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恋は七転び八起き (30)
2015.10.04 Sun
「だって央ちゃん、男だし、17歳だし、一回り……どころじゃないよね、槇村さんとの年の差。槇村さんがホモでショタコンで、めっちゃ年下好きじゃなかったら、好きになってもらえないじゃん」
「ホモでショタコンでめっちゃ年下好き…」
それは最初から分かり切っていたことなのだが、はっきりと言葉にすると、ものすごく身も蓋もない感じがする…。
もし槇村が央と付き合うことになったら、それは央の恋が実ってすごくハッピーなことなんだけれど、圭人は槇村の性癖にドン引きしなくもない。央はそうは思わないのだろうか。
「央ちゃん、槇村さんがそんなんでも付き合いたいの?」
「いいよ! 俺、槇村くんがホモでショタコンでめっちゃ年下好きでも好き!」
…そうは思わないらしい。とても晴れやかな顔で央はそう断言した。
いや、今のところ央と付き合う気のない槇村は、ホモでもなければ、ショタコンでも、年下好きというわけでもなく、とりあえず、恋愛におっぱいが関係ないことしかはっきりしていないのだが。
「そんでね、なぁ圭ちゃん聞いてよぉ!」
「いや、さっきからちゃんと聞いてるよ、何?」
七海とはもう話をしない宣言をして以来、央はずっと七海と喋っていたが、央に背中に張り付かれていた圭人は、その間も2人の話なら聞いていた。というか、聞こえていた。その場を離れることも、耳を塞ぐことも出来ないので。
別に央の話を聞くのが嫌なわけではない。聞いていないように見えたのなら、それは、圭人がそういうふうに見えるよう、がんばって振る舞ったからだろう。央の話仲間だと思われたくない。
いや、通常の場合はいいんだけれど、央は、槇村の話題も普通と同じ声色で話すし、何ならテンションが上がって来ると、声も大きくなって来るから困るのだ。『俺、槇村くんがホモでショタコンでめっちゃ年下好きでも好き!』とか笑顔で言ってのける男と、話が盛り上がっているなんて思われたくない。
「俺、槇村くんとお出掛けしたいじゃんか?」
「え…そうなの?」
央が槇村のことを好きで、お付き合いしたいと思っていることなら、もう嫌と言うほど知っているし、好きなら一緒にいたいとか出掛けたいとか思う気持ちは分かるが、今までに央の口から直接その願望を聞いたことなどない。
それなのに、そんな知っていて当然みたいな口振りで話を始められても…。
「デートしたい、てこと?」
「んー…、昨日純平くんとも話したんだけどね、デートは恋人同士がするわけでしょ? だからデートじゃなくて、ただのお出掛けなの」
「あ…そう…?」
別に言葉の正確さを追究してくれなくてもいいんだけれど…。
というか、槇村と付き合いたいとずっと言っていたくせに、それはさておき、ただのお出掛けでいいなんて、どういう心変わりだろう。槇村への恋心にけりが付いたようには見えないのだが。
しかも、槇村と出掛けたい話になった途端、今まで喋っていた七海でなく、圭人に矛先が向いたのか。七海の言うことはもう信用しないと言っていたから、圭人に何か助言を求めたいのだろうか…………いや、違う。
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「ホモでショタコンでめっちゃ年下好き…」
それは最初から分かり切っていたことなのだが、はっきりと言葉にすると、ものすごく身も蓋もない感じがする…。
もし槇村が央と付き合うことになったら、それは央の恋が実ってすごくハッピーなことなんだけれど、圭人は槇村の性癖にドン引きしなくもない。央はそうは思わないのだろうか。
「央ちゃん、槇村さんがそんなんでも付き合いたいの?」
「いいよ! 俺、槇村くんがホモでショタコンでめっちゃ年下好きでも好き!」
…そうは思わないらしい。とても晴れやかな顔で央はそう断言した。
いや、今のところ央と付き合う気のない槇村は、ホモでもなければ、ショタコンでも、年下好きというわけでもなく、とりあえず、恋愛におっぱいが関係ないことしかはっきりしていないのだが。
「そんでね、なぁ圭ちゃん聞いてよぉ!」
「いや、さっきからちゃんと聞いてるよ、何?」
七海とはもう話をしない宣言をして以来、央はずっと七海と喋っていたが、央に背中に張り付かれていた圭人は、その間も2人の話なら聞いていた。というか、聞こえていた。その場を離れることも、耳を塞ぐことも出来ないので。
別に央の話を聞くのが嫌なわけではない。聞いていないように見えたのなら、それは、圭人がそういうふうに見えるよう、がんばって振る舞ったからだろう。央の話仲間だと思われたくない。
いや、通常の場合はいいんだけれど、央は、槇村の話題も普通と同じ声色で話すし、何ならテンションが上がって来ると、声も大きくなって来るから困るのだ。『俺、槇村くんがホモでショタコンでめっちゃ年下好きでも好き!』とか笑顔で言ってのける男と、話が盛り上がっているなんて思われたくない。
「俺、槇村くんとお出掛けしたいじゃんか?」
「え…そうなの?」
央が槇村のことを好きで、お付き合いしたいと思っていることなら、もう嫌と言うほど知っているし、好きなら一緒にいたいとか出掛けたいとか思う気持ちは分かるが、今までに央の口から直接その願望を聞いたことなどない。
それなのに、そんな知っていて当然みたいな口振りで話を始められても…。
「デートしたい、てこと?」
「んー…、昨日純平くんとも話したんだけどね、デートは恋人同士がするわけでしょ? だからデートじゃなくて、ただのお出掛けなの」
「あ…そう…?」
別に言葉の正確さを追究してくれなくてもいいんだけれど…。
というか、槇村と付き合いたいとずっと言っていたくせに、それはさておき、ただのお出掛けでいいなんて、どういう心変わりだろう。槇村への恋心にけりが付いたようには見えないのだが。
しかも、槇村と出掛けたい話になった途端、今まで喋っていた七海でなく、圭人に矛先が向いたのか。七海の言うことはもう信用しないと言っていたから、圭人に何か助言を求めたいのだろうか…………いや、違う。
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