようという人たちもいるから、大変混雑している。人の隙間を縫って笹の前に来ると、なるべく上のほうに短冊を飾ろうと、和衣は背伸びをして、うんと手を伸ばした。
人が集まる場所に飾る以上、誰かに見られるのは仕方ないが、人の短冊を手に取ってまでしてジロジロと眺め回したり、一緒に来ている人と短冊に書いてあることをネタに話したりしている人の姿を見ると、さすがにそこまでじっくりと見られたくない…と思う。
中には、人の短冊をスマホのカメラで写真に撮っている人までいるのだ。ああいう人は、単に自分のスマホの中に保存しておくだけでなく、ネットにアップするタイプかもしれない。自分の短冊が、そんな餌食にされたら大変だ。
「…よしっ」
和衣も、人並み外れて背が高いわけでもないから、誰にも見られないくらいに高い位置に飾れたわけではないけれど、ネットでネタにしたがるような人が、簡単に写真に撮れるような位置でもないと思う。
…いや、そういうことが好きな人は、ちょっとくらいの高さなんて気にしないかもしれない。あからさまに、『人の短冊に書かれていることを写真に撮っています』と周囲にバレバレでも、やりそうだ。
(もっと高いところのほうが…)
心配になって、短冊を飾り直そうとも思ったけれど、和衣の身長からして、これ以上高いところに飾るのは、やはり無理だ。それに、自分の短冊を飾り直すとはいえ、周りには、他人のものを勝手に外そうとしているように見えるかもしれないし…。
(うむ、これでいいのだ)
これで間違いなかったのだと、和衣は自分に言い聞かせた。
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完成した短冊を眺め、和衣は満足そうに頷いた。
後は笹に飾るだけだが、祐介はもうすでに飾りに行ってしまった。こういうのは一緒に飾るのも楽しいのに…とは思うが、悪いのはモタモタしていた和衣だし、飾るときに願い事を祐介に見られるのも恥ずかしいから、別々でいっか、と思う。
「ちょっと待ってて、今飾るから」
和衣はようやくテーブルを離れ、笹へと向かう。
祐介は笹から少し離れたところに立っていて、もう短冊を飾り終えているようだったが、帰らずにちゃんと待っていてくれた(念を押さなければ帰ってしまうのは、やはり睦月くらいなのだ)。
笹の周りは、短冊を飾る人だけでなく、七夕飾りを見ようという人たちもいるから、大変混雑している。人の隙間を縫って笹の前に来ると、なるべく上のほうに短冊を飾ろうと、和衣は背伸びをして、うんと手を伸ばした。
人が集まる場所に飾る以上、誰かに見られるのは仕方ないが、人の短冊を手に取ってまでしてジロジロと眺め回したり、一緒に来ている人と短冊に書いてあることをネタに話したりしている人の姿を見ると、さすがにそこまでじっくりと見られたくない…と思う。
中には、人の短冊をスマホのカメラで写真に撮っている人までいるのだ。ああいう人は、単に自分のスマホの中に保存しておくだけでなく、ネットにアップするタイプかもしれない。自分の短冊が、そんな餌食にされたら大変だ。
「…よしっ」
和衣も、人並み外れて背が高いわけでもないから、誰にも見られないくらいに高い位置に飾れたわけではないけれど、ネットでネタにしたがるような人が、簡単に写真に撮れるような位置でもないと思う。
…いや、そういうことが好きな人は、ちょっとくらいの高さなんて気にしないかもしれない。あからさまに、『人の短冊に書かれていることを写真に撮っています』と周囲にバレバレでも、やりそうだ。
(もっと高いところのほうが…)
心配になって、短冊を飾り直そうとも思ったけれど、和衣の身長からして、これ以上高いところに飾るのは、やはり無理だ。それに、自分の短冊を飾り直すとはいえ、周りには、他人のものを勝手に外そうとしているように見えるかもしれないし…。
(うむ、これでいいのだ)
これで間違いなかったのだと、和衣は自分に言い聞かせた。
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